【婚約式は修羅場の始まり】39話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ソフィーは、「アレッシアが自分を許した」という最後の嘘をついたが、アレッシア本人によって即座に、そして完膚なきまでに論破されました。
  • アレッシアは、罪人たちの罪状を一つ一つ冷静に数え上げ始め、ロレンツォからの電話の際に、彼女の口を塞いでいたという新たな事実も暴露しました。
  • そしてアレッシアは、ソフィーが自ら破壊した伝説のダイヤモンド「エヴァーライト」が、実は彼女自身への婚約祝いだったという、最も残酷な真実を突きつけました。
  • 全ての嘘が暴かれ、自らの愚行の全てを悟ったソフィーは完全に崩壊し、ただ許しを請うことしかできなくなりました。

【婚約式は修羅場の始まり】第39話をネタバレありで解説する

アレッシアによる冷静な罪状認否によって、完全に崩壊したソフィー。第39話では、追い詰められたソフィーとその母親の間で、泥沼の責任転嫁が始まります。彼らを繋ぎとめていた「共犯」という名の脆い絆が断ち切られた時、その場に現れたのは、家族愛などとは無縁の、醜い欲望のぶつかり合いでした。

母と娘の醜い責任転嫁

アレッシアは、砕け散ったダイヤモンドを前に、改めて断言します。「これは、私のものよ。常に、私のものだった」。「50億ドル…惜しいことをしたわ」と、その場にそぐわない本音を漏らします。

「ダイヤモンドを壊せと言ったのはママよ!」

あれはママのアイデアじゃない!それを壊せと言ったのは、ママ自身よ!

ソフィーは、罪の一部を母親になすりつけようと、必死に叫びます。自らが犯した、最も愚かで取り返しのつかない罪。その発端は、母親の悪魔の囁きにあったのだと。

「あなたが愛人の話を信じたからでしょ!」

ソフィは、母親に全ての責任を押し付け返します。

「もしお前が、ロレンツォが愛人を連れてきたという話を信じなければ、私もあんなことは言わなかった!お前が彼女を追いかけなければ、今頃こんなことにはなっていなかったのよ!

ダイヤモンドを壊すよう唆したのは母親で、その原因を作ったのも母親だとそう言ってのけたのです。

「あなたのためだったのに」崩れゆく家族の仮面

娘からの告発を受けた母親は、今度は被害者の仮面を被ります。その姿は、あまりにも醜悪でした。

暴かれる欲望の本音

「どうしてそんなことが言えるの?私は、全てあなたの利益のためにやっていたのよ!」 母親が叫びます。母親は涙ながらに訴えかけました。

私はあなたの母親なのよ!どうして私を責めることができるの?

「あなたのため」「私は母親なのよ」。その言葉を盾に、彼女は自らが犯した罪から巧みに逃れようとします。しかし、その口論は、彼らの行動原理が「家族愛」ではなく、デュカ家の富と名声を狙った、ただの「欲望」であったことを、満場のゲストの前に晒す結果となっただけでした。

【婚約式は修羅場の始まり】第39話を読んだ感想(ネタバレあり)

第39話は、悪党たちの内輪揉めという、非常に見ごたえのある展開でした。あれほどまで息の合った連携プレーでアレッシアを追い詰めていた母娘が、自分たちの立場が危うくなった途端、醜い責任のなすりつけ合いを始める。その姿は、滑稽でありながら、人間の本質的な利己主義を見せつけられているようで、非常に興味深かったです。

特に印象的だったのは、ソフィと母親の似たもの同士の立ち回りです。娘は母親に罪をなすりつけ、追い詰められた母親は「私はあなたの母親なのよ!」と被害者ぶる。彼女たちの辞書に、「責任」や「反省」という言葉は存在しないのでしょう。そのサイコパス的な自己愛の強さに、遺伝の強さを感じ、改めて戦慄しました。

このエピソードは、アレッシアやロレンツォが何もしなくても、悪は内側から勝手に崩壊していくという、ある種の真理を示しているようでした。彼らの結束は、共通の利益という一点のみで成り立っていた砂上の楼閣だったのです。その土台が崩れた今、彼らは互いを食い合うしかない。この醜い内紛の果てに、彼らがどのような最終的な裁きを受けるのか、目が離せません。

【婚約式は修羅場の始まり】第39話のネタバレまとめ

  • アレッシアの裁きを前に、ソフィーとその母親の間で、醜い責任のなすりつけ合いが始まった。
  • ソフィーは、「ダイヤモンドを破壊するよう唆したのは、ママだ」と、母親の罪を暴露した。
  • それに対し、母親は「全ての原因は、あなたが愛人の話を信じたことにある」と、娘に全ての責任を転嫁した。
  • 追い詰められた母親は、「私はあなたの母親なのに、どうして責めることができるの?」と被害者を演じ、娘を黙らせようとした。
  • 彼らの醜い内紛は、その犯行動機が、デュカ家の富と名声を狙った、ただの欲望であったことを満座の前に証明する結果となった。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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