【死ぬまでバズってろ】8話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 人気俳優の楠木は、パーティーでのタパ子の態度から、彼女が情報流出の犯人ではないかと疑っていました。
  • 楠木自身も年齢詐称の嘘と人気の凋落への不安を抱えているという、意外な素顔が明らかになりました。
  • 楠木はタパ子の正体を暴くため飲みに誘いますが、タパ子はBARのオーナーを同席させることで危機を回避します。
  • オーナーの機転により、楠木は「タパ子は自分の熱烈なファンだ」と誤解し、彼女への疑いを解きました。
  • 危機を脱したタパ子は、次なる反撃の一手を画策するのでした。

【死ぬまでバズってろ】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する

人気俳優・楠木速斗の疑いを晴らし、逆に彼を手玉に取るチャンスを掴んだタパ子。第8話は、彼女が仕掛けた大胆不敵な罠と、そこで暴かれる楠木の真実、そして二人の間に生まれる奇妙な共感を描く、息をのむ展開となります。

罠にかかった獲物

楠木を再び飲みに誘い出したタパ子は、BARのオーナーが帰ろうとすると、「え~~??せっかくだから二人でもっと飲んでいこうよー」と引き留め、自然な流れで楠木と二人きりになる状況を作り出します。タパ子の誘惑に、楠木はまんまと乗ってきました。

舞台は楠木の自宅であるタワーマンション。豪華な夜景を見せつけられながらも、タパ子の心は冷静でした。「すっかりその気だぜ」と、獲物が罠にかかったことを確信します。

油断が生んだ最大のチャンス

楠木は酔ったフリをしてタパ子に迫りますが、彼女は「私シャワー浴びないと出来ない派だから」という口実でそれをかわします。楠木が先にシャワーを浴びに行ったその隙に、タパ子の本当の目的が始まります。

せっかくここまで来たんだ!!絶対ネタ取って帰ってやる!!

彼女は部屋の探索を開始。しかし、高級家具が並ぶばかりで、スキャンダルに繋がりそうなものは見当たりません。諦めかけたその時、クローゼットの中に海外ロケ用と思われるキャリーケースとパスポートを発見します。

何気なくパスポートを開いたタパ子は、そこに記された生年月日を見て目を見開きます。楠木の公式プロフィールは24歳。しかし、パスポートに記された彼の実年齢は29歳でした。以前、彼に年齢のことで見下されたことを思い出したタパ子は、怒りに燃えます。

アイツ私のことババア扱いしやがって…絶対に許さねぇ―――!!!

これこそが求めていた最高の「バズネタ」。タパ子は即座にパスポートの写真を撮影し、目的を達成したのです。

窮地、そして反撃

しかし、シャワーを終えた楠木が部屋に戻ってきてしまいます。タパ子がパスポートを手にしているのを見て、彼の表情は一変。「やっぱり騙したな……」「俺の年齢 見ただろ…」。優しい王子の仮面は剥がれ落ち、冷酷な本性が現れます。

お前 誰だ?

豹変した楠木はタパ子に襲いかかり、スマホを奪い取ろうとします。もみ合いの末、タパ子は部屋を飛び出し、命からがら逃走。背後からは「殺してやる!!!!」という楠木の怒声が響き渡ります。

魂の叫びと奇妙な和解

舞台はマンションの非常階段へ。31階という高さで繰り広げられる壮絶な追いかけっこ。追いつめられたタパ子は、楠木に叫びます。「てか なんでサバよんでるの!?」。

その言葉に、楠木の堪忍袋の緒が切れました。「俺が今年30なんてキモいだろ!!!」と、彼はこれまで溜め込んできた苦悩を爆発させます。「お前みたいな!一般人にはわかんねーよな!!」「こっちは毎日必死で演じ続けてるから愛されて価値が出るわけ!!!!」。若さが絶対的な価値を持つ芸能界で、嘘をつき続けなければ生き残れない彼の悲痛な叫びでした。

その魂の叫びに、同じく嘘で自分を塗り固めてきたタパ子の心が動かされます。「楠木くんはそれでいいの!?ずっと嘘ついて生きてくの!?」。彼女の言葉は、楠木だけでなく、自分自身にも向けられたものでした。

二人の間には、敵意を超えた奇妙な共感が芽生えます。タパ子はパスポートを握りしめ、自らの覚悟を宣言します。

私も苦しいのはもうごめんなんだよ」「私は人に恨まれたって蔑まれたって楽して生きてやる!!!

この剥き出しの欲望と覚悟を聞いた楠木は、憑き物が落ちたように落ち着きを取り戻し、「なんか全部どうでも良くなったわ」と呟きます。そして、パスポートの写真を撮ることを許可する代わりに、原本を返すよう求めました。

3ヶ月後…それぞれの道へ

場面は3ヶ月後。渡辺が、タパ子が新たに引っ越したというマンションを訪れます。そこは以前のようなタワマンではなく、意外にも低層階の一室でした。

ドアを開けたタパ子は、満面の笑みで彼を迎えます。

迎えにきてくれてありがと――渡辺っっ」「ようこそ チャンネル登録者数もうすぐ50万人の女の子のお家へ

彼女はあの後、楠木の年齢詐称を暴露する動画を投稿し、「タパ子」として大成功を収めていたのでした。

【死ぬまでバズってろ】8話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回のハイライトは、何と言っても非常階段でのタパ子と楠木の対峙シーンでした。単なる暴露と逃走劇に終わらず、「嘘をつき続けることの苦しみ」というテーマで二人の魂がぶつかり合う、非常に見応えのある展開でした。

楠木が吐き出した悲痛な叫びは、彼を単なる悪役ではなく、華やかな世界の裏で必死にもがく一人の人間として描き出しており、思わず同情してしまいました。そして、その叫びがタパ子自身の覚醒を促すという構図が見事です。「楽して生きてやる!!!」という彼女の宣言は、清々しいほどの悪党ぶりで、もはや彼女の生き様から目が離せません。

敵対していた二人が、互いの本音をぶつけ合うことで奇妙な形で和解し、タパ子が「公認」で最大のネタを手に入れるという展開は、まさに予測不能。そして3ヶ月後、大成功を収めた彼女の姿。しかし、以前住んでいたタワマンではない質素な(?)部屋に住んでいるあたり、何か裏があるのかもしれません。成功の先で、彼女は本当の幸せを見つけられるのでしょうか。新たな章の始まりを予感させる、非常に密度の濃いエピソードでした。

【死ぬまでバズってろ】8話のネタバレまとめ

  • タパ子は楠木の自宅に潜入し、彼が29歳であることを証明するパスポートの撮影に成功します。
  • しかし、その場で楠木に気づかれ、二人はマンションの非常階段で激しい追いかけっこを繰り広げます。
  • 追い詰められた楠木は、「若さを保つために嘘をつき続けるしかない」という芸能界での苦悩を吐露します。
  • その叫びに共感したタパ子も「楽して生きてやる!!!」と自らの覚悟を宣言し、二人は奇妙な形で和解します。
  • 楠木は年齢詐称のネタをタパ子に提供する代わりにパスポートを取り戻し、タパ子はその動画で大バズりを果たします。
  • 3ヶ月後、タパ子は登録者数50万人を目前にした人気配信者へと成長していました。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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