【兄だったモノ】43話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 西迫の告白が続き、彼が聖と騎一郎の密会を目撃した日のことが語られた。
- 教室で聖と対峙した西迫は、聖から「最初から自分を義姉の代用品として見ていただろう」と、本心を見抜かれていたことを知らされた。
- 西迫が「好きじゃなかったのか」と問うと、聖は笑顔でそれを肯定し、「ざまあみろ!」と狂ったように笑い出した。
- 聖の本性は、心に傷を負った人間に救いを与えた後、最も残酷な形で突き放して「復讐」を遂げる、冷酷なものであることが明らかになった。
【兄だったモノ】第43話をネタバレありでわかりやすく解説する
聖の残酷な本性を暴露し、自らの過去を語り終えた西迫。しかし、彼の告白は、呪いをめぐる謎に、新たな光と、さらなる闇を投げかけることになります。今回は、登場人物たちの認識が衝突し、呪いの真の恐ろしさが明らかになる、戦慄の回です。
見える者、見えない者
西迫もまた「見える」人間だった
西迫の告白を受け、鹿ノ子は聖の裏の顔にショックを受けます。しかし、僧侶の頼豪とカンナが注目したのは、別の点でした。 西迫の口から、当たり前のように「あの黒い影」という言葉が出たこと。それは、彼もまた、鹿ノ子やカンナと同じように、呪いの姿を認識できる人間であることを意味していました。 カンナがそのことを問いただすと、西迫は「中眞に腰巾着してる東雲騎一郎の成れの果て」だと、あの呪いが騎一郎本人であると信じていることを明かします。
食い違う証言
カンナは、頼豪から聞いた「呪いと生前の騎一郎は別人格である」という説を元に、西迫の意見を否定します。 しかし、西迫にも確固たる根拠がありました。それは、広島で呪いと対峙した際、呪いが発した「聖はお前のものじゃない」という言葉が、かつて生前の騎一郎が自分に言い放った言葉と、全く同じだったからです。
呪いの本当の殺意
議論が紛糾する中、頼豪が新たな、そして最も衝撃的な事実を投下します。 「それが西迫さん あなたが広島へ行った日なんです」「ある日を境に忽然と 消えたんです」。 頼豪が常に感じていた呪いの気配が、西迫が聖を襲撃した日を境に、完全に消滅したというのです。
「アレが消えて何が悪い?」と、問題は解決したかのように言う西迫。しかし、頼豪はそれを否定します。頼豪の霊視では、呪いは明確に聖を殺そうとしていました。電車に突き飛ばしたり、手首を切らせようとしたり…。 その言葉を、西迫は鼻で笑います。「アレに実体なんてない」「触れないならどうやって中眞を突き飛ばすんだよ」。 広島で呪いに巻き付かれた際、何の感触もなかったことから、彼は呪いを無力な存在だと断じていたのです。
しかし、頼豪は静かに、しかしはっきりと、その考えが間違っていることを告げるのでした。呪いは、直接手を下す必要などないのだ、と。 物語の最後は、交通事故の現場を知らせる看板のイメージで締めくくられます。呪いは、人の心を操り、悲惨な「事故」を引き起こすことで、その殺意を遂げるのかもしれません。
【兄だったモノ】43話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、情報量が非常に多く、物語の核心にぐっと近づいた回でした。 まず、西迫さんも「見える」側の人だったという事実。これは驚きでした。彼がただの乱暴な元カレではなく、この怪奇現象の重要な証人であることが確定しましたね。彼が「呪い=騎一郎」だと信じている根拠も、生前の言動と一致しているという点で、非常に説得力があります。頼豪さんの「別人説」と、どちらが真実なのか。謎は深まるばかりです。
そして、頼豪さんから明かされた「呪いの消滅」。西迫が聖さんを襲った日に消えた、というのがあまりにも意味深です。西迫の暴力が、呪いの目的(聖を苦しめること?)を達成させてしまったのでしょうか。 最後の、呪いの殺害方法に関する考察は、本当にぞっとしました。直接的な攻撃ではなく、事故に見せかけて人を殺す。防ぎようのない、悪意の形。これまで以上に、聖さんの身の危険が迫っていることを感じさせます。呪いが消えた今、本当の嵐が始まろうとしているのかもしれません。
【兄だったモノ】43話のネタバレまとめ
- 西迫の告白から、彼もまた呪いの姿を認識できる「見える」人間であることが判明する。
- 西迫は、呪いが発した言葉が生前の騎一郎と同じだったことから、呪いの正体を騎一郎本人だと確信していた。
- 頼豪は、西迫が聖を襲撃した日を境に、呪いの気配が完全に消滅したという事実を明かす。
- 西迫は、呪いには実体がないため無力だと主張するが、頼豪はそれを否定し、呪いが「事故」を引き起こすことで人を殺害する可能性を示唆した。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



