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【労働者父が大富豪】15話をあらすじから結末まで全てネタバレ解説

ずっちー
前話のおさらい
  • 大富豪・雪村聡美からの破格のプロポーズを、主人公の和真は「自分とは釣り合わない」という情けない理由で断ってしまいます。
  • 窮地を脱したと見た新婦・由紀は、反省するどころか逆ギレし、自分こそが被害者であるかのように泣き叫ぶ「悲劇のヒロイン」劇場を開演しました。
  • 由紀の涙に同情しかける和真の未熟な姿に、父・広一は「ちょっと涙見せられただけですぐ引っかかるのかよ」と呆れ、物事の本質を見抜くよう諭します。
  • 追い詰められた由紀の母親は、最後の切り札として、由紀が和真の子を妊娠しているという爆弾発言を投下。会場はこれまでで最大の混乱に包まれました。

【労働者父が大富豪】第15話をネタバレありでわかりやすく解説する

由紀の妊娠発覚という、あまりにも衝撃的な爆弾投下。この絶体絶命の状況は、しかし、誰も予想しなかった形で、全ての嘘を白日の下に晒す引き金となります。ついに、情けなかった息子が、一人の男として覚醒する瞬間が訪れるのです。

母親の暴走と由紀の焦り

「子供…?」

母親の爆弾発言に、和真はただ呆然と呟くことしかできません。 しかし、当の本人であるはずの由紀の反応は、予想とは全く異なるものでした。彼女は慌てた様子で、暴走する母親を必死に制止しようとします。

「ちょっとお母さん、落ち着いてよ! ちょっと胃が悪いだけで、子供なんて…」

この明らかに動揺した由紀の態度。それは、母親の発言が嘘であることを、自ら暴露しているようなものでした。

しかし、娘の焦りを無視して、母親はさらに和真に詰め寄ります。娘を幸せにするためというよりは、もはや羽生家の体面と、御影家の財産を手に入れるためだけの執念が、彼女を突き動かしているかのようです。

「嘘じゃないわ! このお腹の中には、正真正銘、御影家の血筋が入っているのよ! 和真さん、責任、取ってくれるわよね!?」

そんな母親の隣で、由紀は顔面蒼白になりながら「お母さんは何も分かってないだけだから…」と弁解を繰り返します。この母親と娘のちぐはぐなやり取りは、傍から見れば滑稽な茶番劇にしか見えません。

決定的だった3年間という事実

これまで、ただただ混乱し、流されるだけだった和真。しかし、この親子の醜いやり取りと、由紀の必死の弁解を聞いているうちに、彼の心の中で何かが繋がりました。点と点だった疑惑が、一本の確信へと変わったのです。

彼は、静かに、しかしはっきりとした口調で、由紀に問いかけました。

「何も分かってないって…3年間、俺に一度も触れさせなかったのは誰だよ

会場が、水を打ったように静まり返ります。 今、和真の口から語られたのは、夫婦関係が完全に破綻していたことを示す、あまりにも衝撃的な事実でした。

そして彼は、由紀の瞳をまっすぐに見つめ、最後の、そして最も残酷な一言を突きつけます。

その子供、俺のじゃないよな

もはや、どんな言い逃れも通用しない。絶対的な事実を前に、由紀の顔から血の気が引いていくのが分かりました。

父の失望と息子の覚醒

「な、なんですって!」

母親が激昂しますが、もはやその声に耳を貸す者はいません。全ての嘘が暴かれた今、彼女の言葉はただ空虚に響くだけでした。

この一部始終を静かに見つめていた父・広一は、深く、そして重いため息をつき、呆れたように息子に語りかけます。

もういいよ、和真。…これがお前の選んだ嫁か

その言葉には、単純な失望だけではなく、「お前は、こんな女のために自分の父親を拒絶し、自分自身の尊厳までをも踏みにじられてきたのか」という、深い問いかけが込められていました。

この父の言葉が、最後の引き金となりました。 和真の心の中で、これまで彼を縛り付けていた劣等感や優柔不断さの鎖が、音を立てて砕け散ったのです。

怒りの平手打ち!決別の言葉

「和真、聞いて、お願いだから…!」

最後の悪あがきとばかりに、必死に弁解しようとすがりつく由紀。 しかし、次の瞬間、乾いた音が再び会場に響き渡りました。先ほどの聡美の一撃とは比べ物にならないほど、重く、そして怒りに満ちた平手打ち。

それは、覚醒した和真が、由紀に対して初めて見せた、明確な拒絶の意思表示でした。

叩かれた頬を押さえ、信じられないという表情で和真を見つめる由紀。そんな彼女に、和真は氷のように冷たい視線を向け、吐き捨てるように言いました。

何を聞くんだ。お前が他の男をどう誘って、どうやって寝たかを聞けばいいのか?

それは、もはや情けない息子ではありませんでした。自分の人生を、自分の足で歩き出すことを決意した、一人の男の顔がそこにはありました。

愛と裏切りの結婚式は、最悪の形でその結末を迎えようとしています。そして、この修羅場の先には、一体どのような運命が待ち受けているのでしょうか。

【労働者父が大富豪】第15話を観た感想(ネタバレあり)

今回の第15話は、これまで溜まりに溜まった鬱憤を、一気に晴らしてくれる最高の「スカッと」回でした! ついに、ついに和真が目を覚ましてくれた…! もう、その一言に尽きます。

由紀の母親が「妊娠している」と叫んだ時は、「また厄介なことに…」と頭を抱えましたが、それがまさか、和真の覚醒を促す起爆剤になるとは思いもしませんでした。「3年間、一度も触れさせなかった」という彼の告白には、本当に胸が締め付けられました。彼がこれまでどれほどの孤独と屈辱に耐えてきたのか、その一言が全てを物語っています。彼の情けなさにイライラすることも多かったですが、この告白を聞いて、彼に対する見方が少し変わりました。

そして、広一の「これがお前の選んだ嫁か」というセリフ。この言葉の重みとタイミングが絶妙すぎます。彼は決して息子を甘やかすのではなく、突き放すような言葉で、息子自身に決断を促す。これぞ理想の父親像ではないでしょうか。彼の存在がなければ、和真は永遠に目を覚ますことができなかったかもしれません。

なんと言ってもハイライトは、和真が由紀に平手打ちをしたシーンです。これまでの彼からは想像もつかない、力強く、そして怒りに満ちた一撃。それは、由紀への怒りであると同時に、過去の情けない自分自身との決別を意味する一撃だったように感じます。最後の「お前が他の男をどう誘って、どうやって寝たかを聞けばいいのか?」というセリフには、彼の心の傷の深さが滲み出ていて、思わず震えてしまいました。

嘘が暴かれ、立場が逆転していく様は、まさに痛快そのもの。由紀の不倫相手は一体誰なのかという新たな謎も生まれ、物語はさらに面白くなってきました。覚醒した和真が、これからどのように自分の人生を切り開いていくのか、目が離せません!

【労働者父が大富豪】第15話のネタバレまとめ

  • 由紀の母は、由紀が和真の子を妊娠していると主張し責任を迫りますが、当の由紀は焦り、その嘘が露呈し始めます。
  • 和真は、由紀との間に「3年間、一度も体の関係がなかった」という衝撃の事実を暴露し、お腹の子が自分の子ではないと断言しました。
  • 父・広一の「これがお前の選んだ嫁か」という失望の言葉が引き金となり、ついに和真は覚醒します。
  • 和真は、弁解しようとする由紀に怒りの平手打ちを見舞い、他の男との関係を詰問するという、明確な決別の意思を突きつけました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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