2025.09.05

漫画【セコケチ義妹がすべてを失った話】13話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー

前話のおさらい

令美は、加恵の母から情報を引き出すため、「夫の浮気を疑う不憫な嫁」を演じる作戦に出ました。
加恵の母は、娘が過去に賢一と浩二の兄弟を天秤にかけていたことをあっさりと認めます。
加恵の母は、加恵のことを「真性のクズ」と呼び、彼女がシスコンの父親から「お前に金を出す価値はない」と言われるなど、壮絶な精神的・経済的虐待を受けていた過去を暴露しました。
母親自身も、娘の進学を助けず、今では逆恨みされていると語るなど、親子関係が完全に破綻していることが明らかになります。
令美を加恵と同じ「被害者」だと認識した加恵の母は、令美に対して「手を組まない？」と共闘を持ちかけました。

Contents

【セコケチ義妹がすべてを失った話】第13話をネタバレありでわかりやすく解説する
【セコケチ義妹がすべてを失った話】13話を読んだ感想（ネタバレあり）
【セコケチ義妹がすべてを失った話】13話のネタバレまとめ

【セコケチ義妹がすべてを失った話】第13話をネタバレありでわかりやすく解説する

義妹・加恵の母から「手を組まない？」という、まさかの提案を受けた令美。第13話は、その恐るべき共闘計画の全貌と、令美が決死の覚悟で魔窟から脱出するまでを描いた、スリリングな展開となります。

浮気の捏造という悪魔の提案

加恵の母が提案してきた「共闘」の内容は、令美の想像を絶するほど卑劣なものでした。彼女は、令美が夫・賢一と加恵の不倫を疑っているという芝居に乗り、「あんたは旦那と加恵が不倫してたら慰謝料がっぽり取って離婚できるんだろ！」とけしかけます。

そして、こう続けたのです。「だったら私が証言してやるよ」「あんたの旦那と加恵が…うちでそういうことをしてたのを見たって私が証言してやるって言ってんのよ！」。

それは、無実の人間を罪に陥れる「捏造」の提案でした。令美が絶句する一方、加恵の母は「あんたラッキーだね！」と悪びれる様子もありません。

娘への憎しみと歪んだ正義感

加恵の母の目的は、令美を助けることではありませんでした。彼女の原動力は、自分を捨てた娘・加恵への底知れぬ憎しみ。彼女は「あんただって加恵の悔しがる顔を見たいだろ？」と令美を煽り、「あの子もそろそろ痛い目見なきゃー」と、歪んだ正義感を剥き出しにします。さらに、加恵に昔から盗癖があったことまで明かし、もはや母親としての愛情は一片も残っていない様子でした。

「産んで損した！」―母親失格の絶叫

もちろん、令美はそんな悪魔の提案を受け入れるはずがありません。しかし、令美が拒絶の意思を示すと、加恵の母は逆上。「娘なら親がここまで困窮してるのを無視したりするもんか！」と自分勝手な理屈を並べ、ついには「産んで損した！」と絶叫します。そして、怒りに任せて足元のガラクタを蹴り飛ばすと、部屋の奥からさらなるゴミの山が現れ、令美を恐怖に陥れました。

ゴミを触った手で孫を…恐怖の瞬間

身の危険を感じ、その場を去ろうとする令美。しかし、加恵の母は「おばさんにもちょっと抱っこさせてよ〜！」と、令美が抱く娘に手を伸ばしてきます。ガラクタをいじっていた汚れた手で、生まれたばかりの我が子に触れさせたくない。

令美は「今この子よだれがすごくて！」と必死で抵抗しますが、母親は「あんたなら服なんていくらでも買えるんだから」「汚れたら捨てたらいいだろ？」と、全く意に介しませんでした。

情報料という名の脅迫と決死の脱出

加恵の母の異常な要求は続きます。「まさかタダで帰れると思ってない!!!」と叫び、見返りとして加恵の連絡先を教えるよう迫ってきました。

この母親に連絡先を渡せば、自分たちにまで火の粉が飛んでくる未来しか見えない。令美は「個人情報ですし…」とどうにかその場を切り抜け、感謝の言葉だけを残して家から飛び出します。背後から「待ちな!!!!」という怒号が聞こえる中、令美は必死でタクシーを拾い、悪夢のような家から脱出するのでした。

【セコケチ義妹がすべてを失った話】13話を読んだ感想（ネタバレあり）

今回の話で、加恵の母親もまた、娘と同等かそれ以上に恐ろしいモンスターであることが確定しました。実の娘を陥れるために、平然と嘘の証言をしようと提案する姿には、もはやサイコパス的な狂気すら感じます。「産んで損した！」という絶叫は、彼女が母親である前に、自分の損得勘定でしか物事を考えられない人間であることを示しており、加恵の歪んだ人格が形成された根源を垣間見た気がしました。

特に、ガラクタを触った手で赤ちゃんを抱っこしようとするシーンは、生理的な嫌悪感と恐怖で鳥肌が立ちました。衛生観念の欠如もさることながら、他人の大切なものを尊重するという概念が一切ない。この点において、この母娘は完全な同類です。

令美が母親の提案を毅然と断り、決死の覚悟で逃げ出した判断は、本当に見事でした。敵の敵は味方、とは言いますが、この母親を味方につけるのは、虎を野に放つよりも危険な選択です。タクシーに乗って「ヤバかったぁ…！」と安堵する令美の表情に、読んでいるこちらも心からホッとしました。