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【大富豪の親に手を出すな】12話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 絶体絶命の湯本夫妻のもとに、梨沙の恋人・弘樹が駆けつけました。
  • しかし、誰もが救助を期待したその瞬間、弘樹は雅子を「会長の両親になりすました偽物」と罵倒します。
  • そして、信じられないことに雅子の顔を平手打ちするという、あまりにも残酷な裏切り行為に及びました。
  • 希望が絶望に変わる衝撃的な展開で、物語は幕を閉じていました。

【大富豪の親に手を出すな】第12話をネタバレありでわかりやすく解説する

前回、恋人である梨沙の悪行を目の当たりにしながら、被害者である雅子に手を上げた弘樹。彼の信じがたい行動の裏には、梨沙と同じ、あるいはそれ以上に根深い「勘違い」と「浅はかな欲望」が渦巻いていました。絶望の淵から、物語は新たな侮辱のステージへと突入します。

弘樹の勘違いと偽夫妻へのへつらい

「調子こいてんじゃねえよ。湯本夫妻の目の前で。お前ら貧乏人が何勝手になりすますんだ!」

弘樹が雅子に放った言葉は、彼が平手打ちに及んだ信じがたい理由を物語っていました。彼もまた、豪華な身なりの夫婦を本物の湯本夫妻だと信じ込み、みすぼらしい格好の雅子たちを「会長の大切なお客様になりすました不届き者」だと完全に思い込んでいたのです。

その勘違いは、彼の行動をさらにエスカレートさせます。弘樹は雅子たちには目もくれず、傍らで呆然と事の成り行きを見守っていた偽の湯本夫妻のもとへ駆け寄ると、これ以上ないほど卑屈な態度で媚びへつらい始めました。

「尊きユモト様、奥様、私は会長から直々におもてなしを命じられました。ご挨拶の遅れ、誠に申し訳ございません」

その滑稽な光景に、本物の雅子は「ユモトですって…」と、怒りを通り越して呆れたような声を漏らすしかありませんでした。

300万円のショッピング券と偽夫妻の悦楽

弘樹の醜いおもてなしは、言葉だけでは終わりません。彼は懐から分厚い封筒を取り出し、偽夫妻に恭しく差し出します。

「会長はお二方のご旅行が快適であるよう、大変お気にかけられておりまして、私からささやかな贈り物をご用意させていただきました。三百万円分のショッピング券でございます。ぜひご納めくださいませ」

300万円という大金は、偽夫妻の目を輝かせるには十分すぎるものでした。彼らもまた、自分たちがなぜこのようなVIP待遇を受けているのか理解していませんでしたが、この莫大な贈り物を前に、全ての疑問を飲み込みます。

「本当にいい子ね」

「このことはちゃんと会長に伝えるよ」

偽夫妻はすっかり悦に入り、弘樹の忠誠心を褒めそやします。勘違いが生んだ偽りの主従関係は、こうしてより強固なものになってしまいました。

勝ち誇る梨沙と静かなる宣戦布告

その一連のやり取りを目の当たりにした梨沙は、自分の勝利を確信します。

『やっぱり私の目は間違ってなかった!』

恋人である弘樹の行動が、自分の判断の正しさを証明してくれた。そう思い込んだ梨沙は、すり寄るように偽夫妻のもとへ進み出ると、得意げに自分の「手柄」をアピールし始めました。

「奥様、あの老いぼれ女があなた様になりすまそうとしまして、私がきっちり懲らしめておきました。二度とこんなことがないよう、お約束いたします」

その厚顔無恥な立ち振る舞いに、偽夫妻は満足そうな笑みを浮かべます。彼らのご満悦な表情を見て、梨沙は声高らかに勝利を宣言するのでした。

『今度こそ、昇進と昇給をつかみ取るわ!』

しかし、その愚かな独り言は、床に打ちひしがれていたはずの雅子の耳に、確かに届いていました。

「昇給?昇進?」

静かに、しかし燃えるような怒りを宿した瞳で顔を上げた雅子は、自分たちを侮辱し続ける愚かな人間たちに向けて、静かに、そしてはっきりと宣戦布告を告げます。

「私たちの本当の身分を知った時、お前たちがどんな顔をするか楽しみにしているわ」

その言葉は、絶望の闇の中に差し込んだ一筋の光。これから始まる壮絶な逆転劇を予感させ、物語は次なる展開へと続いていくのです。

【大富豪の親に手を出すな】12話を読んだ感想(ネタバレあり)

前回の絶望的な引きから一転、今回の12話は最後の最後で最高のカタルシスが待っていました!正直、弘樹さんが雅子さんを殴った理由が「さらなる勘違い」だったと知った時は、怒りを通り越して呆れてしまいました。梨沙さんと弘樹さん、揃いも揃ってここまで愚かだとは…。二人して偽の夫妻に媚びへつらう姿は、本当に滑稽で醜悪でした。

300万円のショッピング券が出てきた時には、彼らの欲望の大きさと、それを何の疑問も持たずに受け取る偽夫妻の品性のなさにもヘドが出そうになりましたね。

でも、そんな胸糞の悪い展開を全て吹き飛ばしてくれたのが、最後の雅子様のセリフです!

「私たちの本当の身分を知った時、お前たちがどんな顔をするか楽しみにしているわ」

この一言、待ってました!地べたに倒され、屈辱の限りを尽くされても、彼女の心は全く折れていなかった。その気高い精神と、これから始まるであろう完璧な復讐を確信させる力強い眼差しに、鳥肌が立ちました。絶望の淵から希望の光が見えた瞬間でしたね。この宣戦布告で、物語の潮目が完全に変わったと感じます。彼らが絶望の表情を浮かべる瞬間が、今から楽しみで仕方ありません!

【大富豪の親に手を出すな】12話のネタバレまとめ

  • 弘樹が雅子を殴ったのは、彼女を「本物の湯本夫妻になりすました貧乏人」だと勘違いしていたからだった。
  • 弘樹は偽の湯本夫妻に徹底的に媚びへつらい、会長からの贈り物として300万円分のショッピング券を渡す。
  • 自分の判断が正しかったと確信した梨沙も、偽夫妻に自分の手柄をアピールし、昇進を確信する。
  • 全ての侮辱を受けた雅子が、梨沙たちに向けて「本当の身分を知った時が楽しみ」だと力強く宣戦布告する。
  • 絶望的な状況から一転、壮大な逆転劇を予感させる形で物語は幕を閉じる。

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ABOUT ME
コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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