【さよならお兄ちゃん】25話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 監視カメラの映像には、月が、愛犬チャプサリに対して、「このクソ犬が!」などの暴言を吐きながら、酷い仕打ちをしている、衝撃的な様子が映っていました。
  • 兄たちは、月の、その、狂気に満ちた本性を目の当たりにし、長年、彼女に騙され続けてきたという事実に、愕然とします。
  • チャプサリが死んだ日の回想シーンでは、星が、その死の真相を知りながらも、兄たちに信じてもらえず、逆に、暴力を振るわれていたという、あまりにも悲しい過去が、明らかになりました。
  • 全ての真実を知った兄たちは、星を信じなかった、自分たちの過ちを、深く後悔し、三男の哲は、月への、強い復讐を誓いました。

【さよならお兄ちゃん】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する

全ての嘘が暴かれ、自分たちの犯した罪の重さを突きつけられた兄たち。その一方で、張本人である月は、そんなこととは露知らず、偽りの勝利に酔いしれていました。しかし、その傲慢な独白は、兄たちの手によって、無残にも引き裂かれることになります。

偽りの勝利と傲慢な独白

自分の、醜悪な本性が、兄たちに全て晒されていることなど、全く知らずに、月(ユエ)は、星の部屋で、呑気に、そして、恍惚とした表情で、全身鏡の前に立っていました。星が、大切にしていたであろう、高価なドレスをその身にまとい、うっとりと、自らの姿をチェックしています。その姿は、まるで手に入れた戦利品を眺める略奪者のようでした。

さすがは私よね。どんな服だって、完璧に着こなせちゃうんだから。それに比べて、あの女が着たら、たとえ何百万もするようなものでも、ただのボロ布にしか見えないわよ。やっぱり、この服を、本当に着こなせるのは、この世界で、私だけなのよ

なおも、彼女の、傲慢な独白は続きます。その言葉は、星への侮辱だけでなく、兄たちへの軽蔑にも満ちていました。

ふふっ、ついに、追い出してやったわね、南宮星。これからは、この、たくさんの宝石も、この、広い部屋も、そして、この、大きなお屋敷も、ぜーんぶ、私のものよ。本当に、救いようのない、バカな奴ら。あいつが、本当の、実の娘だなんて、あいつらは、一生、知ることもないんだから

断罪の始まり

まさに、その時でした。

兄たちが、静かに、そして、冷たい怒りをその身にまとって、部屋にやってきたのです。彼らの瞳には、かつて妹に向けていた温かい光はなく、ただ氷のような軽蔑の色だけが浮かんでいました。

お兄ちゃんたち?
月は、一瞬、驚いたような表情を見せますが、すぐに、いつもの、可憐な妹の仮面を被り直します。しかし、そんな演技は、もはや、彼らには通用しません。

長兄の珉(ミン)が、静かに、しかし、その声に、鋭い刃のような怒りを込めて、問いかけます。
なんで、星の服を、お前が着ているんだ?
三男の哲(チョル)もまた、抑えきれない怒りを、剥き出しにして、言い放ちます。
はっきりと、警告したはずだぞ。二度と、星のものには、触るなと!

「いや、私は、ただ…」
月は、何か、言い訳をしようとしますが、その言葉は、次兄・勛(フン)の、氷のように冷たい言葉によって、遮られました。

また、何か、嘘でもつくつもりか?
「え…?」
今度は、一体、何の言い訳をするつもりだ?聞かせてもらおうか
「お兄ちゃん、本当に、分からないの?私が、何を…」
どこに触れてるんだ、その汚い手で!気安く、俺たちに触るな!

両親への衝撃的な告白

その、ただならぬ騒ぎを聞きつけたのか、そこに、母と父も、現れます。
母親は、まだ、ことの真相を、全く理解できておらず、いつものように、月を庇おうとします。その言葉は、もはや滑稽でさえありました。
哲、あなた、実の妹に、なんてことをしているの。ただ、服を着てみただけじゃないの。星が戻ってきたら、もっと素敵な、新しいのを、いくらでも買ってあげるから、それでいいでしょ

しかし、その、あまりにも、見当違いな母親の言葉を、次兄の勛が、静かに、しかし、はっきりと、否定しました。

母さん、これは、もう、服の問題なんかじゃないんだ。こいつは、この、南宮月は、この2年間、ずっと、星のことを、陰でいじめ続けてきたんだ。それに、チャプサリを殺した、本当の犯人も、こいつなんだよ

その、あまりにも、衝撃的な告白に、母と父は、ただ、言葉を失い、その場で、唖然とするしかありませんでした。自分たちが信じてきた「可哀想な実の娘」という物語が、音を立てて崩れ落ちる瞬間でした。

【さよならお兄ちゃん】第25話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回の第25話は、月の、醜悪な本性が、ついに、家族全員の前で、白日の下に晒されるという、まさに、断罪の始まりと呼ぶに、ふさわしい回でした。

特に、冒頭の、月の独白シーンは、彼女の、歪んだ自己愛と、他者への、底なしの侮蔑が、凝縮されており、見ていて、心の底からの、嫌悪感を覚えました。「バカな奴ら。あいつが実の娘なんて一生知らないわよ」というセリフは、彼女が、兄たちのことを、もはや、家族としてではなく、自分を飾り立てるための、ただの道具としか見ていなかったことを、何よりも、雄弁に物語っています。

そんな、偽りの勝利に酔いしれる、月の前に、兄たちが現れ、彼女を、冷徹に、そして、厳しく、断罪していくシーンは、遅すぎるとはいえ、読者としては、溜飲が下がる思いでした。「どこに触れてるんだ、汚い!」という、哲の、完全な拒絶の言葉は、彼らの中で、月が、もはや、愛する妹ではなく、ただの、憎むべき敵になったことを、明確に示しています。

そして、母親の、相変わらずの、ズレた認識も、この家族の、根深い問題を、象徴しているように感じました。彼女は、目の前で起きていることの、本質を、全く理解しようとせず、ただ、表面的な解決策で、その場を、取り繕おうとする。この、事なかれ主義と、真実から目を背ける態度こそが、月の、異常な人格を、育ててしまった、一因なのかもしれません。

そんな、母親に対して、次兄の勛が、全ての真実を、告げるシーンは、非常に、印象的でした。最も、星の優しさに触れ、そして、星の、最大の犠牲(角膜)によって、光を取り戻した彼が、今、家族の、暗い闇を、照らし出す、告発者の役割を、担っている。この構図には、何か、運命的なものを、感じずにはいられません。

月の嘘、そして、チャプサリ殺害の真実。二つの、衝撃的な事実を突きつけられた、両親は、これから、どのような、反応を見せるのでしょうか。そして、全ての罪が、明らかになった月は、どのような、末路を、たどるのでしょうか。物語は、いよいよ、最終的な、破局へと、向かって、加速していきます。

【さよならお兄ちゃん】25話のネタバレまとめ

  • 兄たちに、自分の本性が、全て、バレているとも知らず、月は、星の服を着て、鏡の前で、傲慢な独り言を呟き、偽りの勝利に酔いしれていました。
  • そこに、兄たちが現れ、月の行動を、厳しく、そして、冷徹に、非難し、彼女を、完全に、拒絶します。
  • 騒ぎを聞きつけてやってきた、両親の前で、次兄の勛が、月の、これまでの悪行(星へのいじめ、チャプサリ殺害)を、全て、暴露します。
  • 物語の最後、両親は、その、あまりにも、衝撃的な告白に、ただ、言葉を失い、唖然とするしかありませんでした。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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