【灼灼風流】20話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 劉衍に想いを指摘された慕灼華は、動揺しつつも彼への恋心を隠しきれなくなりました。
  • 劉衍は慕家一同の前で自らが「定王」であると正体を明かし、慕灼華の母の遺骨を取り戻す手助けをします。
  • 皇太后の罠にはまった柔嘉公主を救うため、薛笑棠が身を挺して崖から転落し、再び彼女の前から姿を消しました。
  • 劉衍は、都に戻る慕灼華に、彼女の師である商先生の元へ同行することを申し出ます。

【灼灼風流】第20話をネタバレありでわかりやすく解説する

江南での任務を終え、都へと戻った慕灼華。第20話では、彼女のこれまでの努力と功績が公に認められ、ついに官吏として大きな一歩を踏み出す、記念すべき昇進の時が描かれます。一方、劉衍との関係も、互いの夢と想いを尊重し合う、より深く、成熟した段階へと進んでいきます。

「好きだからこそ、道を見失いたくない」

慕灼華と劉衍は、彼女が深く尊敬する師・商老師の元を訪れていました。穏やかな茶席で、老師は核心を突く問いを投げかけます。

お前は、本当に定王殿下を好きなのか?

師の慧眼の前では、もはやごまかしは効きません。慕灼華は、頬を染めながらも、素直にその想いを認めました。しかし、その表情は喜びだけではありません。彼女は、官吏として大成するという自らの夢と、彼への恋心との間で揺れる苦しい胸の内を吐露します。

殿下を好きになれば、きっと道を見失ってしまう。これまでの努力が無駄になってしまうのが怖いのです

それは、恋に溺れることで、ようやく掴みかけた夢が壊れてしまうことへの恐怖でした。その痛切な告白を、劉衍は静かに聞いていました。そして彼もまた、老師の前で固く誓います。「ご安心ください。彼女が私のために、彼女自身の道を立ち止まるようなことは、決してさせません」。彼女の夢を何よりも尊重し、支え抜くという彼の覚悟が示された瞬間でした。

民の歓声と姉妹の逆恨み

江南から都へ帰還した一行。横領の罪で捕らえられた荘文峰が護送されてくると、蝗害から救われた民衆は、彼に向かって石や野菜を投げつけ、怒りの声を浴びせます。一方で、民のために尽力した柔嘉公主の姿が見えると、人々は万雷の拍手と歓声で彼女を迎えました。

しかし、その光景を憎しみの目で見つめる者がいました。慕家の八妹妹、慕玐です。姉・慕灼華のせいで自分の人生が狂わされたと逆恨みする彼女は、「慕灼華は荘家の逃げた側室だ」と嘘の告発をし、姉を社会的に抹殺しようと企てていたのです。

母との再会と皇帝の信頼

屋敷に戻った慕灼華は、劉衍の計らいで、ついに母の遺骨を正式に引き取ることができました。劉衍はすでに改葬の日取りから地相の良い墓所まで、全て手配してくれていました。母の遺骨を胸に抱きしめ、これまでの道のりを涙ながらに報告する慕灼華。その姿を、郭巨力と執墨が温かく見守ります。

一方、宮廷では、劉衍が皇帝の許可なく江南へ向かったことを罪に問い、彼を弾劾しようとする動きが活発化していました。しかし、皇帝・劉俱の弟への信頼は揺るぎません。彼は、兄として、そして皇帝として、劉衍を弾劾する全ての上奏を退け、弟への揺るぎない信頼を示すのでした。

正義の太鼓と礼部郎中への昇進

その時、宮廷の前に設置された直訴の太鼓「登聞鼓」が、けたたましく鳴り響きます。太鼓を叩いたのは、なんと慕灼華を恨んでいたはずの妹、八妹妹でした。荘文峰の母から激しい暴行を受け、これ以上耐えられなくなった彼女は、慕灼華が残した「正義の道」を選ぶことを決意したのです。

彼女は、荘文峰とその背後で糸を引いていた御史中丞・荘自賢の、長年にわたる汚職と横領の証拠が記された裏帳簿を陛下に提出。決死の告発によって、悪事は全て白日の下に晒され、荘文峰と荘自賢には斬首刑が言い渡されました。正義を貫いた八妹妹には、報奨金と新たな人生が与えられます。

そして、この一連の事件解決への貢献と、江南での功績が認められ、慕灼華はついに礼部郎中へ、沈驚鴻は吏部郎中へと、それぞれが大抜擢されることになったのです。

慕灼華は、この昇進が劉衍のおかげだと感謝を伝えます。しかし、彼は静かに首を振りました。

「違う。これは、お前自身の努力と才覚が勝ち取ったものだ」

そして、彼女と八妹妹が裏で繋がっていたことを見抜きながらも、彼は優しく微笑みます。「全てを話す必要はない。お前が信じる道を行けばいい」。彼の言葉は、彼女の全てを受け入れ、一人の官吏として対等に認める、深い包容力に満ちていました。

【灼灼風流】20話を読んだ感想(ネタバレあり)

第20話、慕灼華の努力がついに報われる姿に、胸が熱くなりました!「礼部郎中」への昇進、本当におめでとうございます!自分の力で道を切り開き、確かな地位をその手で掴み取った彼女の姿は、本当に輝いていました。

特に感動的だったのが、妹の八妹妹が決死の覚悟で直訴するシーンです。一度は姉をあれほど恨んでいた彼女が、最後には正義の道を選んだ。慕灼華の真っ直ぐな生き方が、知らず知らずのうちに、周りの人々の心をも変えていく。そのポジティブな連鎖に、とても温かい気持ちになりました。

そして、劉衍の器の大きさには、今回も惚れ直しました!「これはお前の努力の結果だ」というセリフ、最高にかっこよかったですね。彼女を一人の官吏として認め、対等なパートナーとして尊重する彼の姿勢。そして、彼女の策略を全てお見通しの上で「自分で決めればいい」と優しく包み込む包容力。こんなに素敵な男性がいますか!?

師匠の前で、お互いの夢を尊重し合うと誓った二人の未来は、きっと明るいものになると信じています。これから礼部郎中として、慕灼華がどんな活躍を見せてくれるのか、そして劉衍との恋がどう進展していくのか、楽しみで仕方がありません!

【灼灼風流】20話のネタバレまとめ

  • 慕灼華は師・商老師の前で劉衍への恋心を認めるが、官吏としての夢との間で葛藤していることを打ち明ける。
  • 劉衍も、彼女の夢の障害にはならないと固く誓う。
  • 江南での悪事が明らかになった荘文峰が都に護送される。
  • 慕灼華の妹・八妹妹が、荘一族の悪事を記した裏帳簿を手に直訴したことで、彼らは断罪される。
  • 慕灼華はその功績を認められ、ついに礼部郎中に昇進する。
  • 劉衍は彼女の努力と才覚を称え、その全てを受け入れる深い包容力を見せ、二人の信頼関係はより一層強固なものとなる。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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