【みんなは贅沢というけれど】6話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 渉が「離婚してくれ」と告げたのは、亜季を愛しているがゆえに、これ以上自分の暴力で彼女を傷つけたくないという苦渋の決断でした 。
- 亜季は渉の真意を理解し、「大切な家族だから」と彼に寄り添い、二人は和解。渉は自身の辛い過去をすべて打ち明けました 。
- 心を通わせた二人でしたが、今度は亜季が「私の両親の話」をすると切り出し、彼女自身も何かを抱えていることを示唆しました 。
【みんなは贅沢というけれど】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する
前回、渉の壮絶な過去が明らかになり、離婚の危機を乗り越えた倉田夫婦。第6話では、これまで謎に包まれていた亜季の過去が、彼女自身の口から語られます。渉と同じように、彼女もまた家族との間に深い傷を抱えていました。二人が互いの痛みを分かち合い、本当の意味で夫婦になるための、重要な告白が始まります。
夫婦の絆、再び
物語は、渉が過去を打ち明けた直後のシーンから始まります。彼の辛い話を聞き終えた亜季は、今度は自分が話す番だと決意していました 。父は12歳の時に、母は25歳の時に他界しているという事実 。これまで誰にも深く語ってこなかった、その背景を。
まずは荒れ果てた部屋の片付けと、渉の手当てを始める二人。渉は「俺…また 何かの拍子に さっきみたいに なるかも…」と不安を口にしますが 、亜季は力強く、そして少しおどけて答えます。「そしたら今度は ふたりで 気が済むまで 暴れるの!!!!」 、「プロレスごっこ してました ・・・って言っとくわ」 。
亜季の「大切な家族 だから」という言葉は、恐怖と嫉妬でぐちゃぐちゃになっていた渉の心を、温かく溶かしてくれていました 。渉は「本当は離婚なんか したくない」と本音を打ち明け 、亜季は「
だから絶対に 離婚してあげない」と固い決意で応えます 。二人の絆は、この夜、かつてなく強固なものとなったのです。
SIDE: 倉田亜季 – 奇妙な愛情と無関心
奇妙な夫婦だった両親
そして、亜季の告白が始まります。彼女の両親は、一言でいえば「奇妙な夫婦だった」といいます 。一人娘の亜季を溺愛してくれる愛情深い両親でしたが、その関係性は歪なものでした 。
母は、食事や洗濯といった生活面は完璧にこなすものの、夫と娘に対してどこか「無関心」でした 。それは育児放棄(ネグレクト)とは違い、学校行事にも必ず来てくれるような、はたから見れば「すごくいい母親」 。しかし、そこに心の交流は感じられませんでした。
父は、そんな母の関心を自分に向けようと必死でしたが、母の態度は一向に変わりません 。父の母への愛情は、次第に歪んだ形へと変化していきます。
繰り返される悲劇、そして父の死
母に振り向いてもらえない寂しさと苛立ちから、父はお酒を飲んでは暴れるようになってしまいました 。その姿は、渉が苦しんできた過去と痛々しいほどに重なります。渉は、亜季の告白を聞きながら「暴れるお父さん 怖かったよね… 同じように 俺も…」と、自らの過ちを重ねていました 。
ある日、父と母の口論はエスカレートし、父が母を突き飛ばして怪我をさせてしまう事故が起こります。この出来事をきっかけに父は一度酒をやめますが、母の態度は相変わらず。結局、父は再び酒に溺れ、暴れる日々に戻ってしまいました 。
そして、亜季が12歳の時、決定的な悲劇が訪れます。 いつものように酔って暴れる父に対し、ついに母が感情を爆発させ、「いい加減に してよ!!!」と皿を投げつけました 。その皿が、二人を止めようとした亜季の額を直撃。亜季は血を流し、その場に倒れ込んでしまいます。
娘を傷つけてしまったことに激しく動揺した父は、亜季の治療のために訪れた病院から、忽然と姿を消してしまいました 。そして、その翌日の明け方、母の元に警察から一本の電話がかかってきます。
「パパが… 交通事故で 亡くなったって――」
亜季の告白は、あまりにも衝撃的な結末を迎えます。そして物語は、「次回、母の態度のワケとは…」という言葉と共に、母の無関心の裏に隠された、さらなる謎を提示して幕を閉じるのでした 。
【みんなは贅沢というけれど】第6話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回のエピソードは、あまりにも辛く、そして悲しい物語でした。渉の過去も壮絶でしたが、亜季が経験してきた家庭環境は、また違った種類の地獄だったのだと感じます。愛情と無関心が同居する家庭。それは、子供にとってどれほど混乱し、心を不安定にさせるものだったでしょうか。亜季が「子供を欲しくない」と強く願う理由が、この過去にあるのだと確信しました。
父の暴力と、それが招いた悲劇的な結末は、読んでいて胸が張り裂けそうでした。母に愛されたい一心で行動がエスカレートしていく父の姿は、痛々しくて見ていられません。そして、最後に娘を傷つけてしまい、絶望の中で命を落とすなんて…。あまりにも救いがありません。
しかし、この壮絶な過去があったからこそ、亜季は渉の苦しみを誰よりも深く理解できるのかもしれない、とも思いました。互いに「暴れる親」を持つという共通の傷を抱えている二人。だからこそ、亜季は渉の暴力に怯えながらも、彼を見捨てずに向き合うことができたのでしょう。二人が互いの傷を舐め合うのではなく、支え合って乗り越えていく姿を、心から応援したくなりました。
最後に残された「母の無関心の理由」という大きな謎。彼女はなぜ、心を閉ざしてしまったのか。その答えが、この物語の根幹に関わる重要な鍵となりそうです。
【みんなは贅沢というけれど】第6話のネタバレまとめ
- 離婚の危機を乗り越えた渉と亜季は、互いを支え合うことを誓い、今度は亜季が自身の壮絶な両親の話を語り始めます 。
- 亜季の母は、生活面は完璧にこなすものの、家族に対して無関心でした 。父はそんな母の気を引くために酒に溺れ、家庭内で暴れるようになっていきます 。
- 亜季が12歳の時、夫婦喧嘩の最中に母が投げた皿が亜季の額に当たり、怪我を負わせてしまいます 。
- 娘を傷つけたことにショックを受けた父は、亜季の治療中に病院から失踪し、その日の夜に交通事故で亡くなってしまいました 。
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