【灼灼風流】3話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 劉衍は旧友の娘・袁惜月を目の前で毒殺されるという悲劇に見舞われました。
- 自身も毒に侵された劉衍ですが、偶然通りかかった慕灼華の応急処置によって一命を取り留めます。
- 事件の容疑者とされた慕灼華は、その卓越した医術の腕を見込まれ、劉衍の主治医として定王府に召しだされました。
- 慕灼華は劉衍の正体を初対面から見抜いていたことを告白し、その聡明さで彼を驚かせ、二人の間には新たな関係が芽生え始めます。
【灼灼風流】第3話をネタバレありでわかりやすく解説する
第2話で運命的な出会いを果たした慕灼華と定王・劉衍。第3話では、雲想月毒殺事件の謎がさらに深まると同時に、慕灼華の運命を大きく左右する新たな人物、柔嘉公主との出会いが描かれます。宮廷の陰謀と、聡明な女性たちの華麗なる駆け引きから目が離せません。
巧妙に仕組まれた毒と内部の裏切り者
慕灼華は改めて、劉衍の脈を診ることから始めます。彼女の指先が彼の体内の異変を正確に捉えていました。彼の体内には、かつて戦場で受けた「淵羅の毒」と、その毒を抑えるための万能解毒薬「雪塵丹」の成分が拮抗して存在していること。そして、雲想月が殺された夜に盛られた毒が、その絶妙な均衡を崩したことを見抜きます。
さらに彼女は、雲想月の遺体に残された匂いから、毒の正体が「還陽散」という特殊な薬であることを突き止めました。この薬は極めて希少な薬材から作られており、宮廷の太医院でしか手に入らない代物です。この事実が意味するのは、犯人が宮廷内部の人間であり、なおかつ劉衍が過去に毒を受け、雪塵丹で延命しているという極秘情報を知る人物だということです。敵はすぐ近くに、そして彼の全てを知り尽くしている。この底知れぬ事実に、物語は一気に緊迫の度合いを増していきます。
「慕灼華」という謎多き存在
一方、劉衍もまた、目の前の謎多き女医に対して警戒を解いてはいませんでした。あまりにも聡明で、医術に秀で、度胸も据わっている。彼女は何者なのか。彼は腹心に命じ、慕灼華の素性を徹底的に調査させます。
調査によって、彼女の驚くべき経歴が明らかになりました。本名は慕琦(ボ・キ)、江南淮州の豪商である慕家の七女。しかし、母親は元妓生であり、すでに亡くなっていること。そして、そんな境遇にありながら、女性には狭き門である郷試(科挙の地方試験)に見事25位で合格していること。劉衍は報告を聞き、「並大抵の者ではない。能力を隠しているようだ」と呟きます。彼女への興味と疑念は、ますます深まるばかりでした。
寿寧節の賑わいと柔嘉公主との邂逅
その頃、都は皇帝の誕生日を祝う「寿寧節」で賑わっていました。慕灼華も侍女の郭巨力を連れて、束の間の休息を楽しもうと街へ繰り出します。城楼の上からは、皇帝や皇子たち、そして劉衍が民衆の歓声に応えていました。劉衍は自身の毒のことを思い出し、この秘密を知るのはごく一部の皇族だけのはずだと、見えざる敵に思考を巡らせます。
その時、慕灼華の目に一人の高貴な女性の姿が飛び込んできました。皇帝の娘、柔嘉公主・劉皎です。彼女はかつて薛将軍と婚約していましたが、5年前の戦で彼が戦死。以来、江南の地で貧しい人々を救うための施設「済善堂」を開き、民からは「神女」として深く敬愛されていました。慕灼華は、子供の頃に一度だけ彼女と葉を交わした遠い記憶を思い出します。
しかし、感傷に浸る間もなく、最大の危機が訪れます。家から送られた追っ手、荘文峰の配下たちに見つかり、完全に包囲されてしまったのです。絶体絶命の状況で、慕灼華は一瞬の躊躇もなく大声を張り上げました。
「助けて、人さらいよ!」
彼女の叫び声に、祭りで賑わう人々が一斉に注目します。この機転こそが、彼女の最大の武器でした。
窮地を救った聡明さと公主の懐の深さ
群衆の足が止まった一瞬の隙を突き、慕灼華は人混みの中を駆け抜けます。彼女が目指したのは、ただ一つ。柔嘉公主、その人の前でした。追っ手から逃れるため、咄嗟に公主を利用することを思いついたのです。彼女は公主に近づき、何気ない会話を装って助けを求めました。
突然声をかけられたにもかかわらず、柔嘉公主は全てを瞬時に理解します。彼女は慕灼華の意図を見抜きながらも、少しも騒がず、優雅に会話に応じてくれました。追っ手たちは、公主と親しげに話す慕灼華に手出しができず、引き下がるしかありません。去り際に公主が慕灼華にかけた「立ち話で窮地を救えたかしら」という言葉には、彼女の聡明さと、相手の機転を許す懐の深さが表れていました。
この様子を城楼から見ていた劉衍は、静かに配下に命じ、追っ手の荘文峰を捕らえさせます。そして、慕灼華を縛る婚約証書を奪い取るのでした。彼の行動は、彼女への関心が単なる医者と患者の関係を超えたものであることを物語っています。
しかし、その劉衍の背後にも、さらなる黒い影が迫っていました。彼の命を狙う陰謀の糸を引いているのは、声とその後ろ姿から、皇太后である可能性が強く示唆されます。慕灼華の新たな門出と、劉衍を巡る宮廷の闇。二人の運命は、この日を境に、より深く、そして複雑に絡み合い始めるのです。
【灼灼風流】3話を読んだ感想(ネタバレあり)
第3話は、物語の縦軸である「劉衍を巡る宮廷の陰謀」と、横軸である「慕灼華の立身出世」が本格的に交差し始めた、非常に見応えのある回でした!
還陽散の謎が提示されたことで、犯人が劉衍の極めて身近にいることが分かり、サスペンスとしての面白さが一気に加速しましたね。一体誰が彼を陥れようとしているのか、考察が止まりません。
そして何と言っても、慕灼華と柔嘉公主の出会いのシーンは最高に痺れました!追手に囲まれるという絶体絶命のピンチを、あんなにも華麗な機転で乗り越えるなんて、さすが慕灼華です。そして、その意図を瞬時に見抜いて、優雅に助け舟を出す柔嘉公主も本当に素敵でした。「神女」と呼ばれるだけのことはあり、ただ優しいだけでなく、非常に聡明で懐の深い人物であることが伝わってきました。強い意志を持つ二人の女性が、今後どのような関係を築いていくのか、本当に楽しみです。
また、慕灼華のピンチを陰からそっと救う劉衍の姿には、思わずキュンとしてしまいました。口では彼女を疑いながらも、その才能と胆力に惹かれ、放っておけない存在になっているのが伝わってきます。彼の不器用な優しさが、今後の二人の関係にどう影響していくのか、見守りたいですね。
最後に皇太后という黒幕候補まで登場し、物語はますます目が離せない展開に。慕灼華の爽快な活躍と、宮廷のドロドロした陰謀の対比が絶妙で、次回の更新が待ちきれません!
【灼灼風流】3話のネタバレまとめ
- 慕灼華は毒の正体を突き止め、犯人が劉衍の体質を知る宮廷内部の人間だと推理する。
- 劉衍は慕灼華の素性を調査させ、彼女が偽名を使い、並外れた才能を隠していることを知る。
- 慕灼華は街で追手に囲まれるが、柔嘉公主を利用する機転で窮地を脱する。
- 柔嘉公主は慕灼華の聡明さに気づきながらも、咎めることなく助け、二人の間に新たな繋がりが生まれる。
- 劉衍も陰から慕灼華を助け、一方で彼の命を狙う黒幕が皇太后であることが示唆される。
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