【兄だったモノ】42話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 西迫の回想が続き、彼と聖がどのようにして親密な関係になったかが描かれた。
- 孤独や家庭環境という共通の痛みを分かち合った二人は、自然と惹かれ合っていく。
- 聖の「慰めてあげたい」という言葉をきっかけに、二人は関係を持つ。
- 聖と結ばれたことで、西迫は初めて義姉の悪夢から解放され、彼に深い救いを見出す。しかし、それは危険な共依存関係の始まりでもあった。
【兄だったモノ】第42話をネタバレありでわかりやすく解説する
西迫の告白は、ついに聖との破局の瞬間へと至ります。彼を絶対悪へと変貌させた、その決定的な出来事とは何だったのか。今回は、これまで被害者だと思われていた聖の、恐るべき本性が明らかになる、戦慄の回です。
友情の終わり
密会の目撃
物語は、高校時代の西迫の回想の続きから始まります。蒸し暑い9月のある日、友人たちが聖の姿が見えないと話していました。西迫が苛立ちを覚えていると、一人の友人が「さっき先輩と一緒にいるのを見た」と告げます。中眞が3階の空き教室に入っていくのを…。 その言葉に、西迫の心は不安で満たされます。脳裏によぎるのは、かつて自分を裏切った、義姉の姿でした。
突きつけられた真実
西迫が教室のドアを開けた、その後の出来事。場面は現在に戻り、西迫が鹿ノ子たちに語りかけます。頼豪が霊視で見た、あの「血を流す聖」の光景は、この時の出来事が原因だったのだ、と。
回想に戻り、教室で聖と対峙する西迫。しかし、聖は悪びれる様子もなく、逆に西迫に問いかけます。 「どうして?」「正義は最初から俺なんて見てなかったじゃろう?」。 聖は、西迫が自分に義姉の面影を重ね、「代用品」として見ていたことに、最初から気づいていたのです。
聖の「復讐」
「馬鹿みたいじゃね」。聖は静かに、しかし残酷に西迫を追い詰めます。「俺は男で まったく似てないはずなのに!」。 西迫が「おれのこと好きじゃあなかったんか…?」と絞り出すように尋ねると、聖は満面の笑みでこう答えました。 「うん!」。 そして、彼は心の底から楽しそうに、狂ったように笑いながら叫ぶのです。 「ざまあみろ!」。
それは、カンナの友人・北斗が語っていた、「復讐」の瞬間でした。弱っている人間に寄り添い、救いを与え、完全に依存させた上で、最も残酷な形で突き放す。それが、聖の隠された本性だったのです。
【兄だったモノ】42話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、あまりにも衝撃的で、後味の悪い回でした。聖さんの最後の「ざまあみろ!」という笑顔が、脳裏に焼き付いて離れません。 これまで、彼は呪いに取り憑かれた、心優しき被害者だと思っていました。しかし、その全てが覆されました。彼が西迫に見せたあの残酷さは、呪いの影響などではなく、彼自身の本性だったのです。
西迫の行動は決して許されるものではありませんが、彼の告白を聞いた後では、その行動原理が、聖によって与えられた絶望的なトラウマに起因していることがよくわかります。愛を乞うた相手に、心からの嘲笑を浴びせられる。その絶望が、彼を怪物に変えてしまったのかもしれません。 聖こそが、本当の「怪物」だった。その可能性が、ここにきて非常に濃厚になってきました。彼がなぜそのような残酷な復讐を行うのか。その動機こそが、この物語の最大の謎なのかもしれません。
【兄だったモノ】42話のネタバレまとめ
- 西迫の告白が続き、彼が聖と騎一郎の密会を目撃した日のことが語られた。
- 教室で聖と対峙した西迫は、聖から「最初から自分を義姉の代用品として見ていただろう」と、本心を見抜かれていたことを知らされる。
- 西迫が「好きじゃなかったのか」と問うと、聖は笑顔でそれを肯定し、「ざまあみろ!」と狂ったように笑い出した。
- 聖の本性は、心に傷を負った人間に救いを与えた後、最も残酷な形で突き放して「復讐」を遂げる、冷酷なものであることが明らかになった。
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