【死ぬまでバズってろ】1話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【死ぬまでバズってろ】第1話をネタバレありでわかりやすく解説する
【死ぬまでバズってろ】第1話は、承認欲求と現実の狭間で喘ぐ一人の女性が、ある出来事をきっかけに人生の歯車を狂わせていく衝撃的な幕開けとなります 。
謎の襲撃と過去の因縁
物語は、主人公の女性が「ん〜……?」と訝しむ表情のアップから始まります 。直後、背後から誰かに突き飛ばされ、駅のホームで倒れ込んでしまいます 。彼女は「痛ったああ!!誰……?」と驚きますが、犯人の姿は見えません 。
彼女の脳裏に浮かぶのは、過去の恨み。
「お前は私達の生活 全てをぶっ潰した」、「絶対 お前を許さない」という強烈な言葉です 。
どうやら彼女は過去にインフルエンサーのような活動をしており、その過程で多くの人々を傷つけ、恨みを買っていたようです 。彼女は「私のフォロワー4分の1はアンチだもんなー」、「心当たりしかねぇ……」と自嘲気味に呟きます 。たくさんの人を傷つけて生活していた過去を思い出し、自分の置かれた状況を再認識するのでした 。
フリーターとしての現在と過去のトラウマ
場面は1年前に遡ります 。主人公・浅野(後のタパ子)は、パスタ屋でアルバイトをしていました 。しかし、そこでの扱いは理不尽そのもの。店長は22時までのシフトにもかかわらず、「22時15分でタイムカード切っておいていいですか?」とサービス残業を強要します 。
さらに、彼女が割ってしまったお皿の代金は、「浅野さんのお給料から引いておくね」と一方的に告げられてしまいます 。反論もできず、「ぐっっ」と悔しさに顔を歪めることしかできない浅野 。
仕事が終わり、夜の公園で一人うずくまる彼女の口からは、「かー まじで クソみたいな人生だなー」という絶望的な言葉が漏れます 。承認欲求を満たしていた過去から一転、現在は誰からも必要とされず、搾取されるだけの惨めな日々を送っているのです。
底辺からの脱却を目指すライブ配信
現在の彼女は、「タパ子」と名乗り、ライブ配信を始めていました 。彼女は「今日も底辺フリーター頑張ったよぉー」、「はい誰か褒めて」と、画面の向こうの誰かに承認を求めます 。
視聴者からの「もっと大事にされたいよね!」というコメントに共感しつつも、彼女の目的はもっと現実的でした 。ある視聴者からの「フォロワー増やす気ないでしょww」という的を射た指摘に対し、彼女は「えー投げ銭 お小遣い欲しい バイト代だけじゃ生活できないよ」と本音を赤裸々に語ります 。
楽して生活したい、人生をイージーモードにしたい。その強い渇望が、彼女をライブ配信へと駆り立てているのでした 。
飲酒運転現場との遭遇
配信をしながら夜道を歩くタパ子 。街で見かけたイケメンに対して「骨格とか身長とか見た目商売は親からもらわないとだもん」と嫉妬にも似た感情を抱きます 。そんな中、彼女の目に信じられない光景が飛び込んできます。
一人の男性が、道端で激しく嘔吐し、あろうことか近くに停まっていた車にまでかけてしまっているのです 。タパ子は「うわぁ めっちゃ酔ってんなぁ」と配信のネタにしますが、事態はさらに深刻な方向へ進みます 。その男性は、千鳥足のまま運転席に乗り込み、エンジンをかけたのです 。
「え!!やば」、「運転するつもりかも!」 。目の前で起きている明らかな飲酒運転に、タパ子は顔面蒼白になります 。
正義感か、バズりたい欲か――動画投稿の決断
タパ子は「あのおじさん 絶対飲酒運転じゃん!」と叫び、視聴者の「追いかけるな」という制止を振り切って、危険な車を追いかけ始めます 。正義感からか、それとも配信者としての本能か。彼女はスマホを構えたまま走り続けます 。
そして、最悪の事態が発生します。
飲酒運転の車は、交差点でバイクと衝突 。運転手は被害者の救護もせず、そのまま現場から逃走します 。
ひき逃げです 。
タパ子は、逃げていく車のナンバープレート「目黒川777 ふ 99-99」をはっきりと動画に収めることに成功します 。手に入れた衝撃的な映像を前に、彼女は葛藤します 。「どうしよう……… みんながコレをみたら どうなっちゃうんだろう……」 。しかし、その迷いは一瞬でした。彼女の口から漏れたのは、「いっちゃうか……?」という言葉 。彼女は、この動画を世に放つことを決意したのです 。
予期せぬ大反響と世間の注目
投稿された動画は、タパ子の想像をはるかに超える勢いで拡散していきます 。彼女は「#交通事故」「#飲酒運転」といったハッシュタグを付け、瞬く間にSNSのトレンドを駆け上がりました 。
スマホの通知は鳴り止まず、「一生リアクションくるな――これ」と彼女自身が驚くほど 。ついには渋谷区のトレンドで1位を獲得し、ニュースサイトにも取り上げられます 。
さらに、テレビ局をはじめとする様々なメディアから「動画を見てご連絡させて頂きました」というダイレクトメッセージが殺到します 。たった一本の動画が、彼女を社会現象の渦中の人物へと押し上げたのです 。この凄まじい反響に、タパ子は「え……?まじ……?」と、ただただ圧倒されるのでした 。
配信者「綿さん」との出会い
動画がバズり興奮冷めやらぬ中、タパ子のスマホの充電は残りわずかになってしまいます 。焦る彼女は、近くの交番にいた警察官に「スマホ充電させて……」と無茶なお願いをします 。
しかし、その警察官は、なんと彼女の配信を観ていた数少ない視聴者の一人、「綿さん」だったのです 。彼の本名は渡辺 。彼はタパ子の配信時の服装や髪型がカーブミラーに映っていたことから、彼女の正体に気づいていました 。
渡辺は、事故が起きても通報より先に動画を撮り続けるタパ子の行動を「非常識だ」と咎めます 。しかしタパ子は、「おっぱい触ったんだからつべこべ言わないの!」と、彼が自分に触れたことを盾に反論 。結局、渡辺はタパ子の勢いに押し切られ、彼女を自宅へ連れて行くことになってしまいます 。
警察官との奇妙な一夜
渡辺の家で無事にスマホを充電させてもらったタパ子は、自分の投稿がさらに伸びているのを見て「うわ!やば――!」と大興奮します 。彼女は「こんなふうに人に注目されるなんて」と、承認欲求が満たされていく快感に酔いしれます 。
渡辺はそんな彼女に呆れつつも、結局一晩泊めることになります 。タパ子は「セックスなんて今度でいいでしょ」と言い放ち、今はただ、この世間の熱狂の中心にいる自分に浸りたいのでした 。
現実世界への影響と新たな欲望の芽生え
翌朝、テレビの速報が衝撃の事実を伝えます 。タパ子の動画が決定的な証拠となり、ひき逃げ犯であるフリーアナウンサー・田中幹之容疑者が逮捕されたのです 。
自分の動画が現実世界を大きく動かした。その事実に、タパ子は「いえ〜い!」、「最高の気分だね」と、隣で寝ている渡辺を叩き起こして喜びを分かち合います 。
成功の祝杯をあげようと、タパ子は渡辺を高級カフェのモーニングに誘います 。横断歩道がない場所でも「たまにはルールから外れないと見れない景色もあるんじゃよ」と平気で道路を横断し、完全に有名人気取りです 。
そして、バズった勢いのまま、彼女は28万円以上もする高価なパソコンの購入を決意します 。彼女は「またバズれば いっか! ポチろう!!」と叫びます 。一度手にした成功体験と承認の快感は、彼女の金銭感覚と倫理観を麻痺させ、さらなる「バズ」を求める危険な道へと彼女を誘っていくのでした 。
【死ぬまでバズってろ】1話を読んだ感想(ネタバレあり)
第1話から、とてつもなく現代的で刺激的な物語が始まりましたね 。主人公・タパ子の行動は、客観的に見れば「非常識」の一言に尽きるかもしれません 。ひき逃げという人の命に関わる事件を前に、まずスマホを向けてしまう姿には、正直ゾッとさせられました 。
しかし、物語前半で描かれる彼女の過去や、フリーターとしての惨めな日常を知ると、彼女がなぜそこまでして「バズ」や「承認」を求めてしまうのか、その気持ちが少しだけ分かってしまうような気もします 。誰にも必要とされず、ただ搾取されるだけの毎日 。そんな現実から逃れる唯一の手段が、SNSの世界での成功だったのかもしれません。
たった一本の動画で人生が一変する、まさにシンデレラストーリー 。でも、その裏には必ず代償が伴います。彼女が手に入れたのは、本当に欲しかったものなのでしょうか。それとも、破滅への第一歩なのでしょうか。
警察官である渡辺との奇妙な関係も、今後の物語にどう影響していくのか非常に気になります 。彼はタパ子の危うさを見抜きながらも、どこか彼女に惹かれているようにも見えます 。
SNSの光と闇、承認欲求の暴走、そして現代社会の歪みをリアルに描き出した【死ぬまでバズってろ】。タパ子がこの先どんな「バズ」を生み出し、どんな運命を辿るのか、期待と不安を抱かずにはいられません。
【死ぬまでバズってろ】1話のネタバレまとめ
- 過去に炎上経験のある底辺フリーターのタパ子が物語の主人公 。
- バイト帰りのライブ配信中、偶然にも飲酒運転によるひき逃げ事故に遭遇する 。
- タパ子は、犯人が逃走する様子と車のナンバーを撮影した動画をSNSに投稿する 。
- 動画は爆発的に拡散(バズり)、犯人である有名アナウンサーの逮捕に繋がる 。
- 一躍時の人となったタパ子は、世間からの注目という快感に酔いしれ、金銭感覚や倫理観が麻痺し始める 。
- 配信を見ていた警察官の渡辺と出会い、彼の家に泊まるなど奇妙な関係が始まる 。
- 「またバズればいい」という安易な考えで、高価なパソコンを購入しようとするところで物語は幕を閉じる 。
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