【兄だったモノ】22話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 鹿ノ子が東京へ戻る中、カンナは独自の調査を開始し、聖の担当編集者・犬上静真と接触した。
- 犬上は聖に対して異常なまでの執着心と庇護欲を見せ、カンナを警戒した。
- カンナが切り札として「西迫(さいさこ)」の名前を出すと、犬上は激しく動揺し、彼がその名前に深い関わりがあることが示唆された。
【兄だったモノ】第22話をネタバレありでわかりやすく解説する
「サイサコ」――その名前を突き付けられ、激しく動揺した編集者・犬上。彼の脳裏に、聖と出会った頃の記憶と、あの男との忌まわしい遭遇が蘇ります。今回は、犬上の視点から聖の過去が語られる、重要な回想シーンが描かれます。
編集者・犬上の献身
聖との出会い
物語は、新人編集者だった頃の犬上が、初めて担当作家である聖と出会う場面から始まります。 極度のあがり症でまともに挨拶もできない犬上に対し、聖は優しく微笑みかけます。冷たくなった彼の手を温め、「作家と編集さんは 共に作品を創り上げるパートナーなんよ」と、信頼の言葉をかけるのでした。 聖のその優しさに、犬上は心からの献身を誓います。後に聖が書けなくなった時も、「僕がいます!」「僕は先生のパートナーじゃないですか!!」と、彼を力強く支えようとするのでした。
サイサコという男
そんなある日、犬上は作品のPV撮影現場で、一人の男に声をかけられます。その男こそ、西迫正義(さいさこ まさよし)でした。 犬上が聖の新しい担当だと知るや否や、西迫は「教えて サイサコがどうして…!」と激しく詰め寄ります。そして、犬上が何も知らないとわかると、衝撃の事実を明かすのです。 「昔 付き合ってたんだよ 俺たち」 西迫は聖の元恋人であり、別れた後も彼に執着しているようでした。
カンナの策略と、記憶の断片
新たな協力関係
場面は現在に戻り、喫茶店でのカンナと犬上の対峙が続きます。 カンナは、西迫の名前を出して動揺した犬上に対し、畳みかけます。自分も以前、聖からストーカー被害について相談されていた、と嘘をつき、協力関係を装うのです。 「脆くて綺麗で…!」と聖を過剰に賛美する犬上は、カンナを「聖を守る」ための協力者だと信じ込み、まんまとその策にはまってしまうのでした。
繋がる記憶
喫茶店を出た後、カンナは頼豪に電話で報告します。犬上もまた、聖に執着し「おかしくなった人」の一人であったこと、そして西迫と聖の関係が良好ではなかったであろうことを。 その言葉をきっかけに、頼豪は霊視で見たあの光景を思い出します。 血を流し、傷だらけで、「ごめん…」と謝る聖の姿。 そして、その場を立ち去っていく西迫の後ろ姿。 最後に映し出されたのは、その光景を目の当たりにしたかのような、兄・騎一郎の姿でした。 全てのピースが、一つの凄惨な過去へと繋がっていくのでした。
【兄だったモノ】22話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、謎の人物「サイサコ」の正体が明かされ、物語が大きく動きましたね。 新人時代の犬上くんと聖さんの出会いのシーンは、とても微笑ましくて、彼の今の狂気的なまでの献身が、元は純粋な尊敬の念から始まっていたことがわかって切なくなりました。聖さんの、人を惹きつけてやまない魅力、そして無自覚な「人たらし」っぷりがよく分かるエピソードでした。
そして、西迫正義の登場。彼はただの元恋人ではなく、聖さんに対して強い執着と、もしかしたら暴力を振るっていたかもしれない、という危険な雰囲気をまとっています。犬上くんに悪態をつく姿は、まさにチンピラそのものでした。 最後の、頼豪さんの霊視の記憶と、西迫、そして兄・騎一郎の姿が繋がるシーンは鳥肌ものでした。聖さんがあの時流していた血は、西迫につけられた傷だったのでしょうか。そして、その現場に駆けつけたのが、兄・騎一郎だった…? 一つの過去の事件が、現在の呪いへと繋がっている。そう確信させる、見事な構成でした。
【兄だったモノ】22話のネタバレまとめ
- 回想シーンで、新人編集者だった犬上が、聖の優しさに触れて彼に心酔していく過程が描かれた。
- 聖の元恋人である西迫正義(さいさこ まさよし)が登場し、彼が聖に対して異常な執着を見せていることが明らかになった。
- 現在のカンナは、犬上を協力者として取り込むことに成功する。
- 頼豪の霊視で見た「血を流す聖」の記憶が、西迫という人物、そして兄・騎一郎の存在と結びつく。
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