【兄だったモノ】66話あらすじから結末まで全てネタバレ解説

- 聖と鹿ノ子の前に、鬼頭虎次郎と名乗る、派手な身なりの大学生が現れた。
- 虎次郎は、聖が作家・中眞聖であることを知っており、過去のインタビューから鹿ノ子との関係が嘘であることを見破った。
- 虎次郎は、二人の間に「男女の匂いがしない」ことを指摘し、鹿ノ子の死んだ恋人の話題に触れる。
- 最後に虎次郎は、その死んだ恋人の名前が「東雲騎一郎」ではないかと、核心を突く問いを投げかけた。
【兄だったモノ】第66話をネタバレありでわかりやすく解説する
「そして一人の修羅なのだ」――。兄・騎一郎の知られざる一面を暴露した、謎の男・鬼頭虎次郎。彼の口から語られるのは、優しかったはずの兄が見せた、暴力的な素顔でした。そして、消えたはずのあの少年が、再び物語をかき乱します。
兄の二面性
虎次郎が見た「修羅」
物語は、虎次郎の告白の続きから始まります。 彼は、初めて騎一郎と会った時のことを回想します。聖の名前を出した途端、騎一郎は「お前もあいつを奪う気か」と激昂し、虎次郎を殴りつけたのです。その時の彼は、目が血走り、尋常ではない様子だった、と。 しかし、すぐに冷静さを取り戻した騎一郎は、深く詫びたといいます。 虎次郎は、鹿ノ子に語りかけます。人間は多面的な存在であり、君が知っている優しい兄も、また別の本性も、どちらも本物の彼なのだ、と。
謎の少年、再び
虎次郎が鹿ノ子に「もしかして中眞先生の恋人なのかい…?」と尋ねた、その時でした。 「驚いた」「突然消えたけえ もう会えんのかと思った」。 二人の目の前に、あの謎の少年「ゴンちゃん」が、再び姿を現したのです。 聖は、少年の存在を当たり前のように受け入れます。少年は聖に「ねぇ」「俺が考えとる通りでいいん?」と尋ね、聖が頷くと、少年は嬉しそうに彼に口づけをしました。 「大丈夫」「愛しているからね」。
少年の正体と、残酷な宣告
その直後、少年の背後に、あの黒い呪いの影が現れます。 しかし、少年は全く動じません。彼は、呪いに向かって、嘲笑うかのように言い放ちました。 「無駄だよ」「聖にお前は見えないし 聞こえない」。 「俺はただ 聖が望んだことだろう?」。 聖が望んだこと、それは、呪いの存在を認識できなくすること。少年は、聖の願いを叶える存在だったのです。 そして、彼は衝撃の事実を告げます。 「聖が死んでくれたらそれでいい」。 聖を救うためには、彼が死ぬしかない。それが、少年の出した結論でした。
【兄だったモノ】66話を読んだ感想(ネタバレあり)
今回は、物語の謎が一気に深まると同時に、その方向性が示された、非常に重要な回でした。 虎次郎の口から語られた、兄・騎一郎の暴力的な一面。やはり、彼はただの優しいお兄ちゃんではなかったのですね。聖さんが惹かれたのは、そして壊されてしまったのは、彼のこの「修羅」としての一面だったのかもしれません。
そして、ゴンちゃんの再登場と、その正体。彼は、聖さんの願いを叶える存在であり、同時に彼の死を望む存在。あまりにも矛盾した、恐ろしいキャラクターです。彼が聖さんに見せた愛情と、呪いに向けた冷酷さのギャップには、鳥肌が立ちました。 彼が呪いに対して「無駄だ」と言い放ったシーンは、この物語の力関係が、完全にこの少年に支配されていることを示しています。彼は一体何者で、その目的は何なのか。聖さんを死なせることが、なぜ彼の「救い」になるというのか。 全ての謎は、この少年の中に隠されている。そう確信させる、圧巻のラストでした。
【兄だったモノ】66話のネタバレまとめ
- 鬼頭虎次郎の回想で、兄・騎一郎が聖のことになると暴力的になる、「修羅」としての一面を持っていたことが明かされる。
- 虎次郎は、人間の多面性について語り、鹿ノ子の知らない兄の「本性」が存在することを示唆する。
- 消えたはずの謎の少年「ゴンちゃん」が再び現れ、聖と親密に接する。
- ゴンちゃんは、自分こそが聖の願いを叶える存在であり、呪いが聖に干渉できないようにした張本人であることを明かす。
- 最後に少年は、「聖が死ぬことが、彼にとっての救いである」と、残酷な宣告をした。
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