【兄だったモノ】21話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 聖の家に泊まった鹿ノ子は、兄を演じることで聖の傍にいる、という悲しい決意を固めた。
- 翌朝、鹿ノ子は服装や言動を兄のように変え、聖との別れ際に「また会いに来る」と約束した。
- 鹿ノ子が去った後、聖は一人「困ったねぇ」と意味深な笑みを浮かべていた。
【兄だったモノ】第21話をネタバレありでわかりやすく解説する
鹿ノ子が広島から東京へ戻る一方、その裏ではカンナが独自の調査を開始していました。彼女の次なる一手は、聖の最も近くにいる人物への接触。物語の核心に迫る、新たなキーパーソンが登場します。
カンナ、動く
鹿ノ子との音信不通
物語は、鹿ノ子が広島駅のホームで新幹線を待つ場面から始まります。 一方その頃、東京の博物館でミイラ展を訪れていたカンナは、僧侶の頼豪に電話をかけていました。鹿ノ子と昨日から連絡が取れなくなっており、彼女は聖の身に何かあったのではないかと、苛立ちを隠せないでいました。 頼豪に「報告待ちでは?」と窘められながらも、彼女はただ待つだけではいられない、と自らの計画を語ります。
聖の担当編集者
カンナのターゲットは、聖の担当編集者。鹿ノ子が東京で偶然出会った、聖と一緒にいたあの神経質そうな男性です。 カンナは聖の名前を使い、仕事の企画を装って、彼をミイラ展へと呼び出すことに成功していました。「現状 中眞くんと一番親しい男よ?」と、カンナは不敵に笑います。
編集者・犬上静真
鉄壁のゲートキーパー
カンナの前に現れた編集者の名前は、犬上静真(いぬがみ しずま)。 丁寧な物腰とは裏腹に、彼はカンナの提案を「お断りします」と一蹴します。聖が現在休筆中であること、そして、大学の同級生というだけの赤の他人が、彼の繊細な心を踏み荒らすことは許さない、と。 犬上は、狂気的とも言える早口で、自らが聖にとってどれだけ重要な存在であるかをまくしたてます。その姿は、かつて聖に執着し「おかしくなった」学生たちの姿と重なりました。
「サイサコ」という名の起爆剤
犬上の鉄壁のガードに、カンナは全く動じません。 彼女は、会話の最後に、まるで何気ないことのように、あの名前を口にするのでした。 「西迫(さいさこ)………………」 その瞬間、犬上の態度は一変します。「待って…!」とカンナを呼び止め、血相を変えて叫びました。 「どうして『サイサコ』って言った!!!」 頼豪の霊視で見えた謎の人物「サイサコ」。その名前が、聖の担当編集者・犬上の心を激しく揺さぶったのです。
【兄だったモノ】21話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、カンナさんの独壇場でしたね!彼女の行動力と頭のキレには、本当に惚れ惚れします。鹿ノ子ちゃんが広島で足を使って情報を集める「動」の調査なら、カンナさんは東京で頭脳と交渉術を駆使する「静」の調査。この対比が見事でした。
そして、新キャラクターの犬上編集者。彼の登場で、物語の緊張感が一気に高まりました。丁寧な言葉遣いの裏に隠された、聖への異常なまでの執着心と独占欲。彼もまた、聖という「鈴蘭」の毒にあてられた一人なのでしょう。その狂気的な長台詞には、読んでいてゾクゾクしました。 最後の、カンナさんが「サイサコ」の名前を出すシーンは、まさに圧巻の一言。ポーカーフェイスで相手の懐に潜り込み、たった一言で相手の仮面を剥ぎ取る。見事な駆け引きでした。犬上編集者が「サイサコ」という名前にあれほどまでに動揺するということは、彼が呪いの核心に極めて近い人物であることの証明です。次回の彼の口から、一体何が語られるのか。目が離せません。
【兄だったモノ】21話のネタバレまとめ
- 鹿ノ子が東京へ戻る中、カンナは独自の調査を開始し、聖の担当編集者と接触する。
- 編集者の名前は犬上静真(いぬがみ しずま)。彼は聖に対して異常なまでの執着心と庇護欲を見せる。
- 犬上は、聖が休筆中であることを理由に、カンナの仕事の提案を一方的に拒絶する。
- しかし、カンナが切り札として「西迫(さいさこ)」の名前を出すと、犬上は激しく動揺する。
- 犬上が「サイサコ」という名前に深い関わりがあることが示唆された。
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