【兄だったモノ】20話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 聖の家に泊まることになった鹿ノ子は、兄が使っていた部屋で眠ることになった。
- 聖は、鹿ノ子を引き止めた理由を「寂しかったから」だと正直に打ち明けた。
- 鹿ノ子は、夢の中で呪いと対峙し、自分が聖にとって兄の「代用品」でしかないと悟る。
- それでも聖に必要とされるならと、彼女は自らの意思で「兄だったモノ」を演じきることを決意した。
【兄だったモノ】第20話をネタバレありでわかりやすく解説する
「私は、お兄ちゃんだったモノになる」――。聖を救うため、自らを犠牲に兄を演じることを決意した鹿ノ子。一夜が明け、二人の関係性は、静かに、しかし確実な変化を見せ始めます。
夢の終わりと、朝の食卓
呪いが残した謎の言葉
物語は、幼い鹿ノ子が兄と海辺で遊ぶ、幸せな夢の光景から始まります。しかし、その穏やかな夢に、あの呪いが「空を呪っているのさ」と不気味な言葉を重ねるのでした。 朝、鹿ノ子が目を覚ますと、そこは聖の家の客間でした 。昨夜の出来事が夢ではなかったことを実感します。 彼女は、夢の中で兄を演じると決意した直後、呪いが消え去ったことを思い出します。その際に投げかけられた「それがお前の愛し方か」という、謎めいた問いを残して 。 鹿ノ子は、聖を奪い取る「略奪」こそが、自分の得意分野であり、兄がそれを一番よく知っているはずだと、自らの決意を新たにするのでした 。
「お兄ちゃんみたい」な服装へ
聖が用意してくれた朝食を囲みながら、二人は帰りの新幹線の時間を話します 。 鹿ノ子は、自らが着ている女性らしいワンピースを見て、これではいけない、と考えます 。もっと、「お兄ちゃんみたいな」格好でなければならない、と 。
変わり始める二人の関係
寂しがりやの聖さんへ
東京へ帰る時間。鹿ノ子は、兄の面影を感じさせるようなボーイッシュな服装に着替えていました。 「そんな顔しないで」と、寂しげな表情の聖に優しく語りかける鹿ノ子 。そして、彼の頬にそっと手を添え、こう告げます。 「また会いにくるよ」「聖さんは寂しがりやだから」 。 その言葉と行動は、かつて兄が聖に向けていたものと重なります。鹿ノ子は、意識的に「兄」を演じ始めたのです。
聖の不敵な笑み
鹿ノ子の突然の変化に、聖は戸惑いを隠せません 。 玄関を出ていく鹿ノ子の背中を見送りながら、彼は一人、意味深な笑みを浮かべるのでした。 「困ったねぇ……」 。 その表情は、単なる戸惑いや照れだけではない、何か別の感情を窺わせます。彼女の行動は、聖に、そして彼に取り憑く呪いに、一体どのような影響を与えたのでしょうか。不穏な余韻を残し、物語は続きます。
【兄だったモノ】20話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、鹿ノ子ちゃんの決意が行動に移された、非常に重要なターニングポイントとなる回でした。 服装を変えるという小さな一歩ですが、それは彼女が自らのアイデンティティを捨てて、「兄だったモノ」になるという覚悟の現れ。その健気さと危うさに、胸が締め付けられました。 そして、別れ際のシーン。これまでの受け身だった鹿ノ子ちゃんが、完全に主導権を握っていましたね。聖さんの頬に手を添える姿は、兄・騎一郎そのもので、ゾクッとするほどの迫力がありました。
しかし、何よりも気になったのは、最後の聖さんの「困ったねぇ」というセリフと、あの不敵な笑みです。あれは一体どういう意味なのでしょうか。鹿ノ子ちゃんの行動が、彼の予想を超えていた?それとも、彼の中の「何か」が、彼女の行動を面白がっている? これまでの、か弱く心優しい被害者という聖さんのイメージが、少し揺らぐような不気味なラストでした。もしかしたら、彼もまた、我々が思うような単純な人物ではないのかもしれません。
【兄だったモノ】20話のネタバレまとめ
- 鹿ノ子は、夢の中で呪いから「それがお前の愛し方か」と謎の問いを投げかけられる。
- 兄を演じる決意を固めた鹿ノ子は、服装をボーイッシュなものに着替える。
- 聖との別れ際、鹿ノ子は兄のように振る舞い、「また会いに来る」と約束する。
- 鹿ノ子が去った後、聖は一人「困ったねぇ」と意味深な笑みを浮かべる。
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