【うちの夫は子供がほしくない】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する

- 結婚5年目のミカは夫のシュンと子供について話したいと願っていたが、いつもはぐらかされていた。
- 話し合いの末、シュンはついに「俺はまだ子どもはほしくない」と本心を告げる。
- シュンは「もし生まれた子に障がいがあったらどうする?」「ようは世間体でしょ?」とミカを厳しく問い詰め、二人の価値観の大きなズレが明らかになった。
【うちの夫は子供がほしくない】第2話をネタバレありでわかりやすく解説する
前話で、夫のシュンから子供を望まないという衝撃的な本心を突きつけられたミカ。第2話では、なぜシュンがそこまで頑ななのか、その理由がさらに深く語られます。二人の溝は埋まるのか、それとも…。
なぜ子供が欲しくないの?平行線をたどる夫婦の会話
第2話は「どうしてまだほしくないの?」というミカの問いかけから始まります 。ミカは、お互いの仕事も順調な今が、子供を持つには「いい頃なんじゃないかな」とシュンに語りかけます 。
しかし、シュンの反応は冷ややかです。「いい頃ってミカがそう思ってるだけでしょ?」と、ミカの考えを一蹴します 。シュンにとっての幸せは、今の生活そのものでした。二人で旅行に行けたり、自由な時間があったり、家事も上手く分担できている 。この「すごく安定してる」状態を、彼は失いたくないのです 。
「2人でも充分 俺は幸せだよ」と語るシュン 。ミカが「でもさ 子どもがいたらもっと幸せかもしれないよ?」「イベントとかさ きっと今よりもっと楽しいよ!」と未来の楽しさを伝えようとしても 、彼の心には響きません。「俺はまだそう思ってないんだよ」と、ただ繰り返すばかり 。
そしてついには、「ミカはホントに考えが甘いよね」と、ミカを突き放すような言葉を口にするのでした 。
「世間体でしょ?」夫が突きつけた冷たい現実
シュンは、子供を持ちたくない理由について、さらに厳しい現実論を展開します。「もし生まれた子に障がいがあったらどうする?」 。彼は、障がいのある子供を育てることは「キレイごとでは済まない」と真剣に考えているからこそ、簡単には頷けないのだと主張します 。大事なことだからこそ、リスクを考えるのは当然だ、と 。
そして、シュンはミカの核心を突くような問いを投げかけます。「そもそもさ なんでそんなに子どもがほしいの?」 。ミカが言葉に詰まると、彼はミカの気持ちを決めつけるように言いました。
「ようは世間体でしょ?」 。
「皆子どもがいるから私もほしい」「それが普通だから」 。シュンは、ミカの願いを、周囲に合わせたいだけの薄っぺらい感情だと断定したのです。「普通なんて世間が勝手に決めたものだよ」「俺は自分の価値観で生きていきたいんだ」と言い放つと、シュンは「これでもういい?」「寝るね」と一方的に会話を打ち切ってしまいました 。
夫の言葉に傷つきながらも、見つめ直す自分の心
一人残された部屋で、ミカはシュンの言葉を反芻します。夫の言葉は深く胸に突き刺さりましたが、同時に、彼女はシュンのそういうところに惹かれたことも思い出していました。周りに流されず、自分の軸をしっかりと持っている 。そんな彼の姿が、いつも人の顔色をうかがってしまう自分には輝いて見えたのです 。
シュンが指摘したリスクの数々。実はミカも、そのことについては「もう何度も調べてる」ことでした 。高齢になるにつれて妊娠・出産のリスクが上がること 、自然妊娠は40歳位までと言われていること 、そして、生まれる前にわかる障がいは一部でしかないこと 。
もし、本当に障がいのある子が生まれたらどうなるだろうか。ミカは具体的な未来を想像します。両家の実家は遠く、頼ることはできません 。そうなれば、自分が仕事を辞め、シュンのお給料だけで生活していくことになるかもしれない 。考えれば考えるほど、不安は大きくなっていきます。
もしも、違う相手と結婚していたら…?
隣の家から聞こえてくる赤ちゃんの泣き声 。それを聞きながら、ミカの心によくない考えが浮かびます。「シュンじゃなくて」「『当たり前に子どもがほしい人』と結婚していたら」 。自分は今頃、こんな風に悩んでいなかったかもしれない…。
しかし、ミカはすぐにその考えを打ち消します。シュンとは大学の同級生で、結婚する時には親や友人たちから沢山祝福された大切な思い出があります 。思い出だって、いっぱいある 。
「子どもに対する考え方以外は好きなんだもん」「そんな簡単には別れたくないよ」 。夫への愛情を再確認するミカ。ですが、心の中に「再婚」という言葉が浮かんでしまったことに、彼女自身が一番動揺していました 。
揺れる心と「もう少し待とう」という決断
ミカの心は、二つの選択肢の間で激しく揺れ動きます。「じゃあ私が子どもを諦める?」 。それとも、「でもシュンだって いずれは欲しいとは言ってくれてるし」「そのタイミングになるまで待つ?」 。
「愛する人が大切にしていることを尊重してあげたい」 。その優しい気持ちと、30歳という年齢の焦り 。自然妊娠のリミットは40歳までと言われているけれど… 。
この1年間、何度も同じ悩みで堂々巡りをしていたことを思い出します 。
長い葛藤の末、ミカは一つの答えを出しました。
「うん…答えは出た」「もう少し待とう」 。
今は、夫の気持ちを尊重することを選んだのです。
【うちの夫は子供がほしくない】第2話を読んだ感想(ネタバレあり)
第2話を読んで、胸が締め付けられるような気持ちになりました。シュンがミカに投げかける言葉は、あまりにも鋭く、そして的確です。「障がいがあったら?」「世間体でしょ?」。これらは、子供を持つことを考える上で、誰もが一度は向き合わなければならない、しかし目をそらしたくもなる問いだと思います。彼の言葉は冷酷に聞こえますが、ある意味では究極の現実主義であり、彼の誠実さの裏返しなのかもしれないとさえ感じました。
だからこそ、ミカが何も言い返せなくなってしまう姿が非常にリアルで、読んでいて辛かったです。彼女はただ感情的に「子供が欲しい」と言っているわけではなく、リスクもきちんと調べ、理解している。それでも、夫から「考えが甘い」と断じられてしまう。この夫婦の対話は、どちらが正しい、間違っているという単純な話ではないからこそ、根が深く、解決が難しい問題なのだと痛感させられます。
特に印象に残ったのは、シュンに傷つけられながらも、ミカが「私はシュンのこういう自分を持っている所が好きだった」と思い返すシーンです。相手の嫌な部分が、かつて自分が愛した部分と繋がっている。この皮肉で、そして切ない現実に、結婚生活の複雑さを見た気がします。
「もう少し待とう」と決断したミカ。彼女のその決断は、愛する人を尊重したいという健気で美しいものですが、同時に、自分の願いを先延ばしにするという大きな痛みを伴うものでもあります。この決断が、いつか報われる日が来るのでしょうか。それとも、さらなるすれ違いを生んでしまうのでしょうか。二人の未来に、幸多かれと祈らずにはいられません。
【うちの夫は子供がほしくない】第2話のネタバレまとめ
- ミカは改めて子供について話し合おうとしますが、シュンは「今の2人での生活が幸せ」と取り合いません 。
- シュンは子供に障がいがある可能性などのリスクを挙げ、ミカが子供を欲しがるのは「世間体」が理由だろうと厳しく非難します 。
- 夫の言葉に深く傷つきながらも、ミカは出産に伴う様々なリスクや、子供が生まれた後の生活について改めて向き合います 。
- 離婚という考えも頭をよぎりますが、シュンへの愛情を再確認し、彼の気持ちを尊重して「もう少し待とう」と決断します 。
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