tiktokでよく見る【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】正式名称『子供の命が絶え夫婦の幕が下りる』7話ネタバレ解説

ずっちー

6話では、千夏がカイトのために「ヨーロッパ留学を経て会社を継がせる」という完璧な手配を提示しました。これにより、夫の明と愛人のはるなは完全に油断しきってしまい、明は「あいつ(千夏)の目の前で君と寝てやる」と高笑いし、千夏の17年越しの復讐計画が最終段階に入ったことが示唆されました。

この記事では、ついに計画実行の日(記者会見)を迎え、裏切り者たちが自ら破滅へと進む、運命の第7話について、詳しく解説していきます。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】第7話をネタバレありでわかりやすく解説する

物語は、6話から時間が経過し、計画の「最後の幕」を待つ、緊迫した日常から始まります。

最後の幕を待つ人々

カイトは(6話で計画された)ヨーロッパには行っておらず、はるなも千夏の家には来なくなっていました。

代わりに、夫の明が「おしゃれをして」頻繁に外出するようになります。

「ちら(千夏)。今夜同僚との付き合いがあるんだ。行ってくるよ」

そう言って出かけていく明。彼がはるなと密会を重ねているのは明らかでした。

(私たちは皆 最後の幕を待っている)

千夏は、この歪んだ日常が、復讐計画のクライマックス(記者会見)のためにあることを静かに確信していました。

帰国したカイトと、歪んだ親子関係

そこへ、カイトが(留学ではないどこかから)帰ってきます。

出迎えたのは、父親の明と、愛人のはるなでした。

「パパ。は(るな)おばさん」

カイトは、明とはるなをまるで本当の両親のように呼びます。

はるなは「カイト!会いたかったよ!」「しっかり顔見せて。もう少し痩せたんじゃない?」と、カイトとの再会に、母親以上に大興奮します。

その様子を見て、カイトは冷めた一言を放ちました。

「元気だよ。もういいだろう。落ち着けよ。母親(千夏)以上に興奮してるじゃねえか」

この一言は、カイトが育ての親である千夏を「母親」として見ておらず、はるなこそが自分にとって感情的な「母親」に近い存在だと認識していることを、残酷なまでに示していました。

運命の記者会見。千夏の「全資産譲渡」宣言

はるなは、興奮を隠せない理由を千夏に「子供の頃からこの子を見てきて…あなたの母みたいなものだものね」と取り繕います。

そんな茶番の中、当のカイトは、育ての親である千夏に向かい、開口一番こう言い放ちました。

「ママ、ただいま。いつ俺に会社を譲ってくれるんだ?」

17年間の感謝や、久しぶりの再会を喜ぶ言葉は一切なく、ただ「財産」だけを要求します。

千夏は、その言葉を待っていたかのように、冷静に答えます。

「荷物を置いて出発しましょう。記者会見の準備はもう済ませてあります。そこで全てを発表するわ」

場面は、大勢の記者が集まる記者会見場へ。

「内田さんは今回何を発表するんだろうな」「また大きな取引かもしれないな」と、会場は期待に満ちています。

壇上に立った千夏は、マイクの前で堂々と宣言しました。

「本日はお越しいただきありがとうございます。ここに私は内田グループの職をただちに辞することを発表します」

会場が「え、無理」「どういうことなの?」と騒然とする中、千夏は続けます。

「私の全ての資産株式会社は内田カイトに譲渡されます。彼が内田グループのCEOを引き継ぎます」

「内田さんはまだ若いのに…」「これが真の母の愛だ」

記者たちは、千夏の「美談」を称賛します。

計画の成就。はるなの爆弾発言

カイトがCEOとして紹介され、明とはるなも会場の後方でその様子を満足げに見つめています。記者たちも「あれは内田さんのご主人じゃないか」「彼女は内田さんが最も信頼している優秀な部下だ」と、彼らの存在に気づきます。

明とはるなは、17年越しの計画が、今、完璧に成就したと確信しました。

そして、はるなが、自分たちの勝利を決定づけるために、驚きの行動に出ます。

はるなは、突然、壇上へと歩み寄りました。

「私からここで一つ発表があります」

そして、会場中に響き渡る声で、爆弾発言を投下します。

「内田カイトは実際には私の実の息子です」

はるなは、勝ち誇ったように、千夏に向かって言い放ちました。

「ちなさん、会長。17年(※)、私の息子を育ててくれてありがとう。ですが、今、私の息子を返す時です。今すぐ」

(※原作の「7年」は文脈に合わせ「17年」と解釈して記載)

はるなは、千夏が全財産をカイトに譲渡した「後」に、自分こそが実の母親だと明かすことで、千夏からすべてを奪い取ったと、高らかに宣言したのです。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】7話を読んだ感想(ネタバレあり)

ついに、ついにこの瞬間が来ました。第7話は、裏切り者たちが、自ら進んで千夏の仕掛けた罠の「ど真ん中」に飛び込んでいく、非常に痛快な回でした。

カイトの帰国シーンは、彼の人間性が完全に破綻していることを再確認する、重要な場面でした。「母親以上に興奮してるじゃねえか」というセリフ。17年間育ててくれた千夏への、最大限の侮辱です。そして「いつ会社を譲ってくれるんだ?」という要求。彼は、明とはるなの期待通り、金のことしか考えない、中身のない青年に完璧に仕上がっていました。

そして、圧巻は記者会見のシーン。

千夏が「全資産をカイトに譲渡します」と発表した瞬間、明とはるなは、人生最高の勝利を味わっていたことでしょう。

だからこそ、はるなは「カイトは私の実の息子です」という「最後の一撃」を、我慢できずに自ら暴露してしまいます。

彼らは、千夏が「何も知らない」ことを前提に動いています。

しかし、読者(と千夏)はすべてを知っています。はるなが勝ち誇って「息子を返せ」と言えば言うほど、「ああ、自分で墓穴を掘っている…」と、この後の展開への期待が最高潮に高まりました。17年越しの復讐劇の、最高の「前フリ」が完了した回だったと思います。

【この命途絶えて夫婦の幕はおりる】7話のネタバレまとめ

  • 千夏、明、はるなは、それぞれが計画の「最後の幕」(記者会見)を待っていました。
  • 帰国したカイトは、はるなを「母親(千夏)以上に興奮してる」と揶揄し、千夏には「いつ会社を譲ってくれるんだ?」と財産のみを要求します。
  • 運命の記者会見で、千夏は「即時辞任」と「全資産とCEOの職をカイトに譲渡する」ことを発表します。
  • 会場は、千夏の「真の母の愛だ」と称賛に包まれます。
  • 計画の成就を確信したはるなは、壇上に上がり、「内田カイトは実際には私の実の息子です」と衝撃の告白をします。
  • はるなは千夏に対し、「17年間ありがとう。今すぐ私の息子を返しなさい」と、勝利宣言を突きつけました。

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コマさん(koma)
コマさん(koma)
野生のライトノベル作家
社畜として飼われながらも週休三日制を実現した上流社畜。中学生の頃に《BAKUMAN。》に出会って「物語」に触れていないと死ぬ呪いにかかった。思春期にモバゲーにどっぷりハマり、暗黒の携帯小説時代を生きる。主に小説家になろうやカクヨムに生息。好きな作品は《BAKUMAN。》《ヒカルの碁》《STEINS;GATE》《無職転生》
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