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【労働者父が大富豪】14話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 絶体絶命の窮地に現れた謎の美女の正体は、なんと羽生家が虎の威を借る狐として利用していた大富豪、雪村聡美社長本人であることが判明しました。
  • 聡美は、父・広一を侮辱し続ける新婦・由紀に対し、容赦のない平手打ちを見舞います。そして、広一が自身の「命の恩人」であり、計り知れないほど偉大な人物であることを会場に宣言しました。
  • 混乱する息子・和真に対し、父・広一は多くを語らず、「どう思う」と問いかけることで、彼自身に真実を見極めるよう促します。
  • そして聡美は、和真に対して「100億の財産を持参金にする」という、常識外れの条件でその場での結婚をプロポーズ。物語は、主人公である和真が究極の選択を迫られるという、誰も予想しなかった局面で幕を閉じています。

【労働者父が大富豪】第14話をネタバレありでわかりやすく解説する

大富豪・雪村聡美からの、あまりにも突然で、あまりにも魅力的なプロポーズ。全ての人間関係がひっくり返った結婚式で、主人公・和真は一体どのような答えを出すのでしょうか。しかし、この物語はそう単純には終わりません。さらなる波乱が彼らを待ち受けていました。

情けない決断と見苦しい言い訳

富、名声、そして美貌。その全てを兼ね備えた聡美からの衝撃的なプロポーズに対し、和真が口にしたのは、誰もが予想しなかったであろう情けない言葉でした。

雪村さん、冗談はやめてくださいよ。あなたは有名な大富豪で、僕はただの凡人です。僕なんか全然釣り合いませんよ

絶好のチャンスを前に、彼は自らを卑下し、その手を取ることを拒否したのです。この返答は、彼の自己評価の低さと、目の前で起きている現実を正しく認識できない視野の狭さを、改めて浮き彫りにしました。

この和真の決断に、蜘蛛の子を散らすように逃げ出す寸前だった由紀の母親が、ここぞとばかりに飛びつきます。彼女は聡美に媚びへつらうような笑みを浮かべ、必死にその場を取り繕い始めました。

「そうそう、雪村さん、この二人は本当に仲が良くて、さっきのは本当に、ちょっとした痴話喧嘩だったんですよ」

そして、鬼の形相で娘の由紀を睨みつけ、謝罪を促します。

「ほら、由紀! 何を突っ立ってるのよ! 早くお父様(広一)に謝りなさい!」

雪村聡美という最大の権威を失うことだけは避けたい。その一心からくる彼女の見苦しい態度は、滑稽ですらありました。

由紀の逆ギレ!開演、悲劇のヒロイン劇場

しかし、母親から謝罪を促された由紀は、反省の色を微塵も見せることなく、信じられない行動に出ます。彼女は、全ての元凶は自分ではなく、広一にあるのだと逆ギレを始めたのです。

ねえ、和真、あなたのお父さん、最初から私のこと気に入ってなかったんでしょ? それで、それでこんな仕込みまでして、こんな茶番までして私を潰すなんて!

自分の過ちを棚に上げ、全ての責任を他人に転嫁する。その姿は、傲慢そのものです。 そして彼女は、堰を切ったように涙を流し始め、自分がいかに可哀想な存在であるかをヒステリックに訴えかけました。

でも私も普通の女の子よ! 幸せな結婚がしたかっただけなのに! それで、それだけでここまで侮辱されるなんて…もう、私に死ねってこと!?

まるで自分が最大の被害者であるかのように振る舞い、涙で同情を引こうとする。それは、あまりにも稚拙で、しかし効果的な「悲劇のヒロイン」劇場の開幕でした。

息子の嘆願と、それを見抜く父の目

由紀の涙と絶叫を前に、優柔不断な和真はあっさりと心を揺さぶられてしまいます。彼は、収集のつかない状況にうんざりした表情で、またしても父に助けを求めました。

「そんなことないよ、由紀! …もう、父さん!」

自分で事態を収拾しようとせず、ただ父親に解決を丸投げする。その姿は、あまりにも情けなく、主体性がありません。

そんな息子の姿を見て、広一は心底呆れたように、深くため息をつきました。

なんだよ。ちょっと涙見せられただけですぐ引っかかるのかよ

女性の涙の裏にある計算を、広一の目は完全に見抜いていました。物事の表面だけを見て、その本質を見ようとしない息子の未熟さに、彼は失望を隠せません。人間の価値は、涙の量ではなく、その行動によって示される。父親は、その背中で息子に教えようとしているのかもしれません。

土壇場の切り札?由紀の妊娠発覚という爆弾

広一の冷静な言葉に、由紀の涙が通用しないと悟った瞬間、彼女は突然、苦しげなうめき声を上げ、その場に崩れ落ちました。

「由紀、どうしたの!」 「どうしたんだ!?」

母親と和真が慌てて駆け寄る中、母親はまるで待っていましたとばかりに、最後の切り札を叫びます。

決まってるでしょ! 由紀のお腹には、あんたの子どもがいるのよ!

「え…?」「子ども…?」

その一言は、会場の全ての音を奪い去るほどの威力を持つ、まさに爆弾発言でした。 再び静まり返った会場は、次の瞬間、これまでで最大の騒ぎに包まれます。

追い詰められた親子が放った、起死回生の一手。しかし、この「妊娠」という事実は、果たして真実なのでしょうか。それとも、この場を乗り切るためについた、真っ赤な嘘なのでしょうか。物語は、さらに混迷を深める、新たな謎を提示して次へと続きます。

【労働者父が大富豪】第14話を観た感想(ネタバレあり)

前回、雪村聡美社長の登場で「これで万事解決、スカッとジャパンだ!」と胸を躍らせていたのですが、今回の第14話は、そんな甘い期待を木っ端微塵に打ち砕く、見事な「胸糞」回でした。いや、もちろん褒め言葉です!

何よりもまず、由紀と母親の往生際の悪さには、もはや感心を通り越して呆れてしまいました。特に由紀の「悲劇のヒロイン」っぷりは、見事としか言いようがありません。あれだけ自分の非を認めず、全ての責任を他人に押し付け、涙で同情を買おうとする姿は、彼女の人間性の根幹にある自己中心的な部分を強烈に描き出していました。

そして、そんな彼女の涙にあっさりと騙されかける和真の情けなさ…。彼の優柔不断さには、正直言ってイライラさせられっぱなしです。しかし、彼のこの未熟さこそが、今後の物語で彼がどのように成長していくのかという、大きな見どころの一つなのだと感じています。広一の「ちょっと涙見せられただけですぐ引っかかるのかよ」というセリフには、「よく言った、親父!」と全力で頷いてしまいました。

そして、ラストの「妊娠発覚」という、とんでもない爆弾投下。もう、開いた口が塞がりませんでした。これがもし本当なら、物語はさらに複雑で面倒なことになりますし、もし嘘だとしたら、この親子の性根はどこまで腐っているのかと、別の意味で恐ろしくなります。

一筋縄では絶対に終わらせないという、作者の強い意志を感じる展開の連続に、今回も完全に翻弄されてしまいました。このドロドロした状況から、広一がどんな手で息子を救い出すのか、そして和真はいつになったら目を覚ますのか。今後の展開から、ますます目が離せません!

【労働者父が大富豪】第14話のネタバレまとめ

  • 雪村聡美からの破格のプロポーズを、和真は「自分とは釣り合わない」という理由で断ってしまいます。
  • 窮地を脱したと見た由紀の母は、必死にその場を取り繕おうとしますが、当の由紀は反省するどころか逆ギレし、自分は被害者だと泣き喚きます。
  • 由紀の涙に同情しかける和真の情けない姿に、父・広一は心底呆れ、物事の本質を見抜くよう諭します。
  • 追い詰められた由紀の母は、最後の切り札として、由紀が和真の子を妊娠しているという衝撃の事実を暴露。事態はさらに混乱の渦に叩き込まれます。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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