【灼灼風流】25話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 慕灼華と劉衍は互いの本心を確かめ合い、「娶らず、嫁がず、ただそばにいる」という二人だけの特別な未来を約束し、口づけを交わしました。
  • 恋に破れた孫紜紜は、慕灼華が戸籍を偽っているという弱みを握り、皇太后に告発して彼女を陥れようと企んでいました。

【灼灼風流】第25話をネタバレありでわかりやすく解説する

物語の根幹をなす二つの大きな謎、「還陽散の真相」と「5年前の拒馬河の戦いの真実」。第25話では、慕灼華の祖父が残した遺書と、死の淵から生還した薛笑棠の告白によって、ついに全てのパズルのピースが揃います。全ての元凶である皇太后の罪が白日の下に晒され、物語は最終決戦へと向かう、息もつかせぬ展開です。

すれ違う想いと瀕死の英雄

慕灼華への想いを断ち切れない恋敵・孫紜紜。そんな妹に対し、兄の孫雲謙は優しく諭します。「慕殿は非の打ち所のない立派な官吏だ。手に入らない恋に執着するのはおよし。その痛みは、時間が解決してくれる」。しかし、彼の言葉は妹に届きません。

その頃、定王府では、秘密裏に治療を受けていた薛笑棠の容態が急変し、危篤状態に陥っていました。万策尽きたかと思われたその時、太医から「柔嘉公主が、殿下の解毒薬である『雪塵丹』をお持ちのはずだ」と知らされた慕灼華は、急ぎ彼女の元へと向かいます。

事情を聞いた公主は、「人助けになるのなら」と、ためらうことなく貴重な薬を差し出します。そのおかげで、薛笑棠は奇跡的に一命を取り留めるのでした。

杏の木の下に隠された真実

劉衍は、慕灼華の母の出自調査を進める中で、彼女の母方の祖父である元太医・傅聖儒がかつて住んでいた屋敷を突き止め、彼女に贈ります。母が暮らした家を訪れた慕灼華は、庭の杏の木の下で、母が残した手巾に描かれた杏の絵の謎に気づきます。その絵には、文字を浮かび上がらせる特殊な薬液が使われていたのです。

「母は、何かを伝えたかったのでは…」。

劉衍と共に杏の木の下を掘り返すと、一つの壺が現れました。中には、祖父・傅聖儒が死を覚悟して記した、血のような文字で綴られた遺書が納められていました。

そこには、驚くべき真実が記されていました。彼が治療のために開発した「還陽散」を、その強すぎる薬効を危険視した皇太后に悪用されたこと。そして、劉衍の母・雲妃が産後の肥立ちが悪く出血多量で亡くなったのは、皇太后がこの還陽散を密かに使い、殺害したためであること。「自分は口封じで殺される」。そう悟った祖父が、いつか真実が暴かれることを願い、後世に託した悲痛な叫びでした。

「定王を戦死させよ」――5年前の密命

雪塵丹のおかげで、ついに薛笑棠が意識を取り戻します。劉衍は、彼の枕元で、5年前に一体何があったのか、その真実を問いただしました。「いつまでも逃げ続ければ、堂々と公主に会うこともできぬぞ」。その言葉に、薛笑棠はついに重い口を開きます。

それは、あまりにも残酷な告白でした。拒馬河の戦いの直前、皇太后に呼び出され、「定王を戦場で死なせよ」と密命を受けていたこと。断れば妻子を殺すと脅され、やむなく旧友・袁成明の家族を人質に取り、偽の進軍図を奪ったこと。

しかし、良心の呵責に耐えきれなかった彼は、劉衍に密かに警告を送っていました。任務の後、口封じのために皇太后が放った親衛隊に命を狙われ、崖から落ちて記憶を失っていたことも…。全ての元凶は、やはり皇太后だったのです。

還陽散の杯と生き証人の登場

全ての証拠が揃いました。劉衍は、慕灼華と回復した薛笑棠に隣室で待機するよう命じると、たった一人で皇太后の元へと向かいます。

皇太后は、何も知らぬ顔で劉衍を出迎え、「江南で気ままに暮らすがよい」と、彼に引退を促し、一杯の酒を差し出します。その杯から漂う、甘く危険な香り。

この酒、還陽散の香りがいたしますな

劉衍は静かに杯を戻すと、傅聖儒の遺書が見つかったことを告げます。動揺を隠せない皇太后が「偽物に決まっている」としらを切ると、劉衍は最後の一枚の切り札を切りました。

死人に口なしと仰せなら、生きている者の話を聞きましょう

その言葉と共に、隣室の扉が開かれ、死んだはずの男、薛笑棠がその姿を現します。己の罪の生き証人を前に、皇太后はついに観念したかのように見えましたが、彼女の目にはまだ、不気味な光が宿っていました。

【灼灼風流】25話を読んだ感想(ネタバレあり)

第25話、息もつかせぬ展開とはまさにこのことですね!これまでの全ての謎が、一本の線として繋がっていく様は圧巻でした。慕灼華の祖父の遺書、そして薛笑棠の告白。二つの証言によって皇太后の罪が完全に明らかになった瞬間は、鳥肌が立ちました。

慕灼華と劉衍の運命が、彼らの親の代から続く深い因縁で結ばれていたという事実にも、改めて物語の重厚さを感じさせられます。ただの恋愛だけでなく、家族の愛憎や国家レベルの陰謀が複雑に絡み合っているからこそ、このドラマはこれほどまでに面白いのだと再認識しました。

薛笑棠の告白シーンは、本当に胸が痛みました。彼もまた、皇太后という巨大な悪の前に、抗うことのできなかった一人の被害者だったのですね。

そして、ラストの皇太后との対決シーン!全ての証拠を突きつけ、生き証人まで登場させて追い詰める劉衍の姿は、本当にかっこよかったです。しかし、あの皇太后がこのまま終わるとは思えません。彼女が用意しているであろう最後の罠とは一体何なのか。最終決戦の行方から、一瞬たりとも目が離せません!

【灼灼風流】25話のネタバレまとめ

  • 瀕死の状態だった薛笑棠が、柔嘉公主から譲り受けた解毒薬「雪塵丹」によって一命を取り留める。
  • 慕灼華は、祖父・傅聖儒が杏の木の下に残した遺書を発見。劉衍の母・雲妃の死の真相が、皇太后による毒殺であったことを突き止める。
  • 意識を取り戻した薛笑棠が、5年前の拒馬河の戦いで、皇太后に妻子を人質に取られ、やむなく劉衍を裏切ったことを全て告白する。
  • 全ての証拠を掴んだ劉衍は、皇太后と直接対決に臨み、生き証人として薛笑棠を彼女の眼前に突きつける。
  • 追い詰められた皇太后だが、まだ奥の手を隠している様子で、物語は最終局面へと向かう。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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