2025.08.31

【私の彼が姉の夫になった理由】27話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

前話のおさらい

愛子は紗栄の職場に乗り込み、警察や恵美の協力のもと、彼女の罪を暴露し、紗栄は逮捕されました。
逮捕される直前、紗栄は「優馬の子を妊娠している」と告白し、愛子と優馬に衝撃を与えます。
警察署へ連行される途中、紗栄は隙を見て逃走しました。
逃走した紗栄の前に、刃物を持った優馬の父が現れ、「一緒に死のう」と彼女に迫りました。

Contents

【私の彼が姉の夫になった理由】第27話をネタバレありでわかりやすく解説する
【私の彼が姉の夫になった理由】27話を読んだ感想（ネタバレあり）
- 【私の彼が姉の夫になった理由】27話のネタバレまとめ

【私の彼が姉の夫になった理由】第27話をネタバレありでわかりやすく解説する

優馬の父が紗栄を道連れにしようとした、衝撃のラストから続く第27話。物語はついにクライマックスへと向かい、主人公の愛子に、あまりにも過酷な「命の選択」が突きつけられます。

事件の結末と、父の償い

優馬の父は、紗栄を刺し、自らも刺して無理心中を図ろうとしました。駆けつけた優馬たちの前で、彼は全ての罪を告白し始めます。

父の告白「全ては…僕の心の弱さが招いたことだ」

家庭がうまくいかないストレスから不倫を繰り返し、紗栄とも最初は遊びのつもりだったこと。しかし、いつしか本気になり、彼女のためならと義父殺害にまで手を貸してしまったこと。「性的虐待から救ってあげたい一心だった」と言い訳しつつも、紗栄に執着するあまり、彼女が離れていくことを恐れる「共依存の関係」に陥っていたことを認めます。

父の逮捕

警察が到着し、優馬の父は殺人未遂の現行犯で逮捕されます。彼は連行される直前、優馬に「情けない父親ですまない」と謝罪し、「母さんのことも優馬のことも家族として愛してた」と、最後の本心を伝えるのでした。

命の選択

紗栄は病院に緊急搬送されますが、予断を許さない状況でした。医師から告げられたのは、絶望的な事実です。

生体肝移植しか道はない

紗栄は刺された際に肝臓を貫通しており、回復の見込みは限りなくゼロに近い状態でした。彼女が助かる道はただ一つ、「生体肝移植」。そして、親族で血液型が一致するドナーの条件を満たすのは、妹である愛子ただ一人だったのです。

妊娠の事実と、生まれる命の運命

さらに、恵美が「吉村さんのお腹の子供がもしホントに優馬さんの子だったらどうするつもりですか？」と問いかけます。愛子の選択は、自分を殺そうとまでした憎い姉の命だけでなく、そのお腹にいるかもしれない優馬の子の運命をも決める、あまりにも重いものとなってしまいました。

愛子の葛藤と、優馬の支え

愛子は、究極の選択を前に深く苦悩します。

「どっちも怖いよ」

移植をして姉を助けるのも怖い。しかし、何もしないで見殺しにしてしまうのも怖い。「どっちも怖いよ」。彼女の心の中には、かつて自分を心から可愛がってくれた優しい姉の思い出と、自分を地獄に突き落とした憎い姉の姿が交錯します。

「どんな答えを出しても俺は愛子の味方だし」

悩む愛子に対し、優馬は「何を犠牲にしても愛子の体のことを1番に考えたい」「愛子が後悔しない選択をしてほしい」と、ただひたすらに彼女の心に寄り添います。そして、「どんな答えを出しても俺は愛子の味方だしずっと愛子のそばにいるから」と、無条件の愛と支持を伝えました。優馬の言葉に支えられ、愛子はついに「私が後悔しない選択を――」と、顔を上げるのでした。

【私の彼が姉の夫になった理由】27話を読んだ感想（ネタバレあり）

第27話は、物語の全ての悪事が清算されるかと思いきや、主人公にあまりにも過酷な「命の選択」を突きつける、非常に重厚な回でした。優馬の父の告白は、彼の弱さと愚かさを露呈するものでしたが、最後に息子へ本心を伝えた姿には、わずかながら救いを感じます。彼もまた、紗栄という存在に人生を狂わされた一人なのでしょう。

そして、愛子に突きつけられた選択。自分を殺そうとした姉を、自らの体を犠牲にして助けるのか。しかも、その姉は自分の愛する人の子を宿しているかもしれない。これほど残酷な問いかけがあるでしょうか。

この絶望的な状況の中で、優馬の「どんな答えを出しても俺は愛子の味方だ」という言葉が、唯一の光でした。彼の深い愛情が、愛子が前を向くための最大の支えになっているのが伝わってきて、胸が熱くなります。愛子と優馬、二人の絆の強さが試される時です。彼女が下す「後悔しない選択」とは一体何なのか。物語の結末を、固唾をのんで見守りたいと思います。