【私が選ぶ理想の結婚】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 浮気相手の倉沢が、涙の演技で偶然を装い、はるひと尚孝の仲を引き裂こうとしました 。
  • はるひは倉沢の嘘を見抜いて追及しますが、尚孝は倉沢を一方的にかばい、結果的にはるひが悪者のような構図になってしまいます 。
  • 尚孝は倉沢を送っていくと言って家を出たまま1時間以上帰宅せず、はるひの不信感と孤独は頂点に達しました 。
  • 婚約という約束の無力さを痛感したはるひは、「結婚する意味ってあるの?」という、結婚そのものへの根源的な問いを抱くことになります 。

【私が選ぶ理想の結婚】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する

第6話で、ついに「結婚」そのものへの疑問を抱いてしまったはるひ。第7話では、婚約者・尚孝との間に存在する決定的な溝が明らかになると共に、親友夫婦の理想的な関係を目の当たりにし、さらなる葛藤が描かれます。そして物語は、きらびやかなクリスマスパーティーという新たな舞台へと移っていきます。

「結婚に未来はあるの?」 虚しい問いかけ

物語は、はるひが「こんな始まりの結婚に未来はあるのかな…」と、キッチンで一人、自問自答するシーンから幕を開けます 。疑い、傷つけ合い、もつれてしまった関係の先に、幸せな未来などあるのだろうか。彼女の心は、拭い去ることのできない不安で覆い尽くされていました

そこへ、浮気相手の倉沢を送っていった尚孝が、ようやく帰宅します。

秘密の共有を拒む婚約者

帰ってきた尚孝は、倉沢(吉武)について「ちょっと複雑な悩みがあって」「本人もそのせいで…かなり不安定で…」などと、曖昧な言葉で説明するだけです 。はるひが「その相談って何?私には話してくれるよね?」と核心に迫ろうとしても、彼は「他人には話せない」「誰にも言わないって約束してるんだ」と、頑なに口を閉ざしてしまいます

決定的なのは「他人」という言葉でした。はるひは深く傷つきます。「6年も付き合って結婚の約束までした相手に」「『他人』って言われるなんて…」 。6年という歳月も、婚約という約束も、彼にとっては秘密を共有できないほど無価値なものだったのかと、絶望的な気持ちにさせられます。尚孝は「そういう意味じゃないよ」と慌てて取り繕いますが、もはや彼の言葉は、はるひの心に届きません

親友の危機と、理想の夫婦の姿

翌朝、最悪の気分で出社したはるひの元に、親友の香住が夫の佐竹さんに抱きかかえられてやって来ます。香住はひどく喉を痛めて声が出せない状態で、今夜の取引先とのクリスマスパーティーへの出席が危ぶまれていました。 しかし、夫の佐竹さんは、声が出せない香住の言いたいことを、まるで心でも読めるかのように完璧に「通訳」してみせます 。そして、香住の代わりにパーティーに出席するよう、はるひに依頼するのでした。ロッカーに入っているパーティードレスや靴のこと、さらにははるひの足のサイズまで把握している佐竹さん 。その姿は、まさしく理想のパートナーそのものでした。

「安全枠のおばさん」という現実

香住の代理として、間宮と共にクリスマスパーティーに出席することになったはるひ 。同僚の萌子がヘアメイクを手伝ってくれますが、彼女の悪気のない言葉が、はるひの心をさらに抉ります。

「いーなー はるひ先輩 間宮さんとクリスマスパーティーだなんて~」 。その言葉に、はるひは「役得以外の何者でもないじゃないですか!」と自虐的に返すしかありません

萌子はさらに、「でも良かった~はるひ先輩が代打で」「これが若い子だったらみんな穏やかじゃいられないですもん!」と言ってしまいます 。そして、「ずっと付き合ってるラブラブな彼氏もいるし」という言葉で、はるひは自分が恋愛対象外の「安全枠のおばさん」として見られているという、厳しい現実を突きつけられるのでした

傷心のまま会場に向かうと、そこには完璧なスーツ姿で圧倒的なオーラを放つ間宮が待っていました。その輝きを前に、はるひは「…やっぱり隣に並びたくないかも…」と、さらに自信をなくしてしまうのでした

【私が選ぶ理想の結婚】7話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、はるひが直面する二つの「理想と現実」が鮮やかに描かれ、非常に考えさせられる回でした。 一つ目は、尚孝との関係における理想と現実です。親友・香住夫婦が見せる、お互いを深く理解し、支え合う理想的なパートナーシップ。それに対して、秘密を共有することもできず、「他人」とまで言われてしまう、はるひと尚孝の冷え切った現実。この対比はあまりにも残酷で、はるひが感じる孤独と絶望が痛いほど伝わってきました。尚孝の「他人のプライバシーだから」という言い分は、一見すると正論のようですが、最も近しい存在であるはずの婚約者を「他人」と切り捨てる冷酷さに、彼の本質が見えた気がします。

そして二つ目の現実は、職場で向けられる「安全枠のおばさん」というレッテルです。悪気のない言葉ほど、時に人の心を深く傷つけます。婚約者がいる34歳の女性は、若く魅力的な男性と組んでも恋愛に発展する心配のない「無害な存在」。この無意識のラベリングは、はるひの女性としてのプライドを静かに、しかし確実に蝕んでいきます。 傷つき、自信を失ったまま、きらびやかなパーティー会場へと足を踏み入れたはるひ。圧倒的な存在感を放つ間宮の隣で、彼女は何を感じるのでしょうか。このパーティーが、複雑にもつれた彼女の人間関係に、どのような変化をもたらすのか。次回の展開が非常に気になります。

【私が選ぶ理想の結婚】7話のネタバレまとめ

  • 帰宅した尚孝は、倉沢の悩みを「他人には話せない」と、婚約者であるはるひにさえ打ち明けることを拒否します 。
  • 尚孝から「他人」と言われたことに深く傷ついたはるひは、彼への不信感をさらに募らせます 。
  • 親友の香住が体調を崩し、はるひは彼女の代理として、同僚の間宮と共にクリスマスパーティーに出席することになりました 。
  • 同僚から、婚約者がいる年上の女性だからという理由で「安全枠」と見なされている現実を突きつけられ、はるひはさらに傷つきます 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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