【フウフヤメマスカ】40話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

【フウフヤメマスカ】第40話をネタバレありでわかりやすく解説する

夫・賢吾からの決別の電話。しかし、元カノ・沙耶はそう簡単にあきらめる女性ではありませんでした。第40話では、沙耶が仕掛けた巧妙な罠により、妻・詩織と元カノが電話で直接対決するという、息の詰まるような心理戦が繰り広げられます。

妻に代わって、元カノからの謝罪

賢吾が沙耶に関係の終わりを告げようとした、まさにその時でした。沙耶は「奥さまに謝りたいので代わっていただけますか?」と、賢吾の言葉を遮って申し出ます 。予期せぬ提案に「え…?」と固まる賢吾 。彼の頭の中は「詩織(嫁)と沙耶(元カノ)が直接話すなんてとんでもないことになってる…!」と、パニック状態に陥ります

しかし、沙耶はそんな賢吾の動揺を意に介さず、詩織が近くにいることを確認すると、電話を代わるよう促します 。賢吾はなすすべもなく、「急にすみません 妻の詩織です 隣に居ります」と、詩織にスマホを渡すしかありませんでした

計算され尽くした言葉の罠

電話口に出た詩織に対し、沙耶は「ご挨拶が遅くなりすみません 藤本と申します」と、非常に丁寧な自己紹介から会話を始めます 。そして、「この度は私共親子のせいでご迷惑お掛けしてしまいすみませんでした」と、低姿勢で謝罪の言葉を述べました

沙耶の巧みなところは、ここからの言葉選びにあります。彼女は「奥様に事前に許可頂いているものだと勝手に思い込んでいまして」と、あたかも自分が被害者であるかのように語り始めます 。さらに、「賢吾が言い出しにくかったみたいで当日まで話してくれなかったんです」と続けることで、全ての非が賢吾にあるかのように、巧みに責任を転嫁していくのでした

同情を誘う、悲劇のシングルマザー

詩織が「じゃあ今日知ったってことですよね?」と事実を確認すると 、沙耶は畳みかけます。「学生時代のこととはいえ元カノと連絡をとっていただなんて不愉快でしたよね…」と、詩織の気持ちに寄り添うふりをしながら、自分の立場を確立していくのです

詩織が「不愉快といいますか…どういったおつもりだったのかはお伺いしておきたいと…」と冷静に返すと 、沙耶は用意していたかのように、次のカードを切ります。彼女は自分の息子が賢吾に懐いてしまったことを話し、「それでつい甘えてしまったんです」と、母性本能に訴えかける作戦に出ました 。そして、「でもよく考えたら非常識でした…」と反省の言葉を口にします

妻が感じた、元カノへの「違和感」

沙耶は息子を席から遠ざけると 、シングルマザーとしての苦労を語り始めます 。そして、「母親である私がやるべきこと」「親として私が間違ってました」と、自分を責めることで、詩織の同情を完全に引き寄せようとしました

沙耶の殊勝な態度に、詩織の心は揺らぎます。「夫が初めから相談してくれていたら協力出来たこともあったかもしれないのに」と、怒りの矛先は完全に夫へと向かいました 。沙耶は「奥様だったらそう思うのは当然です」「私と浦さんは本当に何もありません」と、詩織の味方であるかのように振る舞います

最終的に詩織は、「あとは夫婦の問題なので二人で話し合います」と伝え、電話を切りました 。しかし、電話を終えた彼女の心には、ある疑念が芽生えていました。「凄く感じがいい人だけど…なんか引っかかる…」 。その理由は、この絶体絶命の状況にもかかわらず、沙耶が「全然動揺してなかったから…?」というものでした 。一方、電話を切った沙耶は静かに舌打ちをし、「そう簡単にはいかないか…」と本性をのぞかせるのでした

【フウフヤメマスカ】40話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回のエピソードは、まさに元カノ・沙耶の独壇場でした。彼女の言葉巧みな人心掌握術には、読んでいて鳥肌が立つ思いです。謝罪から入り、巧みに夫に責任を転嫁し、息子と同情を誘うカードを切り、最後は相手に寄り添うふりをして味方につける。一連の流れがあまりにも完璧で、彼女がただの恋愛脳の女性ではなく、目的のためなら手段を選ばない、怜悧な策略家であることがはっきりと分かりました。

賢吾が完全に「蚊帳の外」でパニックになっている姿は、もはや滑稽でさえあります。彼がこの状況を招いた元凶であることは間違いないのですが、沙耶というあまりにも格上のプレイヤーの前では、なすすべもないといったところでしょうか。

しかし、私が最も引き込まれたのは、最後の詩織の心情です。一度は沙耶のペースに飲まれ、夫への怒りを募らせた彼女が、ふと相手の異常性に気づく。「全く動揺していない」という、わずかな違和感。この小さな気づきが、今後の彼女の反撃の狼煙になるのではないかと、大きな期待を抱かせるラストでした。女同士の静かで熾烈な心理戦の幕が、今、切って落とされたのだと感じます。

【フウフヤメマスカ】40話のネタバレまとめ

  • 賢吾の決別宣言を遮り、元カノの沙耶は「妻の詩織に謝罪したい」と申し出て、電話で直接対決することになります 。
  • 沙耶は、自身を被害者に見せかけ、賢吾に全ての非があるかのように話を進め、詩織の同情を引こうとします 。
  • さらに、シングルマザーとしての苦労を語り、母親として至らなかったと涙ながらに謝罪することで、詩織の心を揺さぶります 。
  • 詩織は一度、沙耶の言葉を信じかけますが、電話を切った後、彼女が全く動揺していなかったことに強い違和感を覚えるのでした 。

◁前の記事はこちらから

あわせて読みたい
【フウフヤメマスカ】39話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【フウフヤメマスカ】39話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

▷次の記事はこちらから

あわせて読みたい
【フウフヤメマスカ】41話あらすじから結末まで全てネタバレ解説
【フウフヤメマスカ】41話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
記事URLをコピーしました