復讐モノ

【愛にはどうぞ花を添えて】5話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • つぼみは、家に花を飾ることで夫・弘との関係が改善したかのように感じていた 。
  • しかし、弘は「職場の同僚のため」と嘘をつき、つぼみから花屋の場所を聞き出す 。
  • 弘は「出張」と再び嘘をついて家を出ていく 。
  • 仕事帰りのつぼみは、花屋で別の女性へのプロポーズ用の花束を買う弘の姿を目撃してしまう 。

【愛にはどうぞ花を添えて】第5話をネタバレありでわかりやすく解説する

夫・弘が自分以外の女性にプロポーズするという、信じがたい裏切りの現場を目撃してしまったつぼみ 。第5話では、打ちのめされた彼女が、一縷の望みを抱き、そして残酷な現実に直面するまでが描かれます。

夫の裏切りと「サプライズ」という一縷の望み

夫の裏切りを目の当たりにし、血の気が引いていくつぼみ 。その様子に気づいた花屋の店主であり、恩師の息子でもある皆野が、心配して声をかけます

つぼみは震える声で、先ほどプロポーズ用の花束を買っていった男性が、自分の夫「伝法寺雅弘」であることを告白しました 。今朝「出張に行く」と言って家を出たはずの夫が、なぜここにいるのか 。混乱し、打ちひしがれる彼女の姿を見て、皆野は一つの可能性を口にします。

奥さんへのサプライズかもしれませんよ

その優しい言葉は、絶望の淵にいたつぼみにとって、唯一すがりつくことのできる希望の光でした。彼女は「だとしたら私が家にいないと…」と、その可能性を信じ、急いで家路につくことを決意します

「あなたを待っています」- 儚い期待と孤独な食卓

サプライズかもしれない、という淡い期待を胸に、つぼみは家に帰る途中で再び皆野の花屋に立ち寄ります 。そして、夫を迎える食卓を飾るための花束を注文しました。

彼女が選んだのは、花言葉に「あなたを待っています」という想いが込められた、青紫のアネモネ 。つぼみは少し張り切ってご馳走を用意し 、夫の帰りを待ちます。「最近雅弘さん優しいし、サプライズは本当かもしれない」と、必死に自分に言い聞かせながら 。

しかし、彼女の儚い期待は裏切られます。その日、弘が家に帰ってくることはありませんでした。心を込めて作ったご馳走は、つぼみが2日間かけて、たった一人で食べることになったのです

プロポーズ成功の土産と残酷な真実

夫が帰ってきたのは、家を出てから2日目の夜遅くでした 。彼は悪びれる様子もなく、「出張先で買ってきた」とお土産のケーキを差し出します

新婚の時以来のお土産に、つぼみの心にまたしても小さな期待が芽生えます 。しかし、弘は無邪気な笑顔で、あまりにも残酷な真実を告げました。

プロジェクトが成功したからな」「景気祝いだ

その晴れやかな表情は、彼が言っていた「プロジェクト」、つまり別の女性へのプロポーズが成功したことを物語っていました

「つぼみさんはどうしたいですか?」- 魂への問いかけ

数日後、つぼみは再び皆野の花屋を訪れます 。皆野は心配そうに「サプライズはいかがでしたか?」と尋ねました

つぼみは力なく「あのあと夫は帰ってこなくて…」と事実を伝えます 。すると皆野は、おそらく弘本人から聞いたのでしょう、「プロポーズ 成功したそうです」と、つぼみに決定的な事実を告げました 。

全ての希望が打ち砕かれたつぼみ。そんな彼女に、皆野は静かに、しかし真っ直ぐに問いかけます。

つぼみさんはどうしたいですか?

これまで母親や夫に支配され、自分の意志で何かを決めることのなかった彼女にとって、その問いはまさに魂を揺さぶるものでした。ふと、中学時代の皆野先生も、いつもこうやって自分の気持ちを尊重してくれたことを思い出します 。この問いは、つぼみが初めて自分自身の人生と向き合うための、大きな一歩となるのでした。

【愛にはどうぞ花を添えて】5話を読んだ感想(ネタバレあり)

第5話は、つぼみの心情に寄り添いながら読んでいくのが、本当に苦しい回でした。皆野さんの「サプライズかも」という優しい嘘に、私もつぼみと一緒になって必死にすがりたくなってしまいました。彼を信じて、健気にご馳走と花を用意して待つ姿には、どうかこのまま幸せな結末を迎えてほしいと願わずにはいられませんでした。

だからこそ、ご馳走を一人で食べるシーンの残酷さが際立ちます。彼女のささやかな期待が、時間と共に冷たい現実に変わっていく様子が、痛いほど伝わってきました。夫がお土産を買ってきた場面では、「もしかして」という最後の希望を抱きましたが、それが「プロポーズ成功祝い」だと分かった時の絶望感は計り知れません。

しかし、この回の本当のクライマックスは、ラストの皆野さんの問いかけだと思います。「どうしたいですか?」。このシンプルな言葉が、これまでの物語の中で最も重く、そして重要な意味を持っていると感じました。支配され、自分を押し殺して生きてきたつぼみが、初めて「自分の意志」を問われる瞬間です。これは、彼女が新たな人生を歩み始めるための、厳しくも優しい問いかけなのでしょう。彼女がどんな答えを出すのか、固唾をのんで見守りたいです。

【愛にはどうぞ花を添えて】5話のネタバレまとめ

  • 夫の裏切りを目撃したつぼみは、皆野の「サプライズかも」という言葉に一縷の望みを託す 。
  • つぼみは夫のためにご馳走を用意して待つが、夫はその日帰ってこず、ご馳走を一人で食べることに 。
  • 2日後に帰宅した夫は、プロポーズが成功したことを隠し、「プロジェクトが成功した景気祝いだ」と言ってお土産を渡す 。
  • 後日、花屋を訪れたつぼみは、皆野から夫のプロポーズが成功したという事実を知らされる 。
  • 全てを知ったつぼみに対し、皆野は「つぼみさんはどうしたいですか?」と、彼女自身の意志を問う 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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