【カップルゲーム】10話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 第3ゲームの脱落者、若菜と一成が天井の罠によって惨たらしい死を遂げました。
  • 生き残った2組のカップルは、最終ゲームの舞台である伝説の「誓いの扉」へと案内されます。
  • 最終ゲームのルールは、ナイフで自らの手を傷つけながら愛を告白し、真実の愛を証明するというものでした。
  • 罰ゲームはありませんが、生還できるのは2組のうち1組だけであり、どちらが生き残るかを「話し合い」で決めなければなりません。

【カップルゲーム】第10話をネタバレありでわかりやすく解説する

生き残れるのは、たった一組。その運命を「話し合い」で決めろという、あまりにも残酷な最終ゲーム『イノセントゲーム』が始まりました。 これまでの肉体的な恐怖とは違う、精神を削り合う最後の試練。純粋な想いは、残酷な真実の前にもろくも崩れ去っていきます。

最後の話し合い、疑念と希望

最終ゲームのルールに対し、悟は「また私たちを試してるんだ」と、ゲームマスターの真意を疑います。 4対1という状況で、わざわざ目の前に現れてナイフまで渡してきたことに、何か裏があると感じていました。

夢もまた、ゲームマスターと接触した際の「手の感触」に違和感を覚えていましたが、それでも彼女は平和的な解決を望みます。

「やろうよ 話し合い」

「せっかくここまで残れたんだもん みんなで帰ろう!」

彼女の言葉に、他の3人も静かに頷きます。

譲り合いの精神、愛する人がいればそれで良い

話し合いが始まると、夢は驚くべき提案をしました。 「颯太くんと麻美ちゃんに譲ってもいいと思ってる」

彼女は、「私は悟と生きて これからずっと一緒にいられるだけで幸せだもん!」と笑顔で語ります。 「永遠の愛」や賞金よりも、ただ愛する人と共にいることだけを願う、純粋な想いでした。

その一途な想いは、颯太の心にも響きます。 「待って夢ちゃん 俺も優勝なんていらないよ」

「麻美ちゃんと いられればそれで十分だから」

生き残る権利を互いに譲り合うという、ゲームマスターの予想を裏切る展開に。その様子を見ていたゲームマスターは、まっすぐに愛を信じる夢の姿に、かつての誰かを思い出すかのような、意味深な表情を浮かべていました。

血に染まる誓い、颯太の純粋な愛

颯太は、この譲り合いの精神こそがゲームの攻略法だと考えます。「誓いの扉で全員が身の潔白を証明する」「それができたらもう実質ゲームは終わりってことだよね」と皆に提案しました。

そして、「俺が一番に宣言するよ」とナイフを手に取り、扉の前へと進み出ます。

颯太は、麻美へのまっすぐな愛を告白しました。自分の不安から、彼女をこんなゲームに巻き込んでしまったことを謝罪し、「麻美ちゃんを笑顔にしたい」「好きだから」と、自らの手をナイフで切りつけます。 流れ落ちる血と共に、彼の純粋な想いがその場で証明されました。

涙の絶叫、暴かれた真実

颯太のあまりにも真摯な告白を受け、麻美は涙を流します。 しかし、その涙は喜びや感謝からくるものではありませんでした。

「だって私は…ずっと颯太くんに隠し事をしていたのに!」

彼女の口から語られたのは、衝撃の真実。

「私が好きなのは…悟です」

麻美は、中学時代に悟と付き合っていたこと、しかし親の再婚によって義理の兄妹になってしまったこと、そして、今でも彼を忘れることができなかったという、すべての秘密を涙ながらに打ち明けたのです。

彼女の魂からの絶叫に、その場にいた全員が凍りつきます。特に、愛を誓ったばかりの颯太は、信じられないといった表情で、ただ立ち尽くすことしかできませんでした。

連鎖する告白、悟が犯した罪

麻美の告白は、さらなる告白の連鎖を引き起こします。次は悟の番でした。「俺も…夢に言わなくちゃいけない」

夢は「やめてよ悟」「聞きたくないよ」と真実から耳を塞ごうとしますが、悟の決意は固いものでした。

彼は、夢のことは好きで、心から尊敬していると前置きした上で、自らの罪を告白します。

「本当はずっと麻美のことを愛してました」

このゲームに参加したのも、麻美への想いを断ち切るためだったと語ります。 しかし、第3ゲームで二人きりになった時、「本当の気持ちを止めることはできなかった」と、夢を裏切ってしまったことを明かしました。

あまりにも残酷な真実の連鎖。純粋な想いは打ち砕かれ、関係は修復不可能なほどに壊れてしまいます。すべてを聞いていたゲームマスターは、「へえ…面白くなってきました」と、この泥沼の展開を心から楽しむかのように、不気味な笑みを浮かべるのでした。

【カップルゲーム】10話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、最終ゲームにふさわしい、息もつかせぬ心理戦が描かれ、読んでいて非常に心が苦しくなりました。夢と颯太が、自分たちの幸せよりも相手の幸せを願って優勝を譲り合うシーンは、この作品の中で最も美しく、そして切ない場面だったと思います。このままみんなで手を取り合ってハッピーエンドを迎えるのではないか、と一瞬でも希望を抱いてしまっただけに、その後の展開はあまりにも衝撃的でした。

颯太のまっすぐな告白が、結果的に麻美の心を壊し、真実を暴露させる引き金になってしまったのが皮肉でなりません。彼女がずっと抱えてきた苦しみが、涙と共に溢れ出すシーンは、本当に胸が締め付けられました。

そして、悟の告白。彼の誠実さと弱さが、最悪の形で夢を傷つけてしまったのだと感じます。夢への尊敬と、麻美への愛情。どちらも嘘ではなかったからこそ、彼の苦悩の深さが伝わってきます。しかし、どんな理由があれ、夢を裏切ったという事実は変わりません。全員が本音をぶつけ合い、もう後戻りできない状況で、このゲームは一体どのような結末を迎えるのか。もはや誰が生き残るのか、そして「真実の愛」とは何なのか、全く予想がつきません。

【カップルゲーム】10話のネタバレまとめ

  • 最終ゲーム「イノセントゲーム」が始まり、夢と颯太はお互いのカップルに優勝を譲り合うことを提案します。
  • 颯太が扉の前で麻美への愛を告白し、自らの手を傷つけ潔白を証明しました。
  • 彼の告白を受け、麻美は自分が本当に好きなのは悟であり、彼と義理の兄妹であるという隠し事を涙ながらに告白します。
  • 麻美の告白をきっかけに、悟もまた、夢を裏切り麻美と関係を持ったこと、そして本当はずっと麻美を愛していたことを告白しました。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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