tiktokでよく見る【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】正式名称『子供の命が絶え夫婦の幕が下りる』6話ネタバレ解説

ずっちー

5話では、カイトが大学受験にすべて失敗し、「(千夏の)金で学位を買えばいい」という歪んだ本性を見せました。また、はるなは千夏に対し「事業資金」を無心し、千夏はそれを快諾していました。

この記事では、ついに千夏の復讐計画が最終段階に入り、裏切り者たちが油断しきる様子が描かれる第6話について、詳しく解説していきます。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】第6話をネタバレありでわかりやすく解説する

物語は、5話でカイトが「学位は金で買えばいい」と発言した流れを受け、父親の明がカイトを叱責する場面から始まります。

息子の将来より「計画の遅れ」を叱る二人

「ママ(千夏)はお前を助けることはできるけど、それはお前が好き放題していい意味じゃない」

明は、父親としてカイトを諭すかのように見えます。

しかし、明が本当に心配しているのは、カイトの将来ではありませんでした。

「彼女(千夏)は早期退職をしてお前に会社を譲る計画に立ててるんだ。しかしお前は大学にも合格できないし、そんな態度で誰がお前を信じた会社を任せたいと思うんだ」

明が怒っているのは、自分たちの「財産乗っ取り計画」の重要な駒であるカイトが、あまりにも無能で、計画に支障をきたす可能性が出てきたからでした。

この明の叱責に、愛人のはるなも乗っかり、母親気取りでカイトを諭します。

「そうよ。カイト君。千夏さんはあなたを見放したりはしないだろうけど、努力して少し(手腕を)見せないと。あなたが引き継いだ時に会社の経験豊富な役員たちから尊敬されないわよ」

二人は、自分たちの計画が失敗することを恐れ、カイトを必死に「後継者」として取り繕おうとしていました。

千夏が提示した「完璧な手配」

二人がカイトを叱責する中、千夏は静かに、しかし決定的な言葉を口にします。

「大丈夫よ。私がカイトのために全てを手配済みよ」

千夏は、カイトの無能さや失敗をすべて受け入れた上で、完璧なキャリアプランを提示しました。

  1. 今年の夏、私(千夏)と一緒に会社で経験を積む。
  2. その後、ヨーロッパの大学に留学させる。
  3. カイトが帰ってきたら、会社を継がせる。

何の努力もせずに輝かしい未来が手に入る。そう聞いたカイトは、先ほどまでの反抗的な態度はどこへやら、単純に大喜びします。

「ママ最高。愛してるよ!」

この千夏の「完璧な手配」に、明とはるなも満足します。

カイトが大学に落ちたという問題が解決しただけでなく、千夏が「早期退職」し「会社を継がせる」という計画の最終段階が、千夏の口から確定したからです。

「私はお皿を洗いましょう」「知(千夏)、俺は春(はるな)を手伝うよ」

安心しきった二人は、千夏の前で堂々と二人きりでキッチンへと向かうのでした。

密談する二人と、すべてを欺く千夏の決意

二人がキッチンへ向かう中、千夏は心の中で静かに呟きます。

(今日から彼らは私がもう何も疑わないと思っている。だから彼らはより大胆になった)

千夏が提示した「完璧な手配」は、裏切り者たちを完全に油断させるための、最後の一押しだったのです。

その頃、キッチンでは二人が密談していました。

「(千)夏はまだそこにいるわよ。もう聞かれないようにして。もし彼女にバレたら私たちの努力の全て台無し」

はるなは、まだ最低限の警戒心を残していました。

しかし、明は完全にはるなより油断しきっていました。

「あいつにはバレないさ。こんなに順調に住んでるなんて信じられない」

そして、明は心の底からの侮辱と勝利宣言を口にします。

「あのバカ(千夏)がカイトに会社を譲ったら、あいつの目の前で君と寝てやる」

二人は、自分たちの計画が完璧に成功したと、この瞬間に確信したのです。

しかし、彼らは知りませんでした。千夏の17年越しの復讐計画もまた、最終段階に入ったことを。

(彼らは私を嘲っているが本当は気づいていない。私が彼らの浅はかさを欺いていることに)

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】6話を読んだ感想(ネタバレあり)

第6話は、ついに復讐の舞台が整った、カタルシスへの序章となる回でした。

明とはるながカイトを叱る理由が、「息子の将来のため」ではなく、「財産乗っ取り計画の駒が使えなくなるから」という一点に尽きるのが、本当に浅ましくて醜いと感じました。

そんな二人の焦りを見透かしたかのように、千夏が「全てを手配済みよ」と、彼らの理想以上の「計画」を提示するシーンは、まさに圧巻です。

千夏の言葉にカイトが「ママ最高!」と飛びつき、明とはるなが安心しきる。三人が完全に千夏の手のひらの上で踊らされているのが、見ていて痛快でした。

そして、明の「あいつの目の前で君と寝てやる」というセリフ。これは、彼がどれだけ千夏を侮辱し、見下しているかの集大成であり、同時に彼の「愚かさ」の頂点でもあります。

彼が勝利を確信すればするほど、最後の千夏のモノローグ「私が彼らの浅はかさを欺いていることに」という言葉の重みが増し、この後の壮絶な復讐劇への期待が最高潮に達しました。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】6話のネタバレまとめ

  • 明とはるなは、カイトが大学に落ちたことで「財産乗っ取り計画」に支障が出ることを恐れ、カイトを叱責します。
  • 千夏は、カイトの将来を「全てを手配済み」と宣言。ヨーロッパ留学などを経て、会社を継がせるという計画を発表します。
  • カイトは「ママ最高。愛してるよ」と大喜びし、明とはるなも千夏が会社を譲る意志を固めたことに満足し、完全に油断します。
  • 千夏は、彼らが油断し、より大胆になったことを見抜いていました。
  • キッチンで密談した明は「あのバカ(千夏)が会社を譲ったら、あいつの目の前で君と寝てやる」と、勝利を確信します。
  • 千夏は、17年越しの復讐計画が最終段階に入ったことを静かに確信していました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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