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漫画【愛にはどうぞ花を添えて】全話ネタバレ解説|あらすじや感想を最終回までまとめてみた

ずっちー

昨今話題の漫画『愛にはどうぞ花を添えて』は、モラハラ夫への壮絶な復讐劇が「スカッとする」と多くの読者の心を掴んでいます。物語が進むにつれて、登場人物たちの関係性は複雑に絡み合い、一度読み始めると先が気になって止まらなくなる魅力があります。

この記事にたどり着いたあなたは、

  • 「SNSで見かけたけど、結局どんな結末になるの?」
  • 「途中まで読んだけど、話の順番を分かりやすく整理したい」
  • 「登場人物が多くて、誰がどんな人だったか忘れてしまった」

といった思いを抱えているのではないでしょうか。

この記事では、そんなあなたのために『愛にはどうぞ花を添えて』のあらすじと登場人物、そして最新話までの全話ネタバレを徹底的に解説します。

物語の全体像を深く理解できるというメリットがある一方で、この記事は完全なネタバレを含みます。そのため、ご自身で読み進める楽しみが減ってしまう可能性がある点はご了承ください。もし、ご自身で読む前の予習や、読後の復習として楽しみたいという方であれば、この記事はきっとお役に立つはずです。

【愛にはどうぞ花を添えて】ってどんなあらすじ?世界観や登場人物を解説(ネタバレあり)

まずは、物語の基本的な情報について解説します。この章を読むだけで、作品の全体像を掴むことができます。

どんなあらすじ?世界観や設定をわかりやすく解説!

この物語は、自己肯定感が低く、エリート商社マンの夫・弘から日常的にモラハラを受けている主婦「伝法寺つぼみ」が主人公です。彼女は、夫の心ない言葉や行動に耐え忍ぶだけの毎日を送っていました。しかし、夫の不倫をきっかけに、彼女の中で眠っていた何かが覚醒します。

本作の大きな特徴は、登場人物の心情や物語の重要な局面で「花」や「花言葉」が象徴的に用いられることです。登場人物の名前にも花が関連しており、贈られる花束に込められた意味が、時に希望となり、時に残酷な真実を突きつける鍵となります。絶望の淵に立たされた一人の女性が、知恵と策略を武器に、自分を踏みにじった者たちへ鮮やかな復讐を果たしていく姿を描いた物語です。

主要な登場人物を紹介

伝法寺つぼみ(でんぽうじ つぼみ)

本作の主人公。幼少期から母親に優秀な姉と比較されて育ったため自己肯定感が低く、夫の弘に従順に従う気弱な性格でした。しかし、弘の裏切りを知り、復讐を決意してからは、冷静沈着な策士としての一面を見せ始めます。

伝法寺弘(でんぽうじ ひろ)

つぼみの夫。大手商社に勤めるエリートで外面は良いですが、家庭では妻を「ポンコツ」「出来損ないのつぼみ」と罵倒するモラハラ夫です。自身の不倫を隠すために巧妙な嘘を重ねる、本作における最大の復讐対象です。

半谷百合(なかたに ゆり)

弘の不倫相手。弘が既婚者であることを知らず、彼からの甘い言葉やプレゼントに夢中になっています。自己中心的で同僚へのマウントを繰り返す一面もありますが、彼女自身も弘に騙されている被害者という複雑な立場にあります。

皆野(みなの)

つぼみが偶然見つけた花屋「Florist for all」の店主。つぼみの中学時代の恩師の息子であり、彼女の心の支えとなる重要なキーパーソンです。常に穏やかで、つぼみの意志を尊重する優しい人物です。

【愛にはどうぞ花を添えて】最終回まで全話ネタバレ・あらすじ解説

1話ネタバレはこちら

【あらすじ】主人公のつぼみは、パート先のスーパーで客から花の「蕾(つぼみ)」のことで理不尽なクレームを受けます。彼女は、それが自分の名前への悪口だと勘違いして深く傷つきました。帰宅後も、夫の弘から夕食の品数が少ないことをなじられ、「『つぼみ』の分際で」と人格を否定する暴言を浴びせられ、家庭と職場の両方で追い詰められます。

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【感想】物語の導入として、つぼみが置かれている過酷な状況がこれでもかと描かれており、読んでいて非常に胸が苦しくなりました。特に、スーパーでのクレームと夫からの暴言で、二重に「つぼみ」という言葉が彼女を傷つける構成が見事です。この息の詰まるような日常が、今後の復讐劇への大きな原動力になるのだと感じさせられます。

2話ネタバレはこちら

【あらすじ】弘からの暴言の後、つぼみはさらに屈辱的な行為と、「役立たずな私と結婚して下さってありがとうございます」という感謝の言葉を強要されます。別の日、仕事帰りに偶然見つけた花屋で、つぼみは中学時代の恩師・皆野先生の息子と出会います。この出会いが、彼女の灰色の日々に一筋の光を差すことになりました。

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【感想】前半の夫からの精神的・肉体的な支配の描写はあまりに過酷で、目を背けたくなります。しかし、後半の皆野との出会いのシーンは、暗闇の中に灯ったロウソクの光のように温かく、読者としても救われた気持ちになりました。この運命的な出会いが、つぼみの人生をどう変えていくのか、期待が膨らむ回です。

3話ネタバレはこちら

【あらすじ】花屋の青年が恩師の息子だと知ったつぼみでしたが、恩師は既に亡くなっているという悲しい事実を知らされます。回想の中で、彼女が母親から「咲かないまま枯れるつぼみもあるのよ」という呪いの言葉をかけられていた過去と、それを恩師が「花は必ず咲きます」という言葉で救ってくれたことが明らかになります。皆野の息子から花を贈られ帰宅しますが、そこでもまた弘からの罵倒が待っていました。

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【感想】つぼみの自己肯定感の低さの根源が、実の母親からの心ない言葉にあったことが明かされ、彼女の心の傷の深さに改めて胸が痛みました。恩師の優しさが彼女にとってどれだけの救いであったかが伝わってきて、感動的です。しかし、ラストで現実に引き戻される構成が、この物語の容赦のなさを物語っています。

4話ネタバレはこちら

【あらすじ】つぼみは家に花を飾るようになり、それをきっかけに弘との関係が表面上は改善したかのように見えました。しかし、弘は「職場の同僚のため」と嘘をつき、つぼみから皆野の花屋の場所を聞き出します。そして、「出張に行く」と再び嘘をついて家を出た弘が、その花屋で不倫相手へのプロポーズ用の花束を買っている現場を、つぼみは目撃してしまいます。

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【感想】一瞬、夫婦関係の改善に希望を抱かせた後の、あまりにも残酷な裏切りの発覚。この天国から地獄への落差がすさまじい回でした。つぼみが信じていた「花の力」が、最悪の形で夫の裏切りを暴くきっかけになってしまうという皮肉な展開に、言葉を失います。

5話ネタバレはこちら

【あらすじ】夫の裏切りに絶望するつぼみに対し、皆野は「奥さんへのサプライズかも」と慰めます。その一縷の望みにすがったつぼみは、ご馳走を用意して弘の帰りを待ちますが、彼は帰ってきません。2日後、弘はプロポーズの成功を隠し、「プロジェクトが成功した景気祝いだ」と言ってお土産を渡します。後日、皆野から弘のプロポーズ成功の事実を告げられたつぼみは、彼から「あなたはどうしたいですか?」と、初めて自身の意志を問われました。

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【感想】健気につくったご馳走を一人で食べるシーンは、彼女の期待が裏切られたことを象徴しており、非常に切なかったです。そして、ラストの皆野からの問いかけが、この物語の大きな転換点となります。これまで他者に支配されてきた彼女が、初めて自分の人生の選択を迫られる瞬間であり、読んでいるこちらも固唾を呑んで見守ってしまいます。

6話ネタバレはこちら

【あらすじ】皆野の問いをきっかけに、つぼみは夫・弘への復讐を決意します。彼女は「失われた愛」の花言葉を持つ白いチューリップを弘に渡して宣戦布告。弘は花束の中の蕾を「出来損ない」と呼び踏み潰し、つぼみの尊厳を傷つけます。その夜、つぼみは冷静に弘のスマートフォンから不倫相手・半谷百合との証拠を全て入手し、「夫の人生をめちゃくちゃにしてやりたい」と固く誓いました。

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【感想】この回は、これまでの鬱憤を晴らす、まさに「覚醒」の回でした。おどおどしていたつぼみが、冷静沈着な復讐者へと変貌を遂げる姿には爽快感すら覚えます。夫が「つぼみ」を踏み潰すシーンは、彼女の最後の情を断ち切る引き金として、非常に効果的な演出だと感じました。

7話ネタバレはこちら

【あらすじ】物語の視点は不倫相手の百合に移ります。彼女は弘から特注の婚約指輪を約束されるなど、幸せの絶頂にいました。職場で弘とののろけ話を繰り広げ、同僚から呆れられる日々。弘が既婚者であることなど全く知らず、彼のつく嘘の世界の中で、甘い夢に浸っていました。

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【感想】今回は徹底して百合の視点で描かれることで、彼女が「何も知らない」ことが浮き彫りになり、今後の復讐劇の残酷さを際立たせています。読者だけが真実を知っているという状況が、物語にスリリングな緊張感を与えていました。

8話ネタバレはこちら

【あらすじ】職場の同僚から、弘が既婚者である可能性を指摘された百合でしたが、嫉妬だと決めつけて一蹴します。その後、偶然皆野の花屋を訪れた彼女は、店を出たところでつぼみと対峙します。つぼみは「むくわれない恋」の花言葉を持つラッパズイセンを手に、「こんにちは 半谷百合さん」と、静かに宣戦布告するのでした。

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【感想】ついに復讐のターゲットの前に、つぼみが姿を現しました。穏やかな笑顔とは裏腹に、手にした花の痛烈な花言葉。この静かでありながらも確実な敵意を感じさせる登場シーンは、まさに復讐の女神降臨といった趣で、鳥肌が立ちました。

9話ネタバレはこちら

【あらすじ】つぼみは弁護士を同席させ、百合とレストランで対峙します。自分が弘の妻であることを明かし、慰謝料を請求。百合は「自分はプロポーズされた」とマウントを取りますが、つぼみは、そのプロポーズ計画が「指輪もレストランも花束も、全て自分へのプロポーズの時と同じお下がり」であることを暴露し、百合のプライドを完全に打ち砕きました。

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【感想】まさに圧巻の直接対決でした。暴力や罵倒ではなく、事実という名のナイフで相手の心を的確にえぐっていく、つぼみの復讐の巧妙さには舌を巻きます。自分が特別だと信じていたものが全て「お下がり」だったと知る絶望は、慰謝料を支払うこと以上の苦しみでしょう。見事な復讐劇の第一幕でした。

10話ネタバレはこちら

【あらすじ】プライドを粉砕され絶望する百合に対し、つぼみは彼女の父親が警察官であることを利用し、弘とのプライベートな動画を材料に脅迫します。完全に屈服させた後、今度は一転して「私達、被害者じゃない?」と語りかけ、共通の敵を持つ仲間として懐柔。最終的に、百合はつぼみへの協力を決意し、二人は夫・弘への復讐のための共同戦線を結成しました。

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【感想】敵を完膚なきまでに叩きのめした後、協力者として手懐けるという、つぼみの策士ぶりが光る回でした。妻と不倫相手という、本来ありえないタッグが誕生する展開は非常に面白く、物語が新たなステージに進んだことを感じさせます。二人がこれからどんなタッグプレイで弘を追い詰めていくのか、今後の展開から目が離せません。

ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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