【悪いのはあなたです】6話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 罪悪感を抱いた莉子はタクマの元へ急ぐが、彼は不在で孤独な夜を過ごす。
- 翌朝、嘘をついて帰宅したタクマは、ミカからもらったお金とは知らずに莉子をデートに誘う。
- デート中にタクマからバンドのCDデビューが決まったと告げられ、二人の未来に希望を見出す。
- 幸せな気分の帰り道、莉子は土砂降りの雨の中で転んで怪我をし、携帯の充電も切れ、絶望的な状況に陥る。
- 動けずにいる莉子の前に、再びツトムが現れる。
【悪いのはあなたです】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する
絶望の淵に立たされた莉子の前に、またしても現れたツトム。彼は果たして救世主なのでしょうか、それとも…。物語は、緊迫した再会の場面から始まります。
土砂降りの夜の救世主
「どうしたの?」
ずぶ濡れで怪我をしている莉子を見て、心配そうに声をかけるツトム。彼は「たまたま近くで飲んでてさ」と、この出会いが偶然であることを強調しますが、莉子は「そんな偶然ある……?」と信じられない気持ちでいました。 ツトムは莉子の血だらけの膝に気づくと、「痛くない?」と優しく声をかけ、持っていた絆創膏を貼ってくれます。そして、「送るよ」と、有無を言わさぬ様子で彼女の肩を抱き、傘の中へと導くのでした。
莉子の心は揺れ動きます。 「この人なんでいつも私が辛いときに現れるんだろう?」 自分を支えてくれるはずの彼氏・タクマは、いつも肝心な時にそばにいない。代わりに現れるのは、既婚者であるはずのツトム。この奇妙な巡り合わせに、莉子は戸惑いを隠せません。
終電の告白
ツトムに促されるまま駅まで送ってもらった莉子。乗り換えの駅で別れようとしますが、ツトムは「最寄りまで送るよ」「いいよ タクシー使うし」と、彼女を帰そうとしません。 二人きりのローカルな終電。気まずい沈黙が流れる中、ツトムが口を開きます。
「莉子ちゃんにはまだ言ってないことがある」
そして彼は、衝撃的な事実を告白します。「僕は結婚してしまっているけど…今の奥さんとはうまくいってないんだ」。 家庭がうまくいっていないという、不倫関係における常套句。しかし、弱っている莉子の心には、その言葉が重く響きます。 さらにツトムは、追い打ちをかけるように、熱のこもった瞳で莉子を見つめ、こう囁きました。
「僕さ 莉子ちゃんのこと好きになりそう」「いや、たぶんもう好きだ」
その言葉と共に、彼は莉子の唇を奪います。
アパートの前での駆け引き
突然のキスに、莉子は完全に思考を停止させてしまいます。ツトムはさらに、「莉子ちゃんの彼氏より僕のほうがいい気がするけど」と畳みかけ、莉子を自分の方へ引き寄せようとします。 「そんなこと言われても…私どうしたらいいの?」 混乱する莉子の心を見透かすように、ツトムは彼女をアパートの目の前まで送り届けます。
莉子は「あの…家には彼氏いると思うんで」と、彼を拒絶しようとします。しかし、ツトムは少し寂しそうな表情でこう呟くのです。「他の人のところに帰っちゃうんだね さびしいなぁ」。 別れ際に莉子の頬にキスを残し、彼は夜の闇に消えていきました。
二人の男の遭遇
ツトムが立ち去った直後、アパートのドアが開き、タクマが顔を出します。「莉子!どうしたの!?」 そこに、まだ近くにいたツトムが戻ってきます。彼は、慌てるタクマの前で完璧な笑顔を浮かべ、「こちらの方が足をくじいて困ってらしたのでお送りに上がりました」と、親切な通行人を完璧に演じきるのでした。
タクマは「ご、ごめん 今日ずっとネトゲしててさ 携帯見てなかった…」と、莉子に言い訳をします。もちろん、彼が本当にしていたのはミカとの浮気です。 ツトムはタクマからのお茶の誘いもスマートに断り、その場を去っていきます。 タクマは莉子の怪我を心配しつつも、「夜道の男には気をつけないとっ!」と、どこか的外れな説教をするのでした。そして、「そばにいてやれなくて…ごめんな」と、莉子を優しく抱きしめます。
慰めの言葉と、残酷な真実
タクマの腕の中で、莉子の心のダムが決壊します。「私、もう自分がいやだ」。流されやすく、自分の価値がわからない、と泣きじゃくる莉子。 そんな彼女に、タクマは「莉子はそのままでいいんだよ」と、これ以上ないほど優しい言葉をかけるのでした。
しかし、その夜。莉子が一人で部屋にいると、テーブルの上に置かれたタクマのスマートフォンに一件の通知が届きます。 画面に表示されたのは、友人であるはずのミカからのメッセージでした。
「今日雨ヤバかったね、旦那居なかったから泊まってってくれても良かったのに😏」
タクマは、ネトゲをしていたのではなく、ミカと一緒にいたのです。 優しく慰めてくれた彼氏の、残酷な裏切り。その事実を突きつけられ、莉子は凍りつきます。
その頃、ツトムは車の中で一人、莉子のことを考えていました。 「なんであの子にだけこんなに執着してしまうんだろう」。彼は、莉子に言われた「私、彼氏いるんで」という言葉を思い出し、不敵な笑みを浮かべます。
「やっぱり僕は手に入らないものが欲しいんだ」
彼は莉子の住所をスマートフォンのマップに登録しながら、獲物を見つけた狩人のような目で、そう呟くのでした。
【悪いのはあなたです】6話を読んだ感想(ネタバレあり)
第6話は、息をすることも忘れるほどの緊張感と、あまりにも残酷な真実が描かれた回でした。ツトムさんとタクマさん、二人の「悪い男」の対比が見事です。ツトムさんは計算高く、言葉巧みに相手の心に入り込む知能犯。一方のタクマさんは、その場しのぎの嘘と、都合の良い優しさで相手を繋ぎ止める、ある意味で最もタチの悪いタイプかもしれません。
莉子さんがタクマさんの腕の中で「自分が嫌だ」と泣き崩れるシーンは、胸が張り裂けそうでした。彼女の自己肯定感の低さが痛いほど伝わってきて、そんな彼女に優しい言葉をかけるのが、他ならぬ裏切り者のタクマさんであるという構図が、この物語の残酷さを際立たせています。
そして、ラストのLIMEの通知。これまでの伏線が一気に繋がり、真実が明らかになる瞬間は、ホラー映画のような恐ろしさがありました。信じていたもの全てに裏切られた莉子さんは、これからどうなってしまうのでしょうか。さらに、ツトムさんが莉子さんに執着する理由が「手に入らないものが欲しいから」という歪んだ独占欲であることも判明し、物語はまさに四面楚歌。救いのない展開に、ただただ引き込まれるばかりです。
【悪いのはあなたです】6話のネタバレまとめ
- 土砂降りの雨の中、怪我をして動けなくなった莉子をツトムが助ける。
- ツトムは莉子を家まで送る道中、終電で「妻とはうまくいっていない」「君のことが好きだ」と告白し、キスをする。
- アパートの前で、莉子を送ってきたツトムと、帰宅を待っていたタクマが鉢合わせする。
- 泣き崩れる莉子をタクマは優しく慰めるが、その裏でミカと浮気していたことが、スマホの通知によって発覚する。
- ツトムは莉子に執着する理由が、自分のものにならない「手に入らないものが欲しい」という独占欲であることを自覚する。
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