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漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】10話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 夫・賢一の煮え切らない態度に激怒した令美は、離婚の可能性も示唆し、彼の覚悟を問いました。
  • 賢一は、過去に加恵へ「恩」を感じていたことを告白しましたが、令美から「今の家族は誰!?」と問われ、ついに過去との決別を決意。「俺の大切な家族は令美たちだけだ」と力強く宣言しました。
  • 令美は、言葉だけでなく「行動と態度で示せ」と賢一に伝え、自らも家族を守るために行動することを決意。反撃の第一歩として、ブロックしていた加恵の連絡先を解除したのでした。

【セコケチ義妹がすべてを失った話】第10話をネタバレありでわかりやすく解説する

自らの手で家族を守ることを固く誓った令美。第10話は、彼女が義妹・加恵に反撃の電話をかける、まさに宣戦布告の場面から幕を開けます。これまでとは一味違う、冷静かつ理論的な令美の反撃が、傲慢な義妹を追い詰めていきます。

宣戦布告の電話―お見舞い返しを巡る攻防

ブロックを解除した令美は、すぐさま加恵に電話をかけ、「お義母さん、もうすぐ退院だよね?お見舞い返しはうちに任せてもらっていいかしら」と切り出します。予想外の申し出に、加恵は「やる気になってて超気持ち悪いんですけど…!」と相変わらずの暴言を吐きますが、今の令美はもう動じません。

加恵が「同居してない令美さんにお義母さんの付き合いなんてわからないでしょ!?」とマウントを取ろうとすると、令美は「だからお金だけ出せって?」と冷静に切り返します。

正論という名の刃で義妹を追い詰める

令美はさらに、「加恵ちゃんが言えないなら私が言ってあげるよ」と前置きし、**「『嫁に任せてないで自分でやってください』って!!」**と、本来であれば義母本人がやるべきことだと正論を突きつけます。これは、加恵にそもそもお見舞い返しを真面目にする気などないことを見越した上での、巧みな揺さぶりでした。

「税理士に見せるから」―令美の切り札

令美の反撃は止まりません。「加恵ちゃんがやるならいいけど」と前置きし、いくつかの条件を提示します。

  • 誰から何を貰ったか、誰に何を返したか、全て**目録(リスト)**を作成して提出すること。
  • 入院の諸経費を請求するなら、全ての領収書を添付すること。

そして、動揺する加恵に、令美はとどめの一言を放つのです。

「税理士に見せるから」

「税理士」という予想外の単語に、加恵は明らかに狼狽します。令美は「入院にかかった諸経費とか保険とか、医療費控除の対象になるかもしれないし」「頭のいい加恵ちゃんなら、それがどれだけ大事なことかわかるよね?」と畳み掛け、金銭の不正やごまかしを完全に封じ込めたのでした。

夫の覚醒、そして自ら下した決断

この一連のやり取りを賢一に報告すると、彼もまた、自らの意思で大きな一歩を踏み出します。

「今後はすべて履歴が残るカードかスマホ決済にする」

これまでは加恵に言われるがままに現金をつい渡してしまっていたことを猛省し、金の流れを透明化することで、たかられる隙を物理的になくそうと考えたのです。それは、令美に言われた「行動と態度で示せ」という言葉に対する、賢一なりの誠実な答えでした。

令美の真の狙い―未来への布石

令美の本当の狙いは、単なる仕返しではありませんでした。彼女が欲しかったのは、お見舞い返しのリストを手に入れることで、これまで全く知らなかった義母の交友関係を把握すること。それは、今後、非常識な義弟夫婦から義母を切り離し、守っていくための重要な布石だったのです。

義母の友人たちが明かした真実

数日後、加恵から送られてきたリストを元に、令美はお見舞い返しを始めます。そこで彼女は、義母の友人たちから驚くべき事実を知らされることになりました。「賢一くんのところからお見舞い返しをいただくのは初めてだ」と、ほとんどの人が口を揃えて言ったのです。

これまで義母は、賢一たちの名前を使い、すべて自腹でお祝いやお返しをしていたのでした。加恵たちが同居してからは、そういった古くからの友人付き合いも途絶えがちになっていたことも明らかになります。

すべてを知った令美は、加恵という人間の異常性の根源を探るべく、次なる一手を見据えます。「加恵ちゃんのご実家のこと」「どうしてあんなふうになってしまったのか…それが知りたいの」。物語は、義妹の闇の核心へと迫っていきます。

【セコケチ義妹がすべてを失った話】10話を読んだ感想(ネタバレあり)

第10話は、これまでの鬱憤を見事に晴らしてくれる、痛快な反撃回でした。令美の華麗な切り返しには、思わず「よく言った!」と拳を握りしめてしまいました。特に「税理士に見せる」という一言は、金の亡者である加恵にとって、これ以上ないほど効果的な一撃だったのではないでしょうか。理論と正論で武装した令美の前に、加恵が狼狽する姿は非常に小気味よかったです。

また、賢一が自らの意思で「現金を持たない」と決断したシーンも、今話の大きな見どころでした。妻の言葉を真摯に受け止め、具体的な行動で覚悟を示した彼の姿に、夫としての成長と夫婦の絆の深化を感じ、心から安堵しました。

そして何より感心したのは、令美の真の目的が単なる仕返しではなく、「義母の交友関係の把握」という未来を見据えた戦略的なものであったことです。彼女の賢さと、根本にある優しさが垣間見えた瞬間でした。物語は、加恵というモンスターが生まれた背景を探るという、新たな深みへと向かいます。彼女の異常性の根源に何があるのか、非常に興味をそそられる、見事な引きで締めくくられたと思います。

【セコケチ義妹がすべてを失った話】10話のネタバレまとめ

  • 自ら行動することを決意した令美は、加恵に電話をかけ、お見舞い返しを巡る攻防の主導権を握りました。
  • 令美は「税理士に見せる」というパワーワードを切り札に、加恵に対してお見舞いのリストや入院経費の領収書をすべて提出するよう約束させ、金銭的な不正を完全に封じました。
  • 夫・賢一も自らの意思で、今後は現金を持たず決済をカードやスマホに統一することを決意。たかられる隙をなくすための具体的な行動を起こしました。
  • 令美の真の目的は、お見舞い返しのリストから義母の交友関係を把握すること。実際に義母の友人と交流する中で、加恵たちの嘘や、これまで義母が一人で抱えてきた孤独が明らかになりました。
  • 令美は、問題の根源である「加恵の実家」に興味を持ち、彼女の異常性がどのように形成されたのかを探ることを決意します。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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