【兄だったモノ】48話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 呪いの気配が消えたことに、頼豪は「嵐の予感」を覚えていた。
- カンナは、騎一郎が聖と幸せそうにしていた記憶を守るため、事件に関わり続けることを決意した。
- 物語の最後、聖の家で何者かの血が滴り落ちている不気味なシーンで幕を閉じた。
【兄だったモノ】第48話をネタバレありでわかりやすく解説する
「可哀想な子どもの話を しなくちゃね」――。呪いに体を乗っ取られ、不敵に笑った聖。しかし、その支配は長くは続きませんでした。今回は、呪いと聖、二つの人格がせめぎ合う、彼の不安定な内面が描かれます。
混濁する意識
入れ替わる人格
物語は、西迫と犬上の処置が終わった直後から始まります。頼豪が呼んだ闇医者が去ると、先程までの冷酷な表情が嘘のように、聖は「いつもの聖さん」に戻っていました。「変な感じ」と呟く彼を見て、鹿ノ子は安堵します。 しかし、その安堵も束の間。呪いは「やっぱ言わんと駄目かね?」と再び顔を覗かせ、聖は苦しそうに笑います。 今の彼は、本来の聖の人格と、彼を乗っ取る呪いの人格が、不安定に入れ替わる危険な状態にあったのです。鹿ノ子は、そのちぐはぐな様子に、言い知れぬ「違和感」を感じるのでした。
聖の告白
鹿ノ子は、一人で聖の元を訪れます。 聖は、犬上が西迫を刺してしまったことを、涙ながらに謝罪しました。そして、西迫が現れてから、自分の様子がおかしくなっていることを自覚している、と語ります。 「ああいうの もうやめたんよ」。 彼は、かつて西迫や他の人間にしてきたような、人を傷つける「復讐」のような行為を、もうやめたのだと告白するのでした。
二人で、逃げよう
「鹿ノ子ちゃんには 見えとったん?」「騎一郎?」。 聖は、自分に取り憑く呪いの姿が、鹿ノ子に見えているのかと尋ねます。そして、「今どんな顔をしとる?」と問いかけました。 呪いは、哀しそうな顔をしている。鹿ノ子がそう告げると、聖は彼女の手を固く握りしめます。 そして、彼はすべての過去を振り切るかのように、こう提案するのでした。 「一緒に逃げちゃいませんか?」「私達」。
【兄だったモノ】48話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、聖さんの内面が深く描かれ、彼の苦しみが痛いほど伝わってくる回でした。 呪いの人格と、本来の彼の人格が、まるで壊れたスイッチのように入れ替わる様は、見ていて本当に痛々しかったです。彼が、自分の中にいる「何か」の存在に気づき、それに抗おうとしていることが分かり、これまでの彼の不可解な行動の理由が見えた気がします。
そして、「ああいうのもうやめたんよ」という告白。彼が、自らの行いを「過ち」として認識し、変わろうとしている。その事実に、大きな救いを感じました。彼は、ただの怪物ではなかったのです。 最後の「一緒に逃げちゃいませんか?」という提案には、胸が締め付けられました。それは、あまりにも切実で、純粋な愛の告白のように聞こえました。呪いや過去から逃れ、ただ鹿ノ子ちゃんと二人で生きていきたい。その悲痛な願いが、果たして叶うことはあるのでしょうか。あまりにも美しく、そしてあまりにも儚い希望に、涙が出そうになりました。
【兄だったモノ】48話のネタバレまとめ
- 西迫と犬上の処置が終わり、事態は一旦落ち着いた。
- 聖の人格は、本来の彼と呪いの人格が不安定に入れ替わる危険な状態に陥っていた。
- 鹿ノ子と二人きりになった聖は、過去に繰り返してきた「復讐」のような行為を、もうやめたと告白する。
- 聖は、自分に取り憑く呪いが「哀しそうな顔をしている」と鹿ノ子から聞かされる。
- 最後に聖は、すべての過去から逃れるように、鹿ノ子に「一緒に逃げよう」と提案した。
◁前の記事はこちらから

▷次の記事はこちらから



