【うちの夫は子供がほしくない】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

ずっちー
前話のおさらい
  • シュンは子供を持つことのリスクを挙げ、ミカが子供を欲しがるのは「世間体」だと非難した 。
  • 夫の言葉に深く傷ついたミカだが、シュンへの愛情と子供が欲しいという気持ちの間で葛藤する。
  • ミカは最終的に、夫の気持ちを尊重し「もう少し待とう」と決断する 。

【うちの夫は子供がほしくない】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する

夫との価値観の違いを受け入れ、「もう少し待つ」ことを決めたミカ。しかし、彼女の心はまだ晴れません。第3話では、夫の多忙によって訪れた孤独な夜と、そこでの新たな出会いが描かれます。

ひとりの夜の始まり

第3話「ひとりの夜はあてどもなく」は、夫シュンの言葉から始まります

「じゃあ今日からしばらく帰り遅いから」「ごはんいらないし先寝てていいからね」

どうやら、シュンは仕事で新店舗の立ち上げを任され、忙しい時期に入るようです

「わかった 気をつけてね」と笑顔で送り出すミカ 。二人は抱き合い、仲睦まじい様子を見せますが、ミカは彼の背中を見送りながら「仲は良いのよ」と、まるで自分に言い聞かせるようにつぶやきます

シュンは仕事ができる男性で、同期の中では一番出世しているらしい、とミカは誇らしげに思います 。しかしその一方で、これから始まる夫のいない夜に、一抹の寂しさを感じずにはいられませんでした。

孤独を深めるSNSと募る寂しさ

夜になり、一人きりの時間が訪れます。夫の帰りが遅いのは「やっぱり少しさみしい」と、ミカは本音をこぼします

時間を持て余し、スマートフォンを手に取ると、友人たちのSNSが目に留まります。すると、友人のアイコンが、生まれたばかりの赤ちゃんの写真に変わっていることに気づきました 。「なぜ皆子どもを産むと子どものアイコンにするんだろうか…」と、ふと素朴な疑問が頭をよぎります

子育て中の友人は、気軽に誘うことができません 。ただでさえ誰とも会わない日が多いのに、その事実はミカの孤独感をさらに深めていきます

「自由はなくても大好きなわが子がいるんだから」

「私にはせっかく自由に使える時間もお金もあるんだもの」

子供がいる友人と自分を比べては、羨んだり、自分を慰めたり…同じ思考が頭の中をぐるぐると巡ってしまいます。「ってだめだ だめだ またグルグルしてる」と、ミカはかぶりを振ると、「夜は誰か誘ってご飯でも行くか」と、気分を切り替えるために外へ出ることにしました

勇気を出して入ったダイニングバーでの出会い

一人で外食しようにも、ファストフードでは何だか味気ないと感じるミカ

少し迷った末、初めてのお店に一人で入るのは少し勇気がいりましたが、一軒のダイニングバーの扉を開けてみることにしました

店内では、気さくな女性オーナーと、常連らしき女性客が談笑しています 。5年も同じ場所に住んでいるのに、行きつけのお店が一つもない自分を省みたミカは、そんな場所に少し憧れを感じるのでした

スピリチュアルカウンセラーとの不思議な会話

席に座ったミカに、常連客の女性が親しげに話しかけてきました 。彼女はアンナと名乗り、なんとスピリチュアルカウンセラーをしていると言います

「私昔からそういうの見えちゃうのよー」と言いながら、アンナはミカの顔をじっと見つめ、「オーラがよどんでる」と指摘します 。「今何か悩みがあるのかしら?」という突然の問いに、ミカは戸惑いを隠せません

アンナはそんなミカに、「浄化パワーを持つ石」だという小さな石をプレゼントしてくれました 。そして、アンナに促されるまま、ミカは少しずつ自分の悩みを打ち明け始めます。「結婚はしていて」「でも夫と価値観が合わなくて……」

心が軽くなるアドバイスと「良い奥さん」の自分

ミカの悩みに、アンナは「わかるわぁ」「ウチもそれで何度もケンカしたもん」と、深く共感を示してくれます

そして、まるでミカの心を見透かすように、優しいアドバイスをくれました。

「いくら夫婦だろうと価値観が全く同じになんてなれませんからね」

「違いに目を向けてもモヤモヤするだけ」

「お互いが楽しく話せるところにフォーカスすればいいのよ」

アンナの「幸せには敏感で不幸には鈍感くらいに生きないと疲れちゃう」という言葉は、ミカの固くなった心を優しく解きほぐしていきます

仕事以外で久しぶりに人と心から楽しく話せたミカは、来た時よりもずっと晴れやかな気持ちで家路につきました

夫への思いやりと自己肯定

家に帰っても、まだシュンの帰宅した様子はありません

アンナとの会話で前向きな気持ちになったミカは、「軽く食べられるもの作っといてあげよ」と、夫のために夜食の準備を始めます

テーブルの上に、温かいお茶漬けと「お腹すいてたら食べてね」というメモを置くミカ

その光景を眺めながら、彼女は静かにつぶやきました。

「大丈夫 私良い奥さんやれてる」

それは、揺れる心の中で、自分自身を認め、肯定するための大切な言葉のようでした。

【うちの夫は子供がほしくない】第3話を読んだ感想(ネタバレあり)

夫とのすれ違いで心にぽっかりと穴が空いてしまったミカ。第3話では、そんな彼女の孤独な夜が描かれていて、読んでいて胸がキュッと締め付けられました。特に、SNSを見て友人たちの幸せそうな様子と自分を比べてしまい、思考がぐるぐるしてしまう場面は、経験がある人も多いのではないでしょうか。とてもリアルな心理描写だと感じました。

そんな暗い気持ちの中から、勇気を出して一歩を踏み出し、新しいお店の扉を開けたミカの行動には、小さな応援の拍手を送りたくなりました。そして、そこで出会ったアンナさん。スピリチュアルカウンセラーという少し怪しげな肩書きでしたが、彼女の言葉はとても現実的で、温かみに満ちていましたね。

「幸せには敏感で、不幸には鈍感に」。この言葉は、ミカだけでなく、きっと多くの読者の心にも響いたのではないでしょうか。完璧な人間関係などなく、違いがあるのは当たり前。その上で、どこに焦点を当てて生きていくか。アンナさんの言葉は、この物語の大きなテーマの一つを示唆しているように感じます。

最後の、ミカが夫のために夜食を用意し、「私良い奥さんやれてる」と自分を肯定するシーンがとても印象的でした。誰かに褒められるのではなく、自分で自分を認めてあげること。これは、困難な状況を乗り越えるために、とても大切なことだと思います。根本的な問題は何も解決していませんが、ミカが自分自身の心の平穏を取り戻すための、ささやかで、しかし確かな一歩を踏み出せたことに、少しだけ希望の光が見えた回でした。

【うちの夫は子供がほしくない】第3話のネタバレまとめ

  • シュンが新店舗の立ち上げで多忙になり、ミカは一人で夜を過ごすことが増え、孤独感を募らせる 。
  • SNSで友人たちの子供の写真を見るたびに気持ちが落ち込み、自分の状況と比べては堂々巡りの思考に陥ってしまう 。
  • 気分転換のため、勇気を出して一人で入ったダイニングバーで、スピリチュアルカウンセラーのアンナと出会う 。
  • アンナから「幸せには敏感で不幸には鈍感に生きないと疲れちゃう」というアドバイスをもらい、心が軽くなる 。
  • 帰宅後、ミカはまだ帰らない夫のために夜食を用意し、「私良い奥さんやれてる」と自分自身を肯定する 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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