【ささやき刺さる佐々木さん】3話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 配信の手伝いのため、哉は佐々木先輩の部屋を訪れ、学校での完璧な姿とは真逆の「汚部屋」を目の当たりにしました 。
  • 先輩から「私と付き合って下さい」と頼まれ、哉はこれを「買い物に付き合う」と解釈。二人で配信用のマイクを買いに出かけることになります 。
  • 機材選びの最中、哉が配信者「おとつー」としての彼女を想って真剣にアドバイスする姿に、先輩は心を動かされます 。
  • 先輩のささやきに感動した哉が、思わず「最高です」と伝えると、いつも余裕な彼女は本気で照れてしまい、二人の間に新たな変化が生まれました 。

【ささやき刺さる佐々木さん】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

哉の真っ直ぐな言葉によって、初めて動揺を見せた佐々木先輩。二人の距離が少しずつ縮まり始めたかのように見えましたが、物語は新たな誤解と波乱を呼び込みます。恋と推し活の境界線で揺れ動く、哉の心の葛藤に迫っていきましょう。

じわりと縮まる、二人の日常的な距離

物語は大学のキャンパスから始まります。 佐々木先輩は友人からのランチの誘いを断り、一人でお弁当を食べている哉のもとへ駆けつけます 。

お待たせっ」と当たり前のように隣に座る彼女に、哉は動揺を隠せません。

さびしかったんじゃない?

からかうようにささやく彼女に、哉は必死に否定しますが、心の中では彼女を待っていたことを見抜かれてしまいます 。

さらに先輩は、彼が自分で作っているお弁当に興味津々 。そして、「じゃあさ!私の分も作ってー」と、とんでもないお願いをしてくるのです 。

材料費を出すからと、彼の太ももに手を置く自然なボディタッチに、哉の理性はまたしても試されます 。結局、食材を無駄にしないためという理由で、彼はこのお願いを受け入れてしまうのでした 。

「先輩の好きな人は、僕ではない」—残酷な真実

毎日のお弁当作り。それは、二人の関係が特別なものになったかのような錯覚を哉に与えます。 しかし、その淡い期待は、先輩の友人である桜庭マリによって打ち砕かれます。

マリは、先輩が大学に入る前からずっと好きな人がいること、そして、その人がきっかけで配信を始めたという事実を暴露するのです 。

先輩の配信が5周年を迎えることを知っていた哉は、それが自分と出会うよりもずっと前のことだと気づきます 。

先輩の好きな人は 僕ではない

この事実は、彼に冷や水を浴びせます。あの思わせぶりな距離感も、陽キャ特有のものだったのかと、彼は自分を納得させようとします 。

そして、これ以上勘違いして傷つかないように、彼女はあくまで「推し」であり、遠くから眺めるのが一番だと、自身の心に固く誓うのでした 。

仕組まれた飲み会と、マリの思惑

失意の哉を、さらなる波乱が待ち受けます。 桜庭マリが「君も飲み会どう?」と、半ば強引に彼を飲み会へ誘うのです 。

断ろうとする哉でしたが、マリは「陰キャ君も行くってさー!」と周囲に宣言し、彼を逃げられない状況に追い込みます 。

その飲み会で、マリは哉に近づき、「音々のことで話があるの」と意味深に告げます 。

彼女は、哉が先輩の秘密(家が汚いことや配信活動)をどこまで知っているのかを探り、確信を持ってこう言うのです 。

それ君なんじゃないかって私は思ってるんだよね

先輩の好きな相手は、哉自身なのではないか、と。 しかし、「推しは眺めるもの」と心を固めたばかりの哉は、「それはないですよ」と即座に否定します 。

推しを守るための、騎士的行動

マリの言葉に混乱した哉が席を外している間に、事態は悪化します。 彼が戻ると、酔いつぶれた佐々木先輩が介抱されていました 。

他の男子学生が下心ありげに「俺が送ってく」と名乗り出ますが、それをマリが気迫で阻止 。

そして、彼氏と会う約束がある彼女は、なんと哉に先輩を送るよう指名します 。

僕なんかが…」とためらう哉。しかし、他の男たちに「推し」を任せるわけにはいきません。 彼は、驚くほどの力で他の男の手を振り払い、宣言します。

僕が送ります

そもそもの話 推しに手を出すわけないでしょ

それは、恋愛感情ではなく、あくまでファンがアイドルを守るような、純粋で騎士的な行動でした。

酔った先輩からの、甘すぎるお誘い

哉は酔いつぶれた先輩を背負い、夜道を歩きます 。適切な距離を保とうと決意したはずなのに、なぜこんなことになっているのかと自問自答しながら 。

ふと、背中で先輩が目を覚まします 。

タクシーを呼ぼうとする哉に、彼女は「立てないし 車乗ったら吐く」と、か細い声で訴えます 。

そして、近くの建物に指をさしました。

そこは、「HOTEL ANNE」という名の、まぎれもないラブホテルでした 。

状況が飲み込めず固まる哉の耳元で、彼女は熱い吐息と共にこうささやくのです。

今夜はね」「帰りたくないの

推しとして守るべき存在からの、あまりにも甘く、危険なお誘い。哉の理性は、今度こそ限界点を突破してしまうのでしょうか。

【ささやき刺さる佐々木さん】第3話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、まさにジェットコースターのような感情のアップダウンが激しい回でした。 お弁当の約束で二人の距離が縮まったかと思えば、先輩には長年想う人がいるという情報で一気に突き落とされる。この緩急の付け方が巧みで、哉の心情にどっぷりと感情移入してしまいました。

特に重要なキャラクターとして描かれたのが、先輩の友人マリですね。彼女は物語をかき乱すトリックスターのようでありながら、実は二人の関係を進展させようとするキューピッドの役割も担っているように見えます。彼女の「好きな人って君なんじゃない?」という一言が、今後の物語の大きな鍵となりそうです。

そして、クライマックスの飲み会のシーン。下心のある男たちから「推し」である先輩を守るために、普段の気弱な姿からは想像もできない行動力を見せた哉の姿には、胸が熱くなりました。彼の中にあるのは、まだ恋とは違う「推しへの忠誠心」かもしれませんが、その純粋さが彼の大きな魅力だと感じます。 最後のラブホテルへの誘導と、「帰りたくないの」というセリフは、反則級の破壊力でした。これはもう、次号を読むしかありません。

【ささやき刺さる佐々木さん】3話のネタバレまとめ

  • 佐々木先輩は哉に、毎日自分のお弁当も作ってくるようお願いし、二人の日常的な接点が増える 。
  • 哉は、先輩が大学入学前から好きな人がいて、その人のために配信を始めたという話を聞き、その相手は自分ではないと悟る 。
  • これ以上傷つかないため、哉は先輩を「推し」として遠くから見守ることを決意する 。
  • 先輩の友人マリに誘われ参加した飲み会で、先輩が酔いつぶれてしまい、哉が家まで送ることになる 。
  • 帰り道、酔った先輩は「帰りたくない」と、哉をラブホテルへと誘う 。

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コマさん(koma)
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野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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