【兄だったモノ】74話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

【兄だったモノ】第74話をネタバレありでわかりやすく解説する

宮島での死闘を終え、一行は東京へと帰ってきました。しかし、呪いの問題が解決したわけではありません。それぞれが傷を抱え、日常へと戻る中、物語は不穏な再会の予感を漂わせるのでした。

それぞれの日常へ

憑き物が落ちたように

怒涛の一日が終わり、鹿ノ子たちは東京へと戻ってきました。 刺された西迫は、かなり無理をして宮島までついてきたらしく、しばらくは通院生活になるとのこと。カンナと頼豪は、憑き物が落ちた聖の姿を見て、何か難しい顔をしていました。おそらく、兄だったモノについて、そして今後のことについて話していたのでしょう。 そして、派手に窓ガラスが割れてしまった聖の部屋。今の彼を一人にさせるわけにはいかないと、カンナはホテルに泊まってもらうことを提案します。

元恋人の特権

しかし、その提案に待ったをかけたのは、西迫でした。「それだったら俺の家に泊まらせる」。 カンナや頼豪が初対面であるのに対し、自分は聖の「元・恋・人だぜ？」。そう言って、彼は半ば強引に、聖を自分の家に連れて帰ってしまうのでした。

一方、鹿ノ子は、最低で愛おしい日常へと帰ってきました。母との関係は相変わらず微妙なまま。父は家に帰ってこない。何も変わらない日常の中、彼女はまだ終わっていない物語の続きを、ぼんやりと考えていました。

道化師、再び

そんな彼女の元に、一つの荷物が届きます。差出人は、旅行中に知り合った、あの変な男・鬼頭虎次郎からでした。どうして住所がわかったのか、気味悪く思いながらも、もう二度と会うこともないだろう、と鹿ノ子はその荷物を片付けます。

場面は変わり、西迫の職場である映像企画会社。同僚たちが「昔の恋人が家に転がり込んできた」と噂する中、一人の男が訪ねてきます。 「久しぶり 西迫社長！」「会いたくて来ちゃった♡」。 そこにいたのは、鬼頭虎次郎。彼は、西迫のことを知っていたのです。物語は、最も予測不能な再会によって、幕を閉じます。

【兄だったモノ】74話を読んだ感想（ネタバレあり）

今回は、嵐の後の、不気味な静けさが漂う回でした。ひとまず全員が無事に東京へ帰ってこられたことには安堵しましたが、問題は何も解決していませんね。 聖さんを誰が保護するのか、という話し合いの場面は、今後の展開を暗示しているようで、非常に興味深かったです。結局、一番強引な西迫さんが聖さんを連れて帰ってしまう。彼の歪んだ独占欲が、また聖さんを苦しめることにならなければいいのですが…。

そして、最後の虎次郎の再登場！これは、本当に声が出ました。彼は一体何者なのでしょうか。ただの聖さんのファンではなかった。西迫のことも知っていて、その職場にまで現れる。彼の目的が、全く読めません。 「道化師、再び」というタイトル通り、彼が再び物語をかき乱し、登場人物たちを翻弄していくのは間違いないでしょう。彼の存在が、この物語にとっての毒となるのか、それとも意外な救いとなるのか。目が離せません。

【兄だったモノ】74話のネタバレまとめ

• 宮島での一件の後、鹿ノ子たちは東京へと帰還した。
• 西迫は、怪我の治療のため通院生活を送ることになった。
• 聖の保護を巡り、カンナと西迫が対立するが、西迫が「元恋人」の権利を主張し、彼を自宅へ連れて帰った。
• 鹿ノ子は、忘れていた荷物を送ってきた鬼頭虎次郎の不気味さに気づきつつも、日常へと戻っていった。
• 虎次郎は、西迫の職場を訪れ、彼と旧知の仲であるかのように振る舞った。

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コマさん（koma）

野生のライトノベル作家

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社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》