【悪いのはあなたです】3話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 莉子は同棲中の彼氏・タクマに一夜限りの関係を隠すため、友人のミカの家に泊まったと嘘をつく
- タクマはバンドマン志望で働いておらず、生活費はすべて莉子が負担していることが明らかになる
- 7年間の交際の中で、莉子はタクマの影響で自分らしさを見失っていることに気づく
- 物語の最後で、彼氏のタクマと友人のミカが浮気していることが発覚する
【悪いのはあなたです】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する
彼氏と親友の裏切りを知らないまま、主人公・莉子の日常は続きます。しかし、一本の電話が彼女の停滞した日々に新たな風を吹き込むことになります。
希望の兆しと新たな動機
ある朝、莉子のスマートフォンが鳴り響きます。それは先日応募したアルバイトの採用通知でした 。「ありがとうございます!頑張ります!」と涙ながらに電話口で応える莉子 。彼女の心には、確かな喜びが灯っていました。
採用されたのは、美術館のスタッフ 。
莉子の胸には、淡い期待が芽生えていました。それは、以前出会ったあの素敵な男性・ツトムとの再会です 。もちろん、「美術館で働いたからってまたツトムさんに会えるわけじゃないんだけどさ」と自分に言い聞かせますが 、この出来事が彼女を突き動かす新たなモチベーションになったことは間違いありません。
その様子を見ていた彼氏のタクマは、「採用されたん?」と声をかけます 。莉子が「美術館」と答えると、彼は「え〜知らなかったわ!莉子美術に興味あったのかよ!」と心底驚いた様子を見せます 。
莉子は咄嗟に「いや、バイトでもおしゃれそうな所にしたくて!美術もこれから勉強したいし!」と取り繕います 。ツトムの存在がきっかけであることは、彼には言えません。
ひとまずこの話は終わり、タクマは採用祝いにグリーンカレーを作ると言って、二人は束の間の平和な時間を過ごします 。
嘘が招く新たな出会い
数日後、莉子は友人・ミカの家へ出かける準備をしていました。彼女が身につけているのは、他でもないツトムに買ってもらったワンピースです 。それに気づいたタクマは「あれ?もらった服着てくの?」と尋ねます 。
莉子の心に緊張が走ります。タクマがミカにこの服のことを話してしまえば、全ての嘘がバレてしまうからです 。どうやってこの場を切り抜けようか、考えを巡らせながら、莉子はミカが住むタワーマンションへと向かいました 。
ミカの豪華な部屋に着くと、彼女は莉子の服装を「莉子の服かわいいじゃん!いつもみたいに大学生じゃないね〜っ」と褒めます 。
しかし、そこでミカから「あっ莉子に言うの忘れてた ゴメン!!今日ねもう1人いるの」と衝撃の事実を告げられます 。
すると、トイレから一人の女性が現れました 。
「はじめまして 芳子です」
彼女はミカと料理教室で友人になったという芳子(よしこ)、そうツトムの妻でした 。莉子は、自分より少し年上に見える彼女の洗練された美しさに、ただ圧倒されます 。
価値観の違いと広がる溝
三人でのお茶会。莉子は手土産のケーキが2個しかないことに慌てますが 、芳子は「いえ私、糖質が高くて脂肪分が多いものは食べない主義なの」と、にこやかに断ります 。
ミカ曰く、芳子はオーガニック食品しか口にせず 、子供を名門私立に通わせ英才教育を施すほどの「意識高い」女性だったのです 。
自分とは住む世界が違うと感じ、莉子は強烈な劣等感を覚えます 。
そんな気まずい空気の中、ミカが悪気なく爆弾を投下します。
「ねぇ莉子!忘れてた!こないだの泊めたことにしてほしいって 何!?男!?」
初対面の芳子の前でプライベートな話を暴露され、莉子は死にたいほどの羞恥に襲われます 。
しかし、芳子の反応は意外なものでした。「まあ独身なんだから自由でいいんじゃない?」と、あっさり受け入れたのです 。
話はさらにエスカレートし、ミカは莉子が彼氏のタクマを養っていることまで話してしまいます 。これには芳子も「信じられない…!」「結婚願望ないの!?この大事な時期に男を養ってるだなんて!!」と、さすがに驚きを隠せません 。
運命の再会
二人の裕福な既婚者と自分を比べ、莉子は「かわいそうな人だと思われてるよね…」と惨めな気持ちになります 。そして、彼女は決意します。「私も幸せそうに見える努力しなくちゃ…」と 。
そして、美術館での初勤務の日。 タクマに言われた通り、元々は芸術に全く興味がなかった莉子 。しかし、あの日ツトムと出会ったことで、「なんとなくもっと知ってみたいなって思った」と、自分の心に変化が生まれていることに気づきます 。
それは、間違いなく「あの人のせい」でした 。
同僚にも仕事ぶりを褒められ、順調に業務をこなす莉子 。彼女がチケットカウンターに立っていると、一人の客が近づいてきます。
その顔を見て、莉子は息をのみました。
「あれ…莉子ちゃん…?」
そこにいたのは、彼女が心のどこかで再会を願っていた、ツトムその人だったのです 。
【悪いのはあなたです】3話を読んだ感想(ネタバレあり)
第3話は、莉子さんの心境に大きな変化が見られた回でした。これまでは流されるまま生きてきた彼女が、ツトムさんとの再会を願って「美術館で働く」という具体的な行動を起こした点に、一筋の光を感じました。たとえきっかけが不純だとしても、自分で考えて動こうとする姿は、ささやかながらも大きな一歩だと思います。
一方で、友人ミカさんとの関係は、見ているこちらがヒヤヒヤしました。彼女の無邪気さは、時に刃物のように莉子さんを傷つけますね。特に、芳子さんの前で莉子さんの秘密を暴露するシーンは、彼女に悪意があるのか、それともただ空気が読めないだけなのか…後者だとしても、かなりタチが悪いです。タクマさんとの浮気の件もありますし、彼女の存在がどんどん不気味に感じられます。
そして、新キャラクターの芳子さん。彼女の「意識の高さ」は、莉子さんとは真逆で、二人の対比が面白かったです。価値観を押し付けるわけではないけれど、その存在自体が莉子さんに劣等感を抱かせる。この出会いが、莉子さんにどんな影響を与えていくのかも気になります。
ラストのツトムさんとの劇的な再会には、思わず声が出ました。これは運命なのか、それともさらなる不幸の始まりなのか。私たちは彼の本性を知っているだけに、純粋に喜べないのがもどかしいです。莉子さんが新たな一歩を踏み出した先で、再びあの悪魔に出会ってしまうとは…。物語が大きく動き出す予感がする、素晴らしい引きでした。
【悪いのはあなたです】3話のネタバレまとめ
- 莉子は、以前応募していた美術館のアルバイトに採用される
- 莉子が美術館で働くことにしたのは、第1話で出会ったツトムとの再会を心のどこかで期待していたからだった
- 莉子は友人・ミカの家を訪れ、そこでミカの友人である裕福な既婚者・芳子と出会う
- ミカは芳子の前で、莉子が男と外泊したことや、無職の彼氏を養っていることを暴露してしまう
- 美術館で働き始めた莉子は、偶然にも客として訪れたツトムと再会を果たす
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



