【婚約式は修羅場の始まり】48話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • ソフィーの「自殺する」という脅迫に対し、ロレンツォは「もし本当に僕の子なら、DNA鑑定を恐れる理由はないだろう」という完璧な正論で、彼女の最後の抵抗を粉砕した。
  • 言い逃れの術を全て失ったソフィーたちを前に、ロレンツォはパーティー会場のスクリーンに、彼らがアレッシアに暴行を加える監視カメラの映像を再生させた。
  • 動かぬ証拠を突きつけ、ソフィーの友人たちの罪を確定させたロレンツォは、側近に「奴らを連れて行け」と、ついに裁きの実行を命じた。
  • 物語は、ソフィーとその一族の完全な敗北と、ロレンツォによる本格的な復讐の開始を決定づけて、次へと

【婚約式は修羅場の始まり】第48話をネタバレありで解説する

全ての嘘が暴かれ、罪が確定したソフィーとその一族。第48話では、ついにロレンツォによる、血も涙もない裁きの時間が始まります。アレッシアを傷つけた者に対して次々と「舌の切断」「指を五本切り落とす」などで粛清を執行するロレンツォ。そして、次に生贄として選ばれたのは、アレッシアに直接暴力を振るった実行犯の一人、ソフィーの弟オリバー。彼を待ち受けていたのは、死よりも残酷な、あまりにも恐ろしい「慈悲」でした。

最初の生贄、オリバー

側近たちに連行されたソフィー一族の中から、ロレンツォはまず、オリバーを自らの前へと引きずり出しました。彼の罪は、誰の目にも明らかでした。

「姉さんの腹を殴ったな」

ロレンツォは、他の誰でもない、オリバーをまっすぐに見据えます。その瞳には、もはや何の感情もありませんでした。「お前は、姉さんの腹を殴ったな」。それは、問いかけではなく、事実の確認でした。オリバーは「申し訳ありません、デュカ様!」と許しを請い始めます。

見苦しい責任転嫁と命乞い

自分が最初のターゲットだと悟ったオリバーは、パニックに陥り、見苦しい責任転嫁を始めます。 「僕のせいじゃない!母さんと妹に、やれって言われたんだ!」 その裏切りに、母親は「この恩知らずが!お前を育ててやった恩を仇で返すのか!」と激昂します。オリバーは、今度はロレンツォの足元にひれ伏し、命乞いをしました。

「デュカ様、どうか命だけはお助けください!あなたのしもべになりますから!」

提示された「慈悲」

しかし、その哀れな命乞いも、ロレンツォの凍てついた心を溶かすことはできませんでした。

「言葉だけで許されると思うな」

お前は、いくつかの言葉だけで、許されると本気で思っているのか?」 ロレンツォの冷たい言葉に、オリバーは「な、何でもします!どうか、ご指示を!」と、さらに必死に懇願します。

「その手を切り落とせ。そうすれば解放してやる」

ロレンツォは、オリバーの顔を覗き込み、静かに、そしてあまりにも恐ろしい「慈悲」を提示しました。

お前のその手を、切り落とせ」 「そうすれば、解放してやる

それは、姉を殴ったその手で、自らの罪を清算しろという、あまりにも残酷な選択でした。死の恐怖から逃れるためには、自らの身体の一部を差し出さなければならない。ロレンツォの復讐は、単なる暴力ではなく、相手に究極の選択を迫ることで、その魂までも破壊する、地獄のゲームだったのです。

【婚約式は修羅場の始まり】第48話を読んだ感想(ネタバレあり)

第48話は、ついに始まったロレンツォの裁きが、私たちの想像を遥かに超えるほど、冷徹で残酷なものであることを見せつけられる回でした。彼がオリバーに提示した「その手を切り落とせ」という条件は、まさに「目には目を、歯には歯を」という、古の復讐法を彷彿とさせます。しかし、彼が他人の手ではなく、オリバー自身の手でそれを実行させようとするところに、彼の復讐の真の恐ろしさがあると感じました。

これは、相手に肉体的な苦痛を与えるだけでなく、「自らの手で、自らを罰する」という行為を強制することで、その罪の重さを骨の髄まで刻み込ませようとする、高度な心理的拷問です。その知的な残酷さに、デュカ家の当主としての、彼の底知れない恐ろしさを見ました。

そして、息子がその窮地に立たされているにもかかわらず、「私を裏切った」と怒り狂う母親の姿。この一家の人間性が、もはや修復不可能なレベルで崩壊していることが、改めて示されました。果たして、オリバーはこの悪魔の取引を受け入れるのか。そして、残された者たちには、一体どのような「代償」が待っているのでしょうか。

【婚約式は修羅場の始まり】第48話のネタバレまとめ

  • ロレンツォによる裁きが始まり、最初のターゲットとして、アレッシアに直接暴力を振るった兄のオリバーが選ばれた。
  • 追い詰められたオリバーは、見苦しくも「母と妹に命令された」と罪をなすりつけ、ロレンツォに命乞いをしたが、全く聞き入れられなかった。
  • 母親は、自分を裏切った息子を「恩知らず」と罵り、家族の絆が完全に崩壊していることを見せつけた。
  • ロレンツォは、命乞いをするオリバーに対し、「お前のその手を切り落とせ。そうすれば、ここから解放してやる」という、あまりにも残酷な選択を突きつけた。
  • 物語は、オリバーが自らの罪を、自らの手で償うことを強制されるという、究極のジレンマを前にして幕を閉じる。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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