【この結婚はどうせうまくいかない】ネタバレ解説｜原作最終回の結末は？

『この結婚はどうせうまくいかない』の原作で語られる最終回の結末、とても気になりますよね。この記事では、壮絶な運命を背負うイネスと、彼女を一途に愛し続けるカッセルの物語について、ネタバレを交えながら詳しく解説します。

皇太子オスカーやその婚約者アリシア、イネスの兄ルチアーノ、そして過去の夫エミリアーノといった重要人物が複雑に絡み合う相関図を解き明かしながら、物語の核心に迫ります。本編の結末だけでなく、その後の二人を描いた外伝のネタバレにも触れていきますので、物語の全てを知りたい方はぜひ最後までご覧ください。

『この結婚はどうせうまくいかない』ネタバレと主要人物

原作は韓国小説で既に完結済み

『この結婚はどうせうまくいかない』は、CHACHA KIM氏による韓国のウェブ小説が原作です。この原作小説は、韓国の電子書籍サイト「RIDI BOOKS」などで連載され、2021年に本編が全8巻で完結、翌2022年には外伝も全2巻で完結を迎えています。

したがって、物語の結末は既に明らかになっており、多くの読者がその壮大な愛の物語の行方を見届けました。日本国内では、この原作小説を基にしたウェブコミックがピッコマやめちゃコミックなどのプラットフォームで人気を博しています。

ただし、2025年8月現在、原作小説の公式な日本語翻訳版は配信されていません。そのため、物語の最終回までの詳細な内容を日本語で知るには、漫画の連載を追いかけるか、原作の結末をまとめた解説記事などを参照する必要があります。漫画版は、原作の丁寧な心理描写や美しい世界観を再現しており、多くのファンを魅了し続けています。

物語の鍵となるイネスの壮絶な人生

この物語の深みと複雑さを理解する上で、主人公イネスが経験してきた壮絶な人生を知ることが不可欠です。彼女にとって今の人生は3度目であり、過去2回の人生の記憶を全て保持しています。

1度目の人生：皇太子妃としての絶望と死

最初の人生で、イネスは皇太子オスカルと結婚しました。誰もが羨む地位を手に入れたものの、その生活は幸福とは程遠いものでした。4度にも及ぶ流産、そして夫オスカルは娼館通いに明け暮れ、性病を患っていたのです。心身ともに追い詰められたイネスは、自ら命を絶つという悲劇的な結末を選びました。

2度目の人生：束の間の愛と再びの悲劇

次に回帰した人生で、イネスは皇太子との結婚を避けるため、平民の画家エミリアーノと恋に落ち、駆け落ちします。彼との間に子供を授かり、貧しいながらも愛に満ちた幸せな日々を送りました。しかし、その幸せは長くは続かず、兄のルチアーノによって発見され、エミリアーノは殺害されてしまいます。全てを失ったイネスは、再び自ら死を選びました。

これらの経験から、イネスは「自分を愛する者も、自分が愛する者も不幸になる」という深い絶望と諦観を抱くようになります。そして3度目の人生では、誰のことも愛さず、誰からも愛されず、静かに生きていくことを決意。その計画のために、国一番のプレイボーイで、自分に興味を持つはずがないカッセルを婚約者に指名したのです。

複雑な人間関係を相関図で整理

『この結婚はどうせうまくいかない』の魅力の一つは、登場人物たちの思惑が複雑に絡み合う人間関係にあります。物語をより深く理解するために、主要なキャラクターの関係性を整理してみましょう。

物語の中心にあるのは、イネスとカッセルの契約から始まる関係です。しかし、その背後には、イネスに執着するオスカルと、彼を愛するがゆえにイネスを憎むアリシアの歪んだ感情が渦巻いています。

さらに、イネスの過去の人生における夫であったエミリアーノや、妹を思うあまり過激な行動に出てしまう兄のルチアーノなど、各キャラクターがそれぞれの立場から物語に深く関わってきます。これらの関係性は、イネスとカッセルが真の幸せを掴むまでの大きな障壁となって立ちはだかるのです。

主人公カッセルの魅力と変化

物語のもう一人の主人公であるカッセル・エスカランテは、物語を通して最も大きく変化し、読者を魅了するキャラクターの一人です。

物語の序盤、カッセルは「顔が良い」という理由だけでイネスに婚約者に指名されたことに反発し、自由を謳歌するプレイボーイとして描かれます。結婚から逃れるように軍に入隊し、多くの女性と浮名を流す彼の姿は、イネスの「離婚計画」に最適な人物に見えました。

しかし、何をしても動じないイネスの態度に次第に興味を惹かれ、彼女の内に秘めた悲しみや孤独に触れるうちに、彼の心には真実の愛が芽生え始めます。特に、結婚後は他の女性との関係を一切断ち切り、イネスだけを一途に愛する姿は、序盤の彼とはまるで別人です。

さらに物語が進むと、カッセルもまた、断片的に前世の記憶を思い出していきます。そして、自分が全ての人生において、ただ一途にイネスだけを愛し続けていたという事実に気づくのです。イネスを想い一喜一憂する姿や、彼女を守るためなら全てを投げ出す覚悟を見せる様子は、多くの読者の心を掴んで離しません。

イネスに執着する皇太子オスカー

皇太子オスカルは、この物語における主要な障害であり、イネスとカッセルを苦しめる元凶の一人です。彼はヴァレンザ皇室の後継者であり、本来であればイネスの婚約者となるはずでした。

彼のイネスに対する感情は、純粋な愛情ではなく、独占欲と執着心に満ちています。手に入るはずだったものが手に入らなかったことへの苛立ちや、自分より輝いて見えるカッセルへの嫉妬心が、彼を歪んだ行動へと駆り立てるのです。

1度目の人生では夫としてイネスを精神的に追い詰め、彼女の自殺の原因を作りました。そして3度目の人生においても、イネスとカッセルの仲を引き裂こうと、様々な策略を巡らせます。物語の終盤、彼もまた前世の記憶を取り戻し、自らが犯した罪の重さに気づきますが、時すでに遅く、深い後悔とトラウマを抱えたまま破滅的な最期を迎えることになります。彼の存在は、愛が歪んだ時にどれほど残酷なものになるかを示しています。

皇太子妃アリシアの思惑とは

アリシアは、オスカルの婚約者として登場する女性ですが、彼女もまた物語の悲劇性を深める重要な人物です。彼女の行動原理は、皇太子オスカルへの愛情にあります。

実は、イネスとカッセルが経験した最初の人生（0番目の人生）において、イネスを毒殺した張本人がアリシアでした。彼女は、オスカルがイネスに好意を寄せていることに嫉妬し、その凶行に及んだのです。この行為が、全ての悲劇の連鎖の始まりとなりました。

現世（3度目の人生）においても、彼女はオスカルの関心がイネスに向いていることを苦々しく思っており、オスカルと協力して二人を陥れようとします。彼女自身もまた、愛する人の心を得られない苦しみを抱えた一人の女性であり、その満たされない思いが彼女を悪役へと変えてしまいました。彼女の存在は、嫉妬という感情がもたらす恐ろしさを物語っています。

『この結婚はどうせうまくいかない』ネタバレ！結末を解説

イネスの兄ルチアーノの役割

イネスの兄であるルチアーノ・ヴァレスティナは、一見すると妹思いの優しい兄ですが、その愛情は時に複雑で過激な側面を見せます。彼は妹であるイネスが幸せになることを誰よりも願っていますが、その方法が過ちを犯す原因ともなりました。

彼の最も大きな過ちは、イネスの2度目の人生において、彼女の夫であったエミリアーノを殺害したことです。彼は、妹が身分の低い平民と駆け落ちしたことをヴァレスティナ家の恥と考え、力づくで連れ戻そうとしました。この行動が、イネスに再び深い絶望を与え、彼女を自殺へと追い込む引き金となってしまいます。

しかし、3度目の人生では、イネスが選んだカッセルという人物を認め、次第に彼の良き協力者となっていきます。特に、皇太子オスカルがイネスに危害を加えようとした際には、カッセルと協力して妹を守るために尽力します。過去の過ちを乗り越え、最終的には妹の幸せを心から支える存在へと成長するキャラクターです。

2度目の人生の夫エミリアーノの存在

エミリアーノは、イネスの2度目の人生において、彼女が心から愛し、共に生きた唯一の男性でした。貧しい画家の助手であった彼は、身分を捨てて駆け落ちしてきたイネスを温かく受け入れ、短いながらも幸せな家庭を築きます。

彼の存在は、イネスにとって「愛」と「幸福」の象徴であり、同時に「喪失」の痛みそのものでもあります。兄ルチアーノによって無残に殺害された彼の記憶は、イネスの心に深い傷として残り続けました。

3度目の人生でも、エミリアーノは転生しており、過去の記憶を保持しています。しかし、彼はイネスの前に姿を現しませんでした。それは、カッセルと共にいる彼女の姿を見て、今度こそ彼女が幸せになれると信じ、自らは身を引くことを選んだからです。愛する人の幸せを願い、静かに見守ることを決めた彼の愛の形は、物語の中でも特に切なく、感動的な要素の一つと言えるでしょう。

『この結婚はどうせうまくいかない』最終回 結末とは？

壮絶な人生を繰り返してきたイネスと、彼女を一途に愛し続けたカッセル。物語の最終回は、二人が全ての障害を乗り越え、ついに真の幸せを掴むハッピーエンドで締めくくられます。

忘れてしまった「0番目」の人生

物語の終盤、最大の謎であった回帰の真実が明かされます。イネスが1度目だと思っていたオスカルとの人生の前に、実は「0番目」の人生が存在していました。その人生で、イネスとカッセルは18歳で結ばれ、愛し合う夫婦だったのです。しかし、オスカルの嫉妬とアリシアの策略により、カッセルは戦死し、イネスも毒殺されてしまいます。死の淵でイネスは、来世では愛するカッセルを不幸にしないよう、彼との縁が繋がらないことを願いました。これが悲劇の連鎖の始まりでした。

全ての記憶と愛を取り戻す二人

3度目の人生で、カッセルは断片的に、イネスは終盤で全ての記憶を取り戻します。そして、幾度となく繰り返された人生の中で、お互いが唯一無二の存在であったことを確信するのです。二人は協力して、彼らを苦しめてきたオスカルや過去の因縁といった全ての障害を排除します。

最終的に、イネスとカッセルは過去の呪縛から完全に解放されます。二人の間には子供たちも授かり、かつて夢見た丘の上の白い家で、穏やかで愛に満ちた幸せな家庭を築いていくところで、物語は大団円を迎えます。

外伝で描かれる二人のその後

『この結婚はどうせうまくいかない』の物語は、本編の完結後、全2巻の外伝でさらにその後の幸せな日々が描かれています。本編で多くの苦難を乗り越えたファンにとっては、待望の甘いエピソードが満載です。

外伝では、主にイネスとカッセル、そして彼らの間に生まれた子供たちとの平和で愛情に満ちた日常が描かれます。かつては愛を信じられず、常に無表情だったイネスが、カッセルの前で心からの笑顔を見せ、母親として子供たちを慈しむ姿は、読者にとって感慨深いものがあるでしょう。

また、カッセルも変わらずイネスを溺愛しており、良き夫、そして良き父親として家族を支えます。壮絶な過去を乗り越えたからこそ得られた、何気ない日常の尊さや家族の温かさが、外伝全体を通して丁寧に綴られています。本編の重厚なストーリーとは対照的に、心温まるエピソードが多く、二人の幸せな結末をより深く味わうことができる内容となっています。

この結婚はどうせうまくいかないネタバレの要点まとめ

この記事で解説した『この結婚はどうせうまくいかない』のネタバレに関する重要なポイントを、以下に箇条書きでまとめます。

• 原作は韓国のウェブ小説で本編・外伝ともに完結済み
• 日本語の原作小説は未配信で漫画版が連載中
• 主人公イネスは過去2回の人生の記憶を持って転生している
• 1度目は皇太子オスカルと結婚し絶望の中で自殺した
• 2度目は画家エミリアーノと駆け落ちするも悲劇的な結末を迎えた
• 3度目の人生では不幸を避けるためプレイボーイのカッセルを婚約者に選んだ
• カッセルは当初反発するも次第にイネスを深く愛するようになる
• 皇太子オスカルはイネスに異常な執着を見せ二人を妨害する
• 実はイネスが忘れていた「0番目」の人生が存在した
• 0番目の人生でイネスとカッセルは愛し合う夫婦だった
• しかしオスカルとアリシアの策略で二人とも命を落とした
• カッセルは全ての人生でイネスだけを一途に愛し続けていた
• 最終的に二人は全ての記憶を取り戻し障害を乗り越える
• 結末は子供にも恵まれ幸せな家庭を築くハッピーエンド
• 外伝では本編後の家族の穏やかで甘い日常が描かれている

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コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》