【灼灼風流】8話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 劉衍は会試に遅刻しそうな慕灼華を、人目も気にせず自らの馬で試験会場まで送り届けました。
- 試験では、慕灼華は苦手な詩作を乗り越え、政策論では自らの信念に基づき、革新的な「共栄策」を論じます。
- 見事17位で会試に合格した慕灼華でしたが、その裏で皇太后が彼女の存在を危険視し、身辺調査を命じていました。
【灼灼風流】第8話をネタバレありでわかりやすく解説する
見事、狭き門である会試を突破した慕灼華。第8話では、合格者たちが集う華やかな詩会を舞台に、彼女が再び「女性」であるというだけで向けられる偏見の目に晒されます。しかし、もはや彼女は一人ではありません。持ち前の知性と度胸、そして心強い味方の登場によって、彼女は逆境を華麗に乗り越えていきます。
合格祝いと詩会への誘い
会試合格の知らせは、慕灼華を支えてきた人々にも大きな喜びをもたらしました。小秦宮の妓女たちは、まるで自分のことのように彼女の合格を祝い、ささやかな祝宴を開いてくれます。久しぶりに心からの笑顔を見せる慕灼華。その喜びも束の間、彼女の元に柔嘉公主の侍女が訪れ、合格者たちが集う詩会への招待状を届けに来ました。
公主直々の招待に感謝しつつも、詩作が苦手な慕灼華は少し戸惑いを隠せません。しかし、これは官吏への道を進む上で避けては通れない社交の場。彼女は覚悟を決め、招待を受けることにします。
還陽散の調査と沈驚鴻の決意
その頃、劉衍は還陽散の調査を進めていました。彼は、亡き太医・傅聖儒が新薬開発のために「仙香」を使用していたという記録を発見します。傅聖儒はかつて劉衍の母・雲妃の治療を担当していましたが、彼女の死の責任を問われ職を解かれ、その後自死。家族も離散していました。あまりにも不自然な彼の死に、劉衍は何か不都合な真実が闇に葬られたのではないかと、宮廷の深い闇を疑います。
一方、会試を主席で合格した沈驚鴻は、今や都で最も注目される存在となっていました。周囲から縁談を勧められても、「偉業を成し遂げるまでは家庭は持てない」と固辞する彼。その視線の先には、常に柔嘉公主の姿がありました。
偏見の嵐と堂々たる反論
華やかに始まった詩会。しかし、その裏では、唯一の女性合格者である慕灼華に対する嫉妬と偏見が渦巻いていました。「定王の寵愛を受けて合格したに違いない」「女の浅知恵だ」といった心ない陰口が、彼女の耳にも届きます。
しかし、慕灼華はもう泣き寝入りする弱い女性ではありません。彼女は毅然として男たちの前に進み出て、言い放ちます。
「私の名が皆様の話題にのぼるとは、光栄ですわ」
その堂々たる態度と皮肉の効いた挨拶に、男たちはたじろぎます。そこに、凛とした声が響き渡りました。柔嘉公主の登場です。
「女子で後ろ盾もないというだけで、無知で不道徳だと決めつけるのは何事です。あなた方は、試験官の採点を疑うのですか」
公主の厳かな言葉に、場は静まり返ります。さらに彼女は、その場を傍観していた沈驚鴻を叱責します。「主席合格者であるあなたが皆を導き、模範を示すべきではありませんか」。その言葉は、彼が持つべき責任を諭すものであり、同時に慕灼華の立場を公に擁護するものでした。この瞬間、慕灼華は初めて、性別や出自ではなく、その才によって公正に扱われるべき一人の人間として、皆の前に立つことができたのです。
「女子の合格」を巡る論争と牡丹の詩
詩会には、劉衍も第一皇子・劉琛と共に姿を現していました。かねてから主戦派である劉琛は、「女子の合格など精査すべきだ」と不満を口にしますが、慕灼華が劉衍の傍にいる姿を認めると、それ以上の追及をためらいます。劉衍の存在が、彼女を守る無言の盾となっていたのです。
詩会は進み、お題は「牡丹」。そして、その褒美が発表されると、会場は大きくどよめきました。希少な黒牡丹「青龍臥墨地」と、この世に一冊しか存在しないという伝説の書物『滄陵志』。それを聞いた慕灼華の目の色が変わります。何としてでも、あの書物を手に入れたい。
しかし、苦手な詩作で沈驚鴻をはじめとする才人たちに勝つのは至難の業。そこで彼女は、一世一代の大博打に出ます。彼女は自作の詩を詠んだ後、それがあたかも定王・劉衍が詠んだものであるかのように見せかけたのです。
あまりにも大胆不敵なその行動に、劉衍は呆れ、劉琛は「定王の詩ならば仕方ない」と納得し、審査員たちはその詩の裏にある(はずの)深い意味を深読みし始めます。結果、慕灼華の詩は見事一位に選ばれ、彼女はまんまと『滄陵志』を手に入れることに成功したのでした。この悪知恵ともいえる奇策は、彼女の類まれなる度胸と頭の回転の速さを見せつける、痛快な一幕となりました。
【灼灼風流】8話を読んだ感想(ネタバレあり)
第8話、最高にスカッとしました!慕灼華の痛快な逆転劇、まさに真骨頂でしたね。陰口を叩く男たちを一瞬で黙らせる啖呵もかっこよかったですし、何より柔嘉公主が颯爽と現れて彼女を守るシーンには鳥肌が立ちました。強い女性同士が連帯し、理不尽な偏見に立ち向かう姿は、見ていて本当に気持ちが良いです。
そして、詩会での慕灼華の奇策には度肝を抜かれました!まさか定王の名を騙って一位を獲ってしまうとは(笑)。あの度胸と悪知恵、大好きです。劉衍が呆れながらもどこか楽しんでいるように見えたのも、二人の関係性が進んでいる感じがしてニヤニヤしてしまいました。第一皇子・劉琛の小物っぷりも、物語の良いスパイスになっていますね。
柔嘉公主の存在感がどんどん増しているのも、今後の楽しみの一つです。彼女はただ慕灼華を守るだけでなく、彼女が官吏として進むべき道を示す、道標のような存在になっていくのではないでしょうか。
劉衍の還陽散の調査も着々と進んでいるようですし、慕灼華の合格によって、彼女自身が宮廷の闇の中心に一歩足を踏み入れたのだと感じます。痛快な逆転劇と、水面下で進むシリアスな陰謀。このバランスが絶妙で、ますます物語から目が離せなくなりました!
【灼灼風流】8話のネタバレまとめ
- 会試に合格した慕灼華は、友人たちから盛大な祝福を受け、柔嘉公主から詩会に招待される。
- 詩会で男性受験者たちから「定王の寵愛で合格した」と陰口を叩かれるが、堂々と反論する。
- 駆けつけた柔嘉公主が偏見に満ちた男たちを厳しく叱責し、慕灼華の公正な立場を守る。
- 詩会のお題「牡丹」で、慕灼華は詩作が苦手なことを逆手に取り、劉衍の名を騙る奇策で褒美の稀書『滄陵志』を手に入れる。
- 劉衍は還陽散の調査を進め、事件の鍵を握る亡き太医・傅聖儒の存在にたどり着く。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



