【死ぬまでバズってろ】9話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 人気俳優の楠木は、タパ子をパーティーの写真流出の犯人だと疑い、彼女を罠にかけるため飲みに誘いました 。
  • 楠木自身も年齢を詐称し、人気の凋落に怯えるという人間らしい一面が描かれました 。
  • タパ子はBARのオーナーの機転によって楠木の疑いを晴らし、逆に彼と二人きりになるチャンスを掴みます 。
  • 彼女は楠木の自宅で年齢詐称の決定的な証拠であるパスポートを撮影しますが、その場で彼に気づかれてしまいます 。
  • 非常階段での激しい攻防の末、二人は互いの「嘘をつく苦しみ」をぶつけ合い、奇妙な和解を果たしました 。

【死ぬまでバズってろ】第9話をネタバレありでわかりやすく解説する

楠木速斗との壮絶な一夜を乗り越え、最大のバズを手に入れたタパ子 。第9話は、成功の階段を駆け上がる彼女と、それを支え続けた渡辺との関係に、ついに大きな転機が訪れる、切なくも重要な物語です。

成功の光と潜む影

物語は、3ヶ月後にタパ子が引っ越した新しいマンションに、渡辺が訪れるシーンから始まります 。広々としたリビングに渡辺が驚いていると 、タパ子はこの家が1階にある理由を語ります 。

それは「いざという時のために早く逃げれたほうがいいでしょ?」というものでした 。成功の裏で、彼女が常に何らかの危険を想定し、怯えていることがうかがえます。

それでも彼女のサクセスストーリーは順調そのもの 。楠木の年齢詐称スクープのおかげで再生回数は跳ね上がり、高額な企業案件も舞い込むようになりました 。渡辺から引越し祝いの皿を贈られたタパ子は、「なんだかんだ渡辺しか信頼できる人っていないからさ…」と、心からの感謝を伝えるのでした 。

意外な素性と縮まる距離

その夜、渡辺はタパ子を高級ディナーに誘います 。いつもと違う雰囲気に、二人の間には少しぎこちないながらも良いムードが流れます。

食事の中、タパ子が渡辺の出身地を尋ねると、彼は渋谷区が地元であること 、そして幼稚園から私立に通っていたことを明かします 。さらに、彼の両親がリハビリ病院を経営しているという衝撃の事実が判明 。いつもそばにいた渡辺が、実は相当な資産家の息子だったのです 。

二人の過去と未来への決意

渡辺の恵まれた家庭環境を知ったタパ子は、親に愛されず、元夫からは暴力を受けていた自らの過去を憂います 。渡辺が心配して元夫の件を尋ねると、彼女の脳裏に「お前はなんの力もないんだから黙っとけばいいんだよ」という、元夫からのトラウマ的な言葉が蘇るのでした 。

しかし、彼女はもう昔の自分ではありませんでした。無一文で東京に出てきて、今では自分の力で生活している 。彼女は「インターネットって、私みたいな底辺にも平等でいいよね」と語り、自らの力で未来を切り開くことに夢を見出していました 。そして、力強く宣言します。

でも私はこんなもんじゃ満足しないから これからもっともっと美味しいもの食べてやるんだ!

告白、そして決別

ディナーの帰り道、渡辺はタパ子を優しく抱きしめ、ついに想いを伝えます。

俺はちゃんと浅野さんが好きだよ」「だからちゃんと付き合ってほしい」 。そして「俺が浅野さんを幸せにする」と、真剣な眼差しで告げるのでした 。

その言葉に、タパ子の心は揺れます 。しかし、元夫の「お前みたいなゴミを引き取ってやったんだから感謝しろ」という言葉が脳裏をよぎり、彼女はハッと我に返ります 。

私また他人に人生委ねようとしてない!?

過去のトラウマが、彼女に警鐘を鳴らしました。彼女は渡辺の手を振りほどき、悲しい表情で告げます。

「やっぱ…ごめん…」「私やっぱり渡辺とは付き合えない

己の道を行く覚悟

翌日、渡辺は同僚に「振られました。」と寂しげに報告します 。

一方、タパ子は自身のチャンネル登録者数が50万人を突破したことを確認 。渡辺との幸せな未来よりも、自らの力で人生を変える道を選んだ彼女の決意は、確固たるものとなっていました 。

そんな彼女の元に、一通の謎のメッセージが届きます。

15時、渋谷のスクランブル交差点に来てください!!200%バズります!

新たなバズの予感に、タパ子の目が再び輝き始めるのでした 。

【死ぬまでバズってろ】9話を読んだ感想(ネタバレあり)

今回は、これまでで最も切ないエピソードでした。渡辺の御曹司という意外な一面が明かされ、二人の関係がようやく進展するかと思いきや、待っていたのはあまりにも悲しい結末でした。渡辺の誠実な告白は、彼の人の良さが詰まっていて、応援していた読者としては胸が締め付けられる思いです。

タパ子の決断も、非常に考えさせられるものでした。彼女が渡辺を拒絶したのは、彼を嫌いだからではありません。元夫から受けた心の傷が、彼女に「誰かに幸せにしてもらう」ことを許さなかったのです。他人に依存することで自分を見失った過去の過ちを繰り返すまいと、彼女は自らの力だけで立つことを選びました。それは、歪んでいながらも、彼女なりの強さと自立の形なのだと感じます。

「幸せ」の形は人それぞれですが、彼女は温かい愛情よりも、スリリングな「バズ」を選びました。最後の謎のメッセージは、そんな彼女を待ち受ける新たな波乱を予感させます。渡辺との道を自ら断ち切った彼女が、その先に一体何を見るのか。一人の人間としての幸せと、配信者としての成功。天秤にかけられた二つの未来から、目が離せません。

【死ぬまでバズってろ】9話のネタバレまとめ

  • 3ヶ月後、タパ子は楠木のスクープで成功を収め、新しいマンションに引っ越していました 。
  • 渡辺とのディナー中、彼がリハビリ病院を経営する裕福な家庭の息子であることが判明します 。
  • タパ子は自らの恵まれない過去を振り返り、自分の力で成功するという決意を新たにします 。
  • 帰り道、渡辺はタパ子に真剣な想いを告白しますが、彼女は過去のトラウマから「他人に人生を委ねる」ことを恐れ、その告白を断ります 。
  • 渡辺と別れた直後、タパ子のチャンネル登録者数が50万人を突破し、彼女の元に「200%バズります」という謎のタレコミ情報が届きます 。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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