【ある継母のメルヘン】7話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- シュリーは夜の庭でジェレミーと対話し、関係改善の兆しが見え始めた
- 叔母ルクレツィアが「子供たちを慰めたい」という名目で、屋敷に滞在することになった
- シュリーは子供たちのケアと親戚対策を兼ねて、叔父叔母たちの協力を受け入れる
- しかしその直後、シュリーは双子に「偽物」と呼ばれ、頭から冷水を浴びせられて倒れてしまった
【ある継母のメルヘン】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する
双子の残酷ないたずらにより、冷水を浴びせられ倒れてしまったシュリー。彼女が高熱で寝込む間、ノイヴァンシュタイン家の邸内には不穏な空気が漂い始めます。子供たちの心は徐々に荒れ、その隙を突くように、叔母ルクレツィアが静かにその影響力を強めていくのでした。
双子のいたずら、高熱に倒れるシュリー
大量の冷水を浴び、意識が朦朧とするシュリー。駆けつけた使用人たちが大急ぎで彼女の体を温めようと奔走する中、シュリーの目には物陰から様子を伺う双子の姿が映っていました。
(こんな時間まで起きて悪戯を…)
怒る気力さえ湧かず、ただ涙がこぼれます。その時、長男ジェレミーが双子の腕を強く掴み、どこかへ連れて行きました。彼の厳しい表情が、シュリーの代わりに怒りを表しているようでした。
その後、シュリーの容態は悪化の一途をたどります。熱と咳がひどくなり、意識が遠のいていく中で、シュリーは思います。
(このまま眠りについたら、次に目覚めるのはどこだろう…?)
7年後の未来で命を落とした、あの事故現場かもしれない。そんな不安を抱きながら、彼女は深い眠りに落ちていきました。
ジェレミーのお仕置きと双子の本心
シュリーが次に目を覚ましたのは、自らのくしゃみの音でした。体は燃えるように熱く、苦痛にうめき声をあげていると、ベッドの脇から双子がひょっこりと顔を出します。
「またビョーキのふりしてるの?」
あまりに無邪気で残酷な言葉に、シュリーは泣きながら「これが仮病に見えるの?」と返すのが精一杯でした。それよりも、双子に風邪をうつしてはいけないと、部屋から出るように促します。すると、双子はポツリと漏らしました。
「昨日、ジェレミーお兄様にすごく痛めつけられたんだ…」
どうやらジェレミーは、シュリーのために双子を相当厳しく叱りつけたようです。
そこへ入ってきた使用人のグウェンが、双子を部屋の外へ連れ出します。
「ニセモノ、死んじゃうの?」
心配そうに尋ねる双子に、グウェンは「お医者様が診てくださったから大丈夫ですよ」と優しく教えました。その言葉に、双子の表情がぱっと明るくなります。彼らの心の中には、シュリーへの敵意だけでなく、わずかな心配や依存心も混在しているようでした。
厳格な家庭教師とノイヴァンシュタイン家の規律
シュリーが寝込んでいる間、子供たちの教育は滞りなく進められていました。グウェンに連れられ、双子の姉レイチェルが授業の部屋へ向かうと、そこには腕を組んだ家庭教師のマダム・ルアゼルが待ち構えていました。
「また遅刻ですわね」
厳しい口調で叱責するマダム・ルアゼルに対し、グウェンが「お母様のお見舞いに…」と庇いますが、彼女は聞く耳を持ちません。
「レイチェル様に聞いておりますの。使用人の立場で出過ぎた真似をなさらないで」
その言葉は、貴族と使用人の間にある、決して越えられない身分の壁を明確に示していました。厳格な社交界で生き抜くため、マダム・ルアゼルはレイチェルに一切の甘えを許さないのでした。
叔母ルクレツィアの一喝、深まる不穏な空気
シュリーが倒れてから一週間が経った日の朝食。食卓には、子供たちの面倒を見ていた叔母のルクレツィアが同席していました。しかし、子供たちの様子は明らかに荒れています。
「あんなの母親じゃない!」
次男のエリアスはシュリーへの反抗心を隠そうともせず、レイチェルも「食べたくない!」と癇癪を起こして食器を床に叩きつけました。
そこへ、ようやく体調が回復したシュリーが姿を現します。心配そうに声をかけるシュリーに対し、レイチェルはさらにヒステリックに叫びました。
「ニセモノ!あんたなんかママじゃない!早く片付けなさいよ!」
病み上がりの体でどう叱ればいいのか、シュリーが戸惑ったその時でした。
「レイチェル!!」
ルクレツィアの鋭い声が、食堂に響き渡りました。優しい叔母の顔は消え、冷たく厳しい眼差しでレイチェルを睨みつけます。その気迫に、騒いでいた子供たちは一瞬で静まり返りました。
ルクレツィアはシュリーに向き直ると、先ほどの厳しい表情から一転、優雅な笑みを浮かべて言います。
「ご覧の通り、うちの可愛い子たちの相手は少々骨が折れますわ。でも、わたくしがおりますので、どうぞご心配なく」
その笑顔は、まるで自分がこの家の女主人であると宣言しているかのようでした。彼女の真の目的は何なのか。シュリーが不在の間に、屋敷の中では確実に何かが変わり始めていたのです。
【ある継母のメルヘン】第7話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、シュリーの受難と、彼女が不在の間に起こる屋敷の不穏な変化が描かれ、読んでいてハラハラしました。双子の無邪気な残酷さには本当に胸が痛みますが、ジェレミーがちゃんと叱ってくれたことには少し救われましたね。彼なりに、シュリーのことを家族として守ろうとし始めているのが伝わってきます。
そして、何と言っても叔母ルクレツィアの存在感が不気味すぎます…!優しい叔母の仮面を被りながら、子供たちが荒れるのを静観し、ここぞという場面で威厳を見せつけて黙らせる。計算高い彼女の行動は、明らかに子供たちを手なずけ、屋敷内での自分の立場を固めようとしているようにしか見えません。あの最後の笑顔には、思わずゾッとしてしまいました。
シュリーが寝込んでいる間に、子供たちの心はさらに不安定になり、親戚たちの影響力は増していく。まさに内憂外患の状態です。病み上がりのシュリーが、この混沌とした状況をどう立て直していくのか。彼女の本当の戦いは、ここから始まるのだと強く感じさせる回でした。
【ある継母のメルヘン】第7話のネタバレまとめ
- 双子のいたずらが原因で、シュリーは高熱を出して一週間寝込んでしまう
- シュリーの代わりに、長男ジェレミーが双子を厳しく叱りつけた
- シュリー不在の間、子供たちは精神的に不安定になり、特にエリアスとレイチェルの反抗的な態度が悪化する
- 厳格な家庭教師マダム・ルアゼルは、レイチェルに貴族としての厳しいマナーを教え込もうとする
- 朝食の席で癇癪を起こしたレイチェルを、叔母ルクレツィアが一喝して黙らせ、屋敷内での存在感を強めた
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