【ひと夏の共犯者】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する

- 眞希は、巧巳に「用済み」だと冷たく別れを告げた 。
- 巧巳は必死にすがりつき、彼女の全てを受け入れる「覚悟」を涙ながらに訴えた 。
- 眞希は彼の覚悟を試すため、「モナを殺せるか?」という究極の問いを投げかけた 。
- 巧巳は「眞希さんが言うなら」と承諾し、その狂信的な忠誠心に歪んだ幸福を感じた 。
【ひと夏の共犯者】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する
「昔話」――海斗が死んだ夜
「その言葉 忘れないでね」
巧巳の狂信的なまでの忠誠心を受け入れた眞希は、「もう十分よ」 と彼を制し、「特別に一つ教えてあげる」 と、事件の核心に触れる「昔話」 を語り始めます。
それは、海斗が死ぬ数時間前の出来事 。雷鳴が轟く嵐の夜 、澪と海斗は彼の家にいました 。
地獄のDVと眞希の覚醒
眞希の口から語られたのは、地獄のような真実でした。澪は、恋人である海斗から日常的に暴力を受けていたのです 。そして、あの夜の暴力は一段と酷く 、彼が我を失っているのは明らかでした 。
「抵抗しなければきっと殺されてしまう」
しかし、心身ともに追い詰められた澪は、「楽になれるならそれでもいい」 と、死を受け入れようとしていました 。
その時、彼女の中で声が聞こえます 。
「この子は何のために生まれてきたの?」
「死んだって救われる保障なんてない」
それは、澪を守るためだけに生まれた、もう一つの人格の叫びでした 。
「私が守らなきゃ」
その決意の先に待っていたのは、血の海に倒れる海斗の姿でした 。
「俺が殺したかった」――共犯者の誓い
「私たちにはほかに選択肢がなかった」
眞希がそう語り終えると、巧巳は震える声で「…った」 と呟きます。
眞希が「なに?」 と聞き返すと、彼は顔を上げ、はっきりと言いました。
「俺が殺したかった」 「俺だったら――」
それは、彼女の罪を非難するのではなく、自分が代わりにその罪を犯したかったという、あまりにも深く、歪んだ愛情の告白でした 。その言葉に、眞希の瞳からは涙がこぼれ落ちるのでした。
刑事とアイドルの密会
一方、物語の舞台は再び警察サイドへ。 愛衣那から渡されたメモを頼りに、三宅刑事は指定されたホテルの部屋を訪れます 。ドアを開けたのは、バスローブ姿の妖艶な愛衣那でした 。
「来てくれたんだね」 「嬉しい」
彼女は、罠にかかった獲物を歓迎するかのように、不敵な笑みを浮かべるのでした 。
【ひと夏の共犯者】15話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、物語の根幹に関わる、あまりにも悲しく、そして壮絶な真実が明かされました。澪ちゃんが受けていたDVの描写は、読んでいて本当に胸が苦しくなりました。死を受け入れようとするほど追い詰められた彼女の心を守るために、眞希という人格が生まれた…。眞希さんの存在理由が、澪への生存本能と自己防衛の表れだったと知り、彼女のこれまでの言動の全てに、切ない納得感がありました。
そして、その真実を知った巧巳くんの反応には、心を揺さぶられました。「俺が殺したかった」というセリフは、彼の澪への想いが、単なるファンの憧れや同情ではなく、彼女の痛みを自分のことのように感じ、その罪すらも背負いたいと願う、本物の「愛」であることを証明していましたね。歪んでいるかもしれないけれど、これ以上ないほどの共犯者の誓いだと思いました。
そんな感動的な二人のシーンから一転、ラストの愛衣那と三宅刑事の密会シーンは、危険な香しかしませんでしたね…。バスローブ姿で刑事を出迎えるなんて、完全に手玉に取ろうとしているのが見え見えです。彼女は一体、何を企んでいるのか。澪を救おうとしているのか、それとも…。謎はさらに深まるばかりです。
【ひと夏の共犯者】15話のネタバレまとめ
- 眞希は、巧巳の忠誠心への褒美として、海斗が死んだ夜の出来事を語り始める 。
- 回想シーンで、澪は海斗から常習的なDVを受けており、殺されかけた極限状況で、彼女を守るために眞希の人格が覚醒したことが明かされる 。
- その壮絶な過去を聞いた巧巳は、「俺が殺したかった」と、自分が彼女の代わりに罪を犯したかったと告白し、眞希を感動させる 。
- 一方、後輩刑事の三宅は愛衣那に呼び出され、ホテルの部屋を訪れると、バスローブ姿の彼女に出迎えられる 。
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