【兄だったモノ】4話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 回想シーンで、兄・騎一郎が過去に女性と交際していたことが明らかになり、彼の人物像に新たな謎が加わる 。
- 鹿ノ子は、兄との美しい思い出の夢を見るが、それは「化け物」の出現によって悪夢へと変わる 。
- 「化け物」の正体は、聖に強く執着する兄・騎一郎の亡霊であり、鹿ノ子に対して「俺から聖を奪るのか?」と問い詰める 。
- 鹿ノ子は恐怖に屈せず、「亡霊のくせに!」と兄の亡霊に真っ向から立ち向かう姿勢を見せる 。
【兄だったモノ】第4話をネタバレありでわかりやすく解説する
兄の亡霊との対決を決意し、広島へ降り立った鹿ノ子。穏やかな時間の裏で、彼女の心を蝕む恐怖と、新たな感情の芽生えが描かれます。
穏やかな時間と、心の幻影
聖との再会
物語は、広島駅で聖が鹿ノ子を笑顔で出迎えるシーンから始まります 。久しぶりの再会を喜ぶ聖の姿は、どこにでもいる好青年そのものです 。 しかし、鹿ノ子の目には、多くの人々が行き交うこの場所が、まるで**「戦場のようにも思える」**のでした 。彼女の心の中では、すでに兄の亡霊との戦いが始まっているのです。
鹿ノ子が見た恐ろしい幻
駅を出た二人。その直後、鹿ノ子の脳裏に恐ろしい光景がよぎります。 それは、聖の背後から兄の亡霊が現れ、無数の腕で彼を苦しめるという、あまりにも鮮明な幻覚でした。 思わず「聖さん!」と叫んでしまう鹿ノ子 。これは、彼女が常に兄の亡霊の脅威を感じながら聖と接していることの表れです。
幸いにも、それは現実ではありませんでした。聖は鹿ノ子の様子に気づくことなく、穏やかに話しかけます。
彼の優しさと、まとわりつく亡霊
聖の背後に潜むもの
聖は「土手 降りてみる?」と提案し、鹿ノ子を川辺の散歩に誘います 。 鹿ノ子の目には、はっきりと見えていました。聖が歩くその後ろには、あの黒い影…兄の亡霊がぴったりと張り付き、「カノコ」と無言の圧力をかけているのです 。 鹿ノ子は聖から「悪の匂いがする」と感じながらも 、平静を装い彼についていきます。
触れた手の温かさと、心の叫び
聖は、鹿ノ子のキャリーケースを「貸して」とごく自然に受け取ります 。そして、ごく当たり前のように、彼女に手を差し伸べるのでした 。 その優しさに、鹿ノ子の心は大きく揺さぶられます。 彼の温かい手に引かれながら、彼女は心の中で叫びました。
「…ずるいんだ!」
この言葉は、様々な感情が入り混じった悲痛な叫びです。 亡霊に取り憑かれているとも知らず、あまりにも無防備で優しい聖への苛立ちか。それとも、利用するはずの相手の純粋な優しさに、心が揺らいでしまう自分自身への戸惑いか。 彼女の戦いが、一筋縄ではいかないことを強く予感させる幕切れでした。
【兄だったモノ】4話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回の話は、静かながらも息が詰まるような緊張感に満ちていました。 冒頭の、聖さんが亡霊に襲われるシーンは、一瞬「え、もう!?」と心臓が跳ね上がりましたが、それが鹿ノ子ちゃんの幻覚だと分かって、彼女がどれほどの恐怖とプレッシャーの中で行動しているのかが伝わってきて、胸が苦しくなりました。
そして、最後の「ずるいんだ!」というモノローグ。これは本当に刺さりましたね。 聖さんは、ただただ優しくて良い人。その純粋さが、亡霊を惹きつけ、そして鹿ノ子ちゃんの心をかき乱す。彼女は聖さんを利用して「儲け話」を企んでいるはずなのに、彼の温かさに触れて、計画が揺らいでいるのかもしれません。
復讐と、芽生え始めたのかもしれない淡い感情。そして、常にすぐそばにいる兄の亡霊。この複雑すぎる関係性がどうなっていくのか、目が離せません。聖さんの優しさが、今後の物語で救いになるのか、それともさらなる悲劇を招くのか、気になって仕方がありません。
【兄だったモノ】4話のネタバレまとめ
- 広島駅で鹿ノ子と聖は再会するが、鹿ノ子はその場所を「戦場」のように感じていた 。
- 鹿ノ子は、兄の亡霊が聖を襲う恐ろしい幻覚を見る 。
- 聖の背後には常に兄の亡霊が付きまとっており、鹿ノ子にはその姿が見えている 。
- 聖の自然な優しさに触れた鹿ノ子は、心の中で「ずるいんだ!」と叫び、自身の感情の揺らぎを露わにする 。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



