2025.08.31

【私の彼が姉の夫になった理由】28話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

前話のおさらい

紗栄を刺した優馬の父は、これまでの罪を告白し、殺人未遂で逮捕されました。
紗栄は肝臓に致命的な傷を負い、助かるには生体肝移植しかなく、ドナーになれるのは愛子だけだと判明します。
紗栄が優馬の子を妊娠している可能性が浮上し、愛子は姉とそのお腹の子、二つの命を救うかどうかの究極の選択を迫られました。
優馬は「どんな答えを出しても愛子の味方だ」と彼女を支え、愛子は「後悔しない選択」をすることを決意しました。

Contents

【私の彼が姉の夫になった理由】第28話をネタバレありでわかりやすく解説する
【私の彼が姉の夫になった理由】28話を読んだ感想（ネタバレあり）
- 【私の彼が姉の夫になった理由】28話のネタバレまとめ

【私の彼が姉の夫になった理由】第28話をネタバレありでわかりやすく解説する

憎い姉とそのお腹の子の命を救うかどうかの、究極の選択を迫られた愛子。第27話の緊迫したラストから続く第28話では、彼女が下した決断と、罪を犯した者たちの再生、そして複雑に絡み合った関係が、ついに最終局面を迎えます。

目覚めた紗栄と、愛子の選択

紗栄が病院のベッドで目を覚ますと、看護師から、妹である愛子がドナーとなり、生体肝移植手術が行われたことを告げられます。

「死ぬんだって思ったけど、助かったんだ」

紗栄は、父に刺され死を覚悟したことを思い出します。そして、自分が最も憎んでいたはずの妹によって命を救われたという事実に、複雑な表情を浮かべるのでした。

父との和解、母の真実

場面は、拘置所にいる優馬の父と、面会に来た母のシーンに移ります。

「ずっとずっと…寂しくて仕方がなかったの」

父との離婚を望む理由を問われた母は、ついに長年言えなかった本音を打ち明けます。夫が仕事で家庭を顧みず、その寂しさからヒステリックになり、素直になれなかったこと。本当は「もっとあなたと話したかったしもっと私を見て欲しかった」「きつくあたってばかりでごめんなさい」と、涙ながらに謝罪します。長年のすれ違いの末に、二人はようやく本当の気持ちを伝え合うことができたのです。

「待ってるから」

父もまた、「夫としても父親としても未熟だったんだ」と自分の過ちを認めます。そんな彼に、母は「帰る家なんか他にないでしょ？」と、彼が罪を償って帰ってくるのを待っていると告げました。二人の夫婦関係は、ここから再出発することになります。

退院の日、最後の対決

紗栄の退院の日、愛子と優馬が病室を訪れます。

憎しみの連鎖

紗栄は、命の恩人である愛子に対し、憎しみの言葉をぶつけます。「刺されて死にかけた挙句お腹の子も駄目になっていい気味でしょ？」。そして、「アンタの肝臓なんて要らなかったのに」「これで私に恩を売ったなんて思わないでね」と続けます。彼女の歪んだ心は、すぐには変わりません。しかし、愛子は冷静に「思ってないよ」「私がそうしたかったからしただけだし」と返すのでした。

「なんで殺さなかったの？」

憎まれ口を叩きながらも、紗栄は愛子に最後の問いを投げかけます。「あの時私のこと殺そうと思えば殺せたのに」「

なんで殺さなかったの？」。この問いは、彼女が心のどこかで、愛子からの「赦し」や、かつてのような「愛情」を求めていることの表れなのかもしれません。

【私の彼が姉の夫になった理由】28話を読んだ感想（ネタバレあり）

第28話は、これまでの憎しみと復讐の連鎖に、ついに「赦し」と「再生」の光が差し込む、非常に感動的な回でした。愛子の決断には、本当に心を揺さぶられます。自分を殺そうとまでした姉を、自らの体を犠牲にして救う。これは、憎しみを超えた、究極の家族愛の形なのではないでしょうか。彼女の選択は、この物語全体のテーマに対する一つの答えを示しているように感じました。

優馬の両親の和解も、印象的なシーンでした。長年のすれ違いと過ちを経て、ようやく素直になれた二人の姿に、人は何歳になってもやり直せるのだという希望をもらえます。そして、退院の日に憎まれ口を叩きながらも、どこか寂しげな紗栄の姿が心に残ります。「なんで殺さなかったの？」という彼女の問いは、彼女がずっと求めていた愛情への渇望のように聞こえました。愛子の選択が、彼女の凍てついた心を溶かす第一歩になることを願わずにはいられません。物語は、全ての登場人物がそれぞれの罪と向き合い、新たな一歩を踏み出す、希望に満ちた終わりへと向かっているようです。