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【マリリンはいなくなった】8話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 今日子は、自分に「会いたい」とメッセージを送っていた生徒・諏訪睦と対峙します 。
  • 諏訪くんは涙ながらに今日子への想いを告白し、彼女が「僕の救いだった」と過去の特別な関係性を訴えます 。
  • 二人の出会いが4年前、諏訪くんが中学1年生の頃まで遡ることが明かされます 。
  • 諏訪くんと話したことで、今日子は激しい頭痛と共に、「ビッチ」と罵られる断片的な記憶を思い出します 。

【マリリンはいなくなった】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する

激しい頭痛と共に甦る、辛く断片的な記憶。第8話では、心身ともに疲弊した今日子を支える周囲の人々の優しさと、彼女自身の内面の大きな変化が描かれます。そして物語は、今日子の覚悟に満ちた、まっすぐな告白へと繋がっていきます。

甦る記憶の痛みと、心に寄り添う人々

諏訪くんとの対話で倒れてしまった今日子は、保健室のベッドで目を覚まします

保健室での目覚めとレオトの気遣い

そばには、心配そうに見守る生徒・レオトの姿がありました 。彼は「またオレのこと忘れないでよ」と冗談めかしつつも、2度も目の前で倒れた今日子を心から心配していました

しかし、今日子の心は晴れません。記憶の断片で聞いた「お前を好きになる奴なんかいない」という誰かの言葉が、消えない棘のように深く突き刺さっていたのです 。

三住先生の確かな支え

翌日、職員室で三住先生は、保健室で倒れていた今日子の様子を心配して見に来ていたことを明かします 。そして、記憶を失う前の「マリリン」を知っているからこそ冷たく接していたが、今のひたむきな彼女を見ているからこそ態度が変わったのだと、真摯に説明します

さらに、彼は今日子の最大の不安を見透かすように、こう告げるのです。

もし…またきみが戻ったり変わったりしても これからも俺は今と同じように接すると思う

それは、記憶を失い、自分自身の存在さえ揺らいでいる彼女にとって、何よりも心強い、存在そのものを肯定する言葉でした。

過去との向き合い、そして未来へ踏み出す一歩

三住先生の言葉は、今日子の心を縛っていた固い氷を、優しく溶かしていきます。

嬉し涙と新たな決意

彼の温かい言葉に、今日子は思わず涙を流してしまいます 。その様子を、同僚の藤谷先生は「イイ感じなのね」と優しく見守っていました

今日子は、この出来事をきっかけに、自分の過去の恋についても冷静に見つめ直します。高校時代に憧れていた中澤くんの顔が、今はもう思い出せないことに気づいたのです 。彼への気持ちは、本当の「好き」ではなく、ただ周りの雰囲気に流されていただけだったのかもしれない、と

恋のトライアングル――交錯するそれぞれの想い

今日子の心が定まり始める一方で、彼女を巡る生徒たちの想いは、より一層熱を帯びていました。

生徒たちの優しさと、諏訪くんの殺気

体調を崩した今日子を、レオトをはじめとするクラスの生徒たちは心から心配し、たくさんの差し入れを持ってきてくれます 。しかし、その輪の中に諏訪くんの姿はありません。彼は教室の隅から、レオトたちに向けて、嫉妬と殺気が入り混じった激しい視線を送っていたのです

レオトと諏訪くんの激しい対立

諏訪くんのただならぬ気配に気づいたレオトは、彼を問い詰めます 。「お前 今日子ちゃんのこと好きなのか?」というレオトのまっすぐな問いに、諏訪くんは「前と全然違うのに」と、今の今日子を好きでいるレオトが理解できない、と反論します

レオトは「どっちも今日子ちゃんじゃん」と、彼女の全てを受け入れる覚悟を示します 。しかし、今日子の過去を知る諏訪くんにとって、その言葉は許しがたいものでした。

僕の見てきた今日子さんが…本当の今日子さんなんだ

お前が語るな!!

彼の激昂は、今日子の過去に隠された、知られざる一面を強く示唆していました。

覚悟を決めた、魂の告白

三住先生の言葉を胸に、今日子は自分の心と向き合う覚悟を決めます。高校時代に願った、「好きって言える自分でいたい」という、かつての自分を取り戻すために 。

衝動が導いた、まっすぐな言葉

三住先生が生徒からの告白を諌めている場面に、偶然居合わせた今日子。彼が生徒たちに隙を見せていると誤解されたくない、先生に嫌われたくないという一心で、彼女は思わず叫んでしまいます。

私が好きなのは 三住せんせ……

「好き……です」

一度は「今のナシ」と取り消そうとしますが、三住先生は「忘れていいの?」と静かに問いかけます 。その言葉に、今日子は腹を括ります。これが「マリリン」の気持ちでも、今の自分の気持ちでも、たとえ拒絶されたとしても、この想いを伝えなければならない。

三住先生が 好き……です

まっすぐな告白を受けた三住先生。彼は驚きながらも、彼女の想いを真摯に受け止め、ただ一言、「考える」と答えるのでした 。

【マリリンはいなくなった】8話を読んだ感想(ネタバレあり)

ついに、ついに今日子が告白しました! この瞬間を待ち望んでいた読者として、思わずガッツポーズをしてしまいました。衝動的な形ではありましたが、自分の気持ちから逃げず、まっすぐに想いを伝えた彼女の勇気に、心から拍手を送りたいです。

今回のハイライトは、やはり三住先生の「これからも俺は今と同じように接すると思う」というセリフでしょう。記憶を失い、自分のアイデンティティさえ揺らいでいる今日子にとって、これほどまでに心強く、救いになる言葉はなかったはずです。彼女の存在そのものを丸ごと受け入れるという、最高の愛の言葉だと感じました。

一方で、レオトと諏訪くんの対立はますます激しくなり、物語に緊張感を与えています。レオトの「どっちも今日子ちゃん」という懐の深さと、諏訪くんの「お前が語るな」という独善的なまでの執着の対比が鮮やかでした。諏訪くんが知る「本当の今日子さん」とは一体何なのか。彼の抱える闇が、この物語の最大のミステリーであることは間違いありません。

そして、ラストの三住先生の「考える」という返事。これは一体どういう意味なのでしょうか。単に時間稼ぎなのか、それとも彼の中にも何か葛藤や、明かせない過去があるのか。一筋縄ではいかない展開を予感させ、今日子の恋の行方がますます気になります。最高の形で次話への期待を煽る、見事なエンディングでした。

【マリリンはいなくなった】8話のネタバレまとめ

  • 頭痛で倒れた今日子を、レオトや三住先生が心配します 。
  • 三住先生は「きみが変わっても、俺は同じように接する」と告げ、今日子の存在そのものを肯定します 。
  • その言葉に勇気をもらった今日子は、自分の心と向き合い、想いを伝える決意を固めます 。
  • レオトと諏訪くんは今日子を巡って対立を深め、諏訪くんは「本当の今日子さんを知らないお前が語るな」と激昂します 。
  • 今日子は、三住先生に「私が好きなのは三住せんせ…です」と、ついに自分の想いを告白し、三住先生は「考える」と返事をします 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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