【婚約式は修羅場の始まり】34話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ロレンツォの「全員殺す」という脅迫に恐怖を感じたソフィーの一族の間で、醜い罪のなすりつけ合いが始まりました。
  • 親族の一人が裏切り、ロレンツォに対し、「全ての計画を立て、実行したのはソフィーだ」と告発しました。
  • その告発をきっかけに、これまで沈黙していた他のゲストたちも、自分たちの身を守るため、一斉にソフィーを犯人だと証言し始めました。
  • ついさっきまで自分を支持していた家族や友人全員から裏切られ、ソフィーは完全に孤立無援となり、絶望の淵に立たされました。

【婚約式は修羅場の始まり】第34話をネタバレありでわかりやすく解説する

家族や友人、全ての人間から裏切られ、孤立無援となったソフィー。第34話では、ついにロレンツォによる直接的な裁きが始まります。彼の口から語られる姉アレッシアへの想いは、彼の怒りがどれほど深く、正当なものであるかを物語ります。しかし、憎しみが憎しみを生む復讐の連鎖は、最も意外な人物によって断ち切られることになるのです。

下された死刑宣告と弟の慟哭

全ての罪がソフィーにあると明らかになった瞬間、ロレンツォは側近に、ただ一言、氷のように冷たい命令を下しました。 「殺せ

「殺せ」氷の命令

その非情な死刑宣告に、ソフィーはパニックに陥ります。「ごめんなさい、ロレンツォ!私が間違っていたわ!どうか許して!」。しかし、彼女の命乞いは、もはやロレンツォの耳には届きません。彼の心は、姉への想いと、彼女が受けた苦しみへの怒りで満たされていました。

「姉さんは、僕の全てだった」

ロレンツォは、ソフィーを、そしてその場にいる全員に聞かせるように、慟哭します。 「あれは僕の姉さんだ…。彼女は、持てるもの全てを僕に与えてくれた。僕の学費のために働き、僕が会社を継げるように、自らは海外へと去った。この世界で、僕に残された唯一の家族なんだ…!」 それは、アレッシアがいかに自己犠牲を払い、弟の未来のために尽くしてきたかという、魂からの叫びでした。

「なぜ、姉さんの唯一の子を殺した!」

感情が爆発したロレンツォは、ソフィーに掴みかかり、彼女を殴りつけます。 「なぜだ!なぜ、彼女のたった一人の子供を殺したんだ!」 その問いに、答えられる者などいるはずもありません。ロレンツォの暴力は、エスカレートしていきます。

憎しみの連鎖を断ち切る者

ロレンツォが、憎しみのままにソフィーを殴り続ける。誰もが、このまま悲劇的な結末を迎えるのだと思った、その時でした。

予期せぬ救世主の登場

「やめなさい…」 か細い、しかし凛とした声が、会場に響きました。その声の主は、ここにいるはずのない人物でした。壁に寄りかかり、今にも倒れそうなほど衰弱しながらも、まっすぐにロレンツォを見つめていたのは、被害者であるはずのアレッシア本人だったのです。

「やめなさい、ロレンツォ」

彼女は、自分を地獄の底に突き落とした張本人であるソフィーを、これ以上傷つけないでほしいと、弟を制止しに来たのです。憎しみの連鎖を断ち切るために現れた、あまりにも気高いその姿に、ロレンツォも、そして会場にいた誰もが、ただ言葉を失うのでした。

【婚約式は修羅場の始まり】第34話を読んだ感想(ネタバレあり)

第34話は、感情が大きく揺さぶられる、涙なしには見られない回でした。ロレンツォが、姉アレッシアの払ってきた犠牲について語るシーンは、彼の怒りの源泉が、ただの家族愛だけでなく、深い感謝と尊敬、そして贖罪の念からも来ていることを示しており、非常に感動的でした。彼の慟哭は、視聴者全員の心の叫びを代弁しているようでした。

そして、彼がソフィーに暴力を振るい始めた時、正直なところ、ある種の爽快感を感じてしまった自分もいました。それほどまでに、ソフィーたちの行いは許しがたいものだったのです。

しかし、その醜い暴力の連鎖を、被害者であるアレッシア自身が断ち切るという最後の展開には、本当に衝撃を受けました。これは、単なる復讐劇ではない。この物語が描こうとしているのは、憎しみを超えた、人間の気高さや許しの可能性なのかもしれない。彼女の行動は、私たちにそう問いかけているようでした。彼女はなぜ、自分を地獄に突き落とした相手を庇うような行動に出たのか。それは、弟に自分と同じ殺人者になってほしくないという、究極の愛情なのか。それとも、彼女には何か別の、我々の想像を超えるような考えがあるのか。物語は、最も深い問いを投げかけ、次へと続きます。

【婚約式は修羅場の始まり】第34話のネタバレまとめ

  • 全ての罪をなすりつけられたソフィーに対し、ロレンツォは「殺せ」という非情な死刑宣告を下した。
  • ロレンツォは、アレッシアが自分のためにどれほどの犠牲を払ってきたかを涙ながらに語り、彼女の唯一の子供を殺したソフィーへの怒りを爆発させた。
  • 感情のままにソフィーを殴り続けるロレンツォだったが、その暴力は、突如現れたアレッシア本人によって制止された。
  • 自分を地獄に突き落とした張本人を、被害者であるアレッシアが庇うという、あまりにも衝撃的な形で物語は幕を閉じる。
  • 憎しみの連鎖を断ち切ろうとするアレッシアの真意とは何か、物語は新たな謎を提示した。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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